附下
読み方:つけさげ,づけさげ
- 目ぼしい椋鳥を見つけて遠方まで追ひ廻しても仕事がうまく出来ないので、途中で同業者に権利を売り渡すことをいふ。〔犯罪語〕
- 目ぼしい椋鳥を見つけて、後を付狙ふのに親方から金を借りて出かけ、汽車や汽船の中まで追ひ廻しても、仕事がうまく行かず「こいつは見込があるから、お前に譲らう。」と幾らかの権利金を取つて同業者に売り渡すイケ図々しい売買である。
- 掏摸がよい椋鳥を見付けて之と一緒に汽車などに乗らねばならなくなつたときには、自分の親分でなくとも手近な親分の所へ馳け付けて其の話を為した上でノリヒン(旅費)を借りることが出来る。そして若し途中の車中でまだ仕事に掛らぬ中に引つ返さねばならなくなつたり、又は相手の行先が非常に遠くであつた場合などには、其の仕事の権利を他の仲間に譲渡することが出来る、此のとき若干の権利金?を受け取つて以後の仕事一切を譲り渡すのであるが之を「ヅケサゲ」といふ。
- 目ぼしい椋鳥を見つけて遠方まで追ひ廻しても仕事がうまく出来ないので、途中で同業者に権利を売渡すをいふ。
- 〔隠〕よい椋鳥を見つけて遠方まで追ひ廻しては来たが、急にはうまく出来ないので途中で同業者に権利を売渡すこと。
- よい椋鳥を見つけて遠方まで追ひ廻したがどうにも仕事が出来ないので仕方なしに途中で同業者に譲り渡すことをいふ。
- 掏摸が目的の人物を追ふに親分から乗物賃等を借りること。或は遠方まで目的人物を尾行し目的を達せずして同類の者に金を以て目的権利を譲ることを云ふ。
- 目ぼしい椋鳥を見つけて遠方まで追いまわしても仕事が、うまくできないので、途中で同業者に権利を売り渡すこと。〔一般犯罪〕
- 親分から金を借りてスリの仕事にでかけること。〔掏摸〕
- 長箱師が駅で睨んだ客を「もの」にしようと親分から金を借り乗込むこと 「尾け」下がるの省略転訛。〔す〕
- スリが目的の人物を追うに親分から乗物賃を借りること。或いは遠方まで目的人物を尾行し目的を達しないで同類の者に金で権利をゆずること。
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