3つの円墳
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/11 04:30 UTC 版)
1号墳、3号墳、4号墳は円墳であり、いずれも小規模な墳丘である。発掘調査前は雑木・低木が繁茂し、わずかに隆起している、という程度の規模であるため、専門家であっても見落としかねないほどであったという。それぞれの墳丘は幅2 - 3 mの溝に取り囲まれている。 1号墳:直径約13 m、高さ約1 m 3号墳:直径約10 m、高さ約0.5 m 4号墳:直径約9 m、高さ約0.5 m 1号墳の埋葬施設は横穴式石室であり、ほぼ真南に開口する。その玄室は全長3.61 mで、幅は玄門部で1.09 m、最奥部で1.18 m、最大幅は1.42 mとゆがんだ長方形をしており、発掘時には崩落していた天井は、山の石7、8枚でできていた。(5枚しか発掘されなかったが、2、3枚分不足していた。)羨道は長さ1.13 m、羨門の幅は0.98 mである。玄室・羨道とも壁面は河原の石で小口積みにしている。副葬品は棗玉(琥珀製)、土玉(漆塗り)、銅製品(環状)、刀子、直刀であり、石室周辺の墳丘部では、土師器や須恵器の破片が出土した。この横穴式石室は、発掘調査後埋め戻されたため、見学することはできない。
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