COBE のその他の貢献
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/18 05:34 UTC 版)
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DIRBE では銀河に関する発見に加えて、二つの大きな科学的貢献があった。 DIRBE 観測装置は惑星間塵 (interplanetary dust, IPD) の研究にも用いられ、惑星間塵が小惑星に由来するものか、彗星から放出された粒子なのかを決定するために使われた。DIRBE による 12、25、50、100µm での観測データから、小惑星由来の微粒子が惑星間塵の帯や滑らかな雲を形成していることが分かった。 DIRBE の第二の貢献は我々の地球から縁の方向が見える銀河系円盤のモデルを構築できたことである。このモデルによると、我々の太陽が銀河中心から 8.6kpc の距離にあると仮定すると、太陽は円盤の中央面から15.6pc 上側にあり、太陽から見た円盤のスケール長は動径方向に 2.64kpc、垂直方向に 0.333kpc で、HI の層で見られるのと同様にやや反っている。また、いわゆる厚いディスク (thick disk) が存在する兆候は見られなかった。 このモデルを得るためには、DIRBE のデータから惑星間塵の寄与を引き去る必要があった。地球から黄道光として見ることができるこの惑星間塵の雲は、かつて考えられていたように太陽を中心とする分布ではなく、太陽から数百万km離れた位置に中心を持っていた。これは土星と木星の重力の影響を受けたためであると考えられる。
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