ランボー スタッフ

ランボー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 14:07 UTC 版)

スタッフ

地上波放送履歴

回数 テレビ局 番組名 放送日 吹替版
初回 日本テレビ 金曜ロードショー 1985年10月25日 日本テレビ旧版
2回目 1988年4月8日
3回目 1989年12月1日
4回目 TBS 水曜ロードショー 1990年10月17日 TBS版
5回目 フジテレビ ゴールデン洋画劇場 1993年3月27日 フジテレビ版
6回目 テレビ朝日 日曜洋画劇場 1995年3月26日 テレビ朝日版
7回目 フジテレビ ゴールデン洋画劇場 1996年6月26日 フジテレビ版
8回目 日本テレビ 金曜ロードショー 1999年11月5日 日本テレビ新版
9回目 フジテレビ ゴールデン洋画劇場 2001年6月9日 フジテレビ版
10回目 テレビ東京 午後のロードショー 2004年11月29日 テレビ朝日版
11回目 木曜洋画劇場 2008年5月22日
12回目 午後のロードショー 2012年8月21日[6]
13回目 2014年11月6日[7]
14回目 2017年1月26日[8]
15回目 2019年12月6日[9]

作品解説

映画化権の変動

原作小説が発表されたところ、当時のアメリカで問題となっていたベトナム帰還兵にスポットを当て、その心の病を描いたストーリーは評判となり、ワーナー・ブラザースが映画化権を取得、ランボー役としてクリント・イーストウッドジェームズ・ガーナーの二人に二股交渉をしたところ、双方からオファーを断られてしまい、特にガーナーの方は「アメリカの警官を殺すような役はしたくない」とまで言われる始末であった。その後、当時注目を浴びていた若手俳優アル・パチーノにもオファーを出すも、これもまた断られてしまった。 しばらくして、マイク・ニコルズが企画に興味を示し、主演にダスティン・ホフマンを推すも、「暴力的すぎる」と断られてしまった事から企画は頓挫し、映画化権は当時新鋭のプロデューサーだったマリオ・カサールアンドリュー・G・ヴァイナが設立したカロルコ・ピクチャーズに売却された。

配役

カサールらにとってハリウッド進出第1作目となったことから、彼らの作品に対する熱意は相当なものであった。 当初ランボー役はスティーブ・マックイーンに打診され、本人も出演に意欲的だった。しかし、既に病魔に侵されていたマックイーンは体調不良により降板(その後死去)、そのためカサールらは、ニック・ノルティやキャリアが頭打ち状態だったジョン・トラボルタにオファーを出すも断られてしまったが、当時『ロッキー』シリーズ以外の作品が興行的に不振が続いていたシルベスター・スタローンがギャラを下げてまでも出演を熱望し事なきを得た。また、トラウトマン大佐役は当初カーク・ダグラスに依頼されたが、ダグラスは原作通りの結末にならないことを知ってこれを辞退している。

撮影

本作では、主役のスタローン自ら多くの危険なスタントをこなした。崖から落ちるシーンでは肋骨など4箇所を骨折。また、本作撮影後にはスタローンが入院したため、自身が監督を務めた『ロッキー3』の編集作業が遅れ、劇場公開の延期を余儀なくされた。ちなみに右腕の傷を自分で治療するシーンでは撮影中に負った実際の傷を自ら縫ったとされているが、北米版DVDに収録されたスタローン本人のコメントによると「ポンプとチューブを取り付けた特殊メイク」である。

本作に登場する銃火器は全てが実銃で、その多くはFBISWATから借用したものだった。撮影中、これらの武器は厳重な管理下に置かれたが、それにも関わらず国際的な武器密輸組織によって盗まれ、アメリカのマスコミを騒がせる事件となったという[10]

映画ではワシントン州にあるホープという小さな町の設定だが、実在しない。撮影が行われたのはカナダブリティッシュコロンビア州にあるホープという町である。[11]

タイトル

配給元の東宝東和によってタイトルが『ランボー』に改められたとされる誤解が多いが、原題の "First Blood" はアメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・デンマークなどの英語圏と一部の国でのみ用いられ、その他の多くの国では日本公開以前から『ランボー』のタイトルが使われている[12]。日本ではこの誤解が非常に多く[13]、スタローン本人の感謝文とされるものも原題の改変とは無関係な、東宝東和のマーケティングに関するものである[14]。日本での経緯を挙げると

ランボーを配給するきっかけとなったのは、カンヌ映画祭で上映された40分弱のダイジェストであり、スタローン主演の爆裂痛快アクションを期待していた東宝東和は開始5分で契約した。
権利元から納品された作品は東宝東和の関係者が考えてるものにはほど遠い内容であったが、哀愁漂う主人公が我慢に我慢を重ねた末爆発するという物語は日本人の感性に合致する内容だった。問題点は、作品の舞台がアメリカのとある田舎町で派手さに欠けてたこと、ベトナム帰還兵という設定が日本人には理解しがたいものだったこと、また決してハッピーエンドとはいえない終わり方であった。
そのため、日本語題を原題の "First Blood" (先制攻撃の意)から主人公の名字である『ランボー』に変更、大量のパトカーなど作中には出てこない小道具などを配置したポスターを製作するなど、アクション超大作を思わせる宣伝が行われ、さらにパンフレットにも真偽不明の大言壮語がこれでもかと羅列された[要出典]

2作目以降、シリーズの題名は英語圏でも "Rambo" に変更、第1作である本作も "Rambo" あるいは "Rambo: First Blood" というタイトルで世界的に知られている。

First Blood とは、ボクシングで最初に対戦相手を流血させた時に使う慣用句 "draw first blood" から取ったものであり、直訳すると「先制攻撃」となる。また、オットー・フォン・ビスマルク鉄血政策に由来する用語でもある。劇中では、保安官たちが先に仕掛けてきたと語る場面で "draw the first blood" という台詞が用いられている。

原作との違い

本作はその結末と、ランボーに直接殺害された犠牲者が皆無である点が、原作と大きく異なっている。

原作のランボーはティーズルとの対決を経て、ダイナマイトで自殺を図るが果たせず、トラウトマンによって射殺される。映画でも当初はトラウトマンに射殺される予定で、そのシーンの撮影も行われたが、モニター試写の結果が不評であり、また続編の想定もあったため、そちらは不採用となった。2012年現在、射殺されるエンディングはDVDの特典映像として収録され、シリーズ第4作『ランボー/最後の戦場』ではランボーの夢の中でそのシーンが一瞬登場している。

原作の舞台はケンタッキー州。そして保安官ティーズルもまた朝鮮戦争の従軍体験を引きずる「帰還兵」であり、2人の戦いは帰還兵同士の私闘と化していく。


  1. ^ a b c d First Blood (1982)”. Box Office Mojo. 2011年9月18日閲覧。
  2. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)420頁
  3. ^ ベトナム戦争で戦果を挙げても、祖国アメリカに戻ってからバッシングされたり再就職できないベトナム帰還兵は多く、職を求めて軍への再志願を繰り返したり、PTSDに起因する銃乱射事件を起こしている。この事実はランボーでも克明に描かれている。
  4. ^ この時の撮影で演じるハンフリーズ氏は本当に鼻の骨を折ってしまった
  5. ^ 本作以前に収録された2、3作目の玄田版でトラウトマン大佐役を務めた小林昭二が1996年に死去したため変更された。
  6. ^ 午後のロードショー「ランボー」 ランボー1・2・3、一挙放送!!(外部リンク)
  7. ^ 午後ロード「ランボー」11月の(木)はランボー!!RAMBOにはスクリーンは狭すぎる!(外部リンク)
  8. ^ 午後ロード「ランボー」 大ヒットシリーズ第1作!孤独な戦い…1対1000人(外部リンク)
  9. ^ 午後エンタ 午後ロード「ランボー」12月の金曜はスタローン特集!(外部リンク)
  10. ^ ランボー”. 2010年8月23日閲覧。 - 東宝・出版事業室による映画パンフレットより。
  11. ^ Hope, Washington
  12. ^ https://www.imdb.com/title/tt0083944/releaseinfo?ref_=tt_ql_9
  13. ^ https://tomomachi.hatenadiary.org/entries/2014/06/29
  14. ^ http://blog.livedoor.jp/johnrambo9/archives/2008369.html
  15. ^ 国連総会の仰天スピーチトップ10” (2009年9月25日). 2011年9月18日閲覧。






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