出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/16 13:52 UTC 版)
記法
最もよくある微分作用素は、微分をとる操作。変数 x について一階微分をとる作用素のよくある記法として
などが挙げられる。より高次の、n-階微分をとる作用素は
などで書かれる。変数 x の函数 f の微分を
などで表すこともある。
記号 D を使うことは、ヘヴィサイドにより始められ、彼は微分方程式の研究の中で
の形の微分作用素を考えた。最も良く見かける微分作用素のひとつに、
で定義されるラプラス作用素がある。他の微分作用素として、オイラー作用素ϑ[1] は
で定義される。この作用素の固有函数は z の単項式
であり、homogeneity operator とも呼ばれる。n-変数のテータ作用素は、
により与えられる。一変数と同様に、Θ の固有空間は、斉次多項式全体の成す空間である。
よくある数学の記法に従えば、微分作用素の引数は作用素自身の右側に書くのが通常であるが、別の記法を用いることもある。作用素を作用素の左側にある函数、作用素の右側にある函数に施した結果や、両側に施した結果の差を、以下のような矢印で記す:
そのような、双方向の矢印記法は、量子力学の確率流束(英語版)を記述することによく使われる。