UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー 概要

UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/30 03:35 UTC 版)

概要

テレビアニメ『UFOロボ グレンダイザー』の映画化第2作であり、初の映画オリジナル作品[注釈 2]。『グレートマジンガー』のキャラクターは登場しない[注釈 3]ため、従来のクロスオーバー作品とは雰囲気が異なり、『UFOロボ グレンダイザー』の外伝的エピソードとなっている。

劇場版での作品世界にて、友軍的立場で存在している事になっている早乙女研究所とゲッターチーム(劇場版での時系列的にはゲッターロボG)は本作には登場せず、全く触れられない。

各作品の設定ではグレートマジンガーが身長25m、グレンダイザーが身長30mとサイズに差があるが、本作中では演出上、同等のサイズに描かれている。

本作以前の東映まんがまつりで、既存のヒーロー同士が「対」のタイトルを冠した作品で共闘することがあったが、本作では文字通りグレンダイザーと敵の手に落ちたグレートマジンガーが対決する。

なお英文タイトルは『Mazinger VS Grendiser[1]で、邦題とは逆にグレートの方が先であり、また『Great』がタイトルに入っていない。

あらすじ

遅々として進まない地球侵攻計画に業を煮やしたベガ大王は、スカルムーン基地にバレンドス親衛隊長を派遣した。バレンドスは兜甲児を捕らえ、自白装置で情報を聞き出した際にグレートマジンガーの存在を知る。光子力研究所近郊にあるロボット博物館に展示されているグレートを強奪し、バレンドス自ら操縦して円盤獣と共にグレンダイザーに襲いかかった。

しかし、脱出した甲児の助言によってグレートの機能を一時的に止めることに成功する。バレンドスは撤退を図るが、グレンダイザーと甲児が搭乗したグレートの逆襲で母艦もろとも葬られた。こうして、つかの間の平穏が戻った。

主な登場人物

宇宙科学研究所、シラカバ牧場
ベガ星連合軍
  • バレンドス親衛隊長:柴田秀勝
    本作のオリジナルキャラクター。ガンダル、ブラッキーに対し「作戦が成功したらお前たちはクビだ、生きたまま宇宙へ放り出す」と恫喝する。グレートマジンガーをいきなり操縦するなど優れた能力を持つが、機能停止に驚いてグレートを乗り捨て、反撃を許してしまい部下もろ共母艦と爆死する。
  • ガンダル司令:富田耕生[注釈 4]
  • ブラッキー隊長:緒方賢一[注釈 4]

予告編

  • ナレーター:富山敬

注釈

  1. ^ a b オープニング映像のクレジットに基づく。
  2. ^ 1975年12月に公開された映画化第1作『UFOロボ グレンダイザー』は、TV本編第7話のブロウアップ版。またこの回の『東映まんがまつり』は一部都市のみの上映であるため、全国公開は本作が初。
  3. ^ 甲児の回想シーンでグレートマジンガーを操縦する同作の主人公、剣鉄也の姿が映るのみ。
  4. ^ a b テレビでのED役名クレジットは、富田は「団兵衛」(牧葉団兵衛)、緒方は「番太」(荒野番太)でクレジットされるが、本作では団兵衛と番太は登場しないため、初めて敵キャラクター名でクレジットされた。
  5. ^ 一見、二枚貝のような開き方にも見えるが蝶番は無く、劇中での横からのアングルで円盤が完全に上下に離れているのが判る。
  6. ^ 月刊『テレビランド』1976年4月号では、腹部から発射するのは“6,000度の高熱線”として紹介しているが[4]、これは劇中の描写と一致しない。
  7. ^ 両腕のシールドは、テレビマガジン誌では「とげつき円盤」の名称で紹介された[2]
  8. ^ 正しくは友永和秀だが、スタッフクレジットでは誤記されている。
  9. ^ PARTI にあたる「グレンダイザー対グレート・マジンガーの巻」は、もともと「グレンダイザー対ダブル=マジンガー」のタイトルで講談社『テレビマガジン1月号増刊 人気ヒーロージャンボ号』[12]に掲載された、石川賢の執筆によるオリジナルの描きおろし読み切り漫画で、講談社KC(TVマガジン)コミックス『UFOロボ グレンダイザー』第1巻[13]に収録される際に、なぜか「グレンダイザー対グレート・マジンガーの巻」と改題されてしまったために、ややこしい状況になっている。

出典

  1. ^ a b 「東映動画 長編アニメ大全集 下巻」(徳間書店)262頁 1978年
  2. ^ a b c d 講談社、月刊『テレビマガジン』1976年4月号、「カラーとじこみブック!『グレンダイザー対グレート・マジンガー』のすべて」16-17頁「これが,2大円盤獣だ!」。
  3. ^ a b c 「MAZINGER'S ENEMY in The MOVIE 『UFOロボ グレンダイザー対グレートマジンガー』」『マジンガーシリーズ 40周年記念公式図録 狂機乱武-機械獣/妖機械獣・戦闘獣・円盤獣/ベガ獣の世界-』グライドメディア(現・大洋図書)、2013年5月31日、194頁。ISBN 978-4-8130-2218-3 
  4. ^ 徳間書店、月刊『テレビランド』1976年4月号、「UFOロボ グレンダイザー対グレート・マジンガー」56頁。
  5. ^ 『ENTERTAINMENT BIBLE.48 スーパーロボット大図鑑1 〜鉄の城編〜』バンダイ、1992年7月20日、ISBN 4-89189-228-5、「MAZINの系譜」133頁。
  6. ^ 「DVD & VIDEO Selection」『宇宙船』Vol.100(2002年5月号)、朝日ソノラマ、2002年5月1日、102頁、雑誌コード:01843-05。 
  7. ^ <東映まんがまつり>公開の「マジンガーZ」関連劇場版を収めた単巻Blu-ray2タイトルが同日発売
  8. ^ 『MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版 豪華版』(4K ULTRA HD Blu-ray2枚 & Blu-ray Disc2枚 & Blu-ray Bonus Disc1枚 5枚組)USTD40407、東映ビデオ株式会社、2023年8月9日。
  9. ^ 『MAZINGER THE MOVIE 1973-1976 4Kリマスター版』(4K ULTRA HD Blu-ray & Blu-ray Disc 4枚組)USTD20724、東映ビデオ株式会社、2023年8月9日。
  10. ^ 講談社『テレビマガジン』4月号増刊「8大ヒーロージャンボ号」1976年3月15日発売(奥付表記では1976年4月15日発行)。
  11. ^ ダイナミックプロ・著、講談社KC(TVマガジン)コミックス(KCT805)『UFOロボ グレンダイザー』第2巻、ISBNコードなし、1976年11月25日発行。
  12. ^ 講談社『テレビマガジン』1月号増刊「人気ヒーロージャンボ号」1975年12月15日発売(奥付表記では1976年1月15日発行)。
  13. ^ 永井豪とダイナミックプロ・著、講談社KC(TVマガジン)コミックス(KCT802)『UFOロボ グレンダイザー』第1巻、ISBNコードなし、1976年10月1日発行。






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