川根本町
川根本町(かわねほんちょう)は、静岡県榛原郡に位置する町。東は静岡市、西は浜松市、南は島田市と接しており、北は長野県との県境となっている[1]。
かわねほんちょう 川根本町 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 中部地方、東海地方 | ||||
都道府県 | 静岡県 | ||||
郡 | 榛原郡 | ||||
市町村コード | 22429-4 | ||||
法人番号 | 3000020224294 | ||||
面積 |
496.88km2 (境界未定部分あり) | ||||
総人口 |
5,409人 [編集] (推計人口、2024年10月1日) | ||||
人口密度 | 10.9人/km2 | ||||
隣接自治体 |
静岡市、浜松市、島田市 長野県飯田市 | ||||
町の木 | ブナ | ||||
町の花 | シロヤシオ | ||||
キャッチフレーズ | 水と森の番人が創る癒しの里 | ||||
川根本町役場 | |||||
町長 | 薗田靖邦 | ||||
所在地 |
〒428-0313 静岡県榛原郡川根本町上長尾627 北緯35度02分49秒 東経138度04分54秒 / 北緯35.04689度 東経138.08161度座標: 北緯35度02分49秒 東経138度04分54秒 / 北緯35.04689度 東経138.08161度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
概要
編集大井川上流部に位置し、周囲東西約23km、南北約40kmで面積497平方キロメートルと県全体の6.4%を占めており、町域の90%以上が森林という山あいの町である。2005年(平成17年)9月20日、静岡県中部の本川根町と中川根町が合併して成立した。
南アルプス南部の山麓と前衛の山々が織り成す四季折々の美しい景観の中に「美女づくりの湯」と呼ばれる寸又峡温泉、「若返りの湯」と呼ばれる接岨峡温泉(せっそきょうおんせん)がある。町の最北部に位置する光岳の南西側の一帯は、本州で唯一の原生自然環境保全地域に指定されている[1]。
日本唯一のアプト式ラック鉄道を有する大井川鐵道井川線(南アルプスあぷとライン)、蒸気機関車牽引列車(SL列車)がほぼ毎日走る大井川鐵道大井川本線、徳山のしだれ桜、南赤石林道周辺のアカヤシオ・シロヤシオなど観光資源に恵まれる一方、大井川を挟むように茶園が広がる、銘茶「川根茶」のふるさとである。
2003年静岡国体のカヌー競技会場(フラットウォーター、スラローム、ワイルドウォーター)で、「カヌーの町」として、カヌー教室やカヌー大会を定期的に開催している。
「日本で最も美しい村連合」に加盟している[2]。
地理
編集気候
編集- 概要
- 気温
- 年平均気温は14.0℃。最暖月は25.2℃(8月)。最寒月は3.0℃(1月)。
- 周囲を山々に囲まれた盆地に位置しているため、年較差や日較差が大きい。
- 夏は、最高気温が35℃以上の猛暑日になることも多いが、熱帯夜は少ない。
- 冬は、静岡県内では珍しく最低気温が0℃以下の冬日になる日が多くあり、最低気温が−5℃以下にまでに冷え込むことも珍しくない。
- 降水量
- 年降水量の平均は3103.4mmだが、年によっては年降水量が4,000mmを超えることもある多雨地域である。特に、梅雨(6月)から台風(10月)の季節の雨量が多い。
- 降水量最多月439.5mm(9月)。最小月97.7mm(1月)。
- 冬季は南岸低気圧や、冬型の気圧配置の影響を受け降雪があり、積雪を観測することもある。
川根本町(1991年 - 2020年)の気候 | |||||||||||||
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月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 年 |
最高気温記録 °C (°F) | 19.3 (66.7) |
24.8 (76.6) |
27.1 (80.8) |
30.3 (86.5) |
33.5 (92.3) |
37.5 (99.5) |
38.7 (101.7) |
39.6 (103.3) |
37.3 (99.1) |
32.1 (89.8) |
26.3 (79.3) |
21.6 (70.9) |
39.6 (103.3) |
平均最高気温 °C (°F) | 10.1 (50.2) |
11.2 (52.2) |
14.4 (57.9) |
19.4 (66.9) |
23.8 (74.8) |
26.3 (79.3) |
30.2 (86.4) |
31.4 (88.5) |
27.7 (81.9) |
22.5 (72.5) |
17.3 (63.1) |
12.2 (54) |
20.6 (69.1) |
日平均気温 °C (°F) | 3.0 (37.4) |
4.2 (39.6) |
7.6 (45.7) |
12.6 (54.7) |
17.1 (62.8) |
20.6 (69.1) |
24.4 (75.9) |
25.2 (77.4) |
21.9 (71.4) |
16.4 (61.5) |
10.4 (50.7) |
5.1 (41.2) |
14.0 (57.2) |
平均最低気温 °C (°F) | −2.6 (27.3) |
−1.9 (28.6) |
1.6 (34.9) |
6.6 (43.9) |
11.4 (52.5) |
16.2 (61.2) |
20.3 (68.5) |
21.0 (69.8) |
17.9 (64.2) |
11.9 (53.4) |
5.3 (41.5) |
−0.3 (31.5) |
9.0 (48.2) |
最低気温記録 °C (°F) | −10.6 (12.9) |
−10.5 (13.1) |
−8.0 (17.6) |
−3.5 (25.7) |
1.3 (34.3) |
7.8 (46) |
12.9 (55.2) |
14.5 (58.1) |
8.3 (46.9) |
0.6 (33.1) |
−3.6 (25.5) |
−9.5 (14.9) |
−10.6 (12.9) |
降水量 mm (inch) | 97.7 (3.846) |
134.8 (5.307) |
247.0 (9.724) |
260.3 (10.248) |
267.6 (10.535) |
336.7 (13.256) |
431.1 (16.972) |
328.3 (12.925) |
439.5 (17.303) |
292.4 (11.512) |
169.8 (6.685) |
100.7 (3.965) |
3,103.4 (122.181) |
平均降水日数 (≥1.0 mm) | 5.8 | 6.8 | 10.5 | 10.9 | 11.4 | 13.9 | 14.2 | 13.0 | 13.3 | 11.5 | 7.8 | 6.5 | 125.4 |
平均月間日照時間 | 193.0 | 179.6 | 187.7 | 185.8 | 177.5 | 119.1 | 142.4 | 171.1 | 131.1 | 152.0 | 168.0 | 185.4 | 1,993.9 |
出典1:Japan Meteorological Agency | |||||||||||||
出典2:気象庁[3] |
地形は、変化と起伏に富んでおり、地域内の標高差は2,400m以上に及ぶ。最高地点である光岳の南西側は本州唯一の原生自然環境保全地域に指定され、太平洋岸におけるブナ帯からハイマツ帯に至る典型的な垂直分布が見られる。
また、「鵜山の七曲がり」をはじめとして山岳地帯の河川に見られる「嵌入蛇行」の典型例が見られる。
山地
編集- 主な山
河川
編集- 主な川
湖
編集- 主な湖沼
隣接している自治体・行政区
編集歴史
編集人口
編集2022年(令和4年)8月1日現在、2,767世帯6,125人が暮らしている。
川根本町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 川根本町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 川根本町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
川根本町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
行政
編集- 歴代町長
- 庁舎
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- 川根本町役場 本庁舎(郵便番号428-0313 静岡県榛原郡川根本町上長尾627)
- 川根本町役場 総合支所(郵便番号428-0411 静岡県榛原郡川根本町千頭1183-1)
- 川根本町教育委員会(郵便番号428-0411 静岡県榛原郡川根本町千頭1183-1)
産業
編集- 農業
- 全国的に知られる「川根茶」の産地で、天皇杯や全国品評会等で産地賞受賞などを多く受賞している。また農業生産額では、ほとんどを茶(生葉)、紅茶が占めている。
- 2000年(平成12年)での農家1戸あたりの平均経営耕地面積は0.41haと、県平均の0.69haのおよそ6割に過ぎず、経営規模は小さいといえる。
- 林業
- 町の森林面積は、町全体の約94%を占めている。そのうち国有林の比率が高いのが特徴で、県内国有林の28.6%を占めている。
- 工業
- 町には少数だが精密機械、電気機械、製茶(仕上茶製造工場)等の企業が立地している。2001年(平成13年)の時点で、事業所は35か所、従業者数は719人、製造品出荷額は89億円弱となっている。
- 県全体の水準と比較して1事業所当たりの規模が小さいこと、従業員1人当たりの出荷額が低いことが特徴。
- 建設業
- 全産業に占める建設業の比率を見ると、事業所数が13.1%、従業者数が18.8%を占め、県全体よりも高い数値を示している。特に従業者数の構成比は、県全体の水準7.6%の2倍以上の数値を示しており、地域の雇用の受け皿として重要な産業であることがうかがえる。
- 商業
- 2002年(平成14年)の商業統計をもとに、地域内の小売業を見てみると、店舗数は215店、従業者数702人、年間商品販売額は約68億円となっている。このことから、町内には大規模小売店舗立地法に基づく店舗面積1,000m2以上の大型店舗がなく、小規模店舗が多いことが分かる。
- 観光
- 町内には日本で5か所のみという原生自然環境保全地域の大井川源流部、静岡の自然100選に選ばれたブナの原生林などの美しい自然に加え、寸又峡温泉、接岨峡温泉、白沢温泉、千頭温泉の温泉、さらには大井川鐵道のSL列車通年運転や日本で唯一のアプト式鉄道などの、様々な観光資源がある。
主な学校
編集町内の小中学校にICT機器を取り入れ、より高度なICT教育を推進している。また、日本教育工学協会 (JAET) の「学校情報化優良校」にも認定されている[4]。
義務教育学校
編集高等学校
編集交通
編集鉄道路線
編集路線バス
編集デマンド型乗合タクシー
編集- 南部おでかけ号(町民のみ利用可能)
- 北部おでかけ号(町民のみ利用可能)
道路
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集温泉
編集キャンプ場
編集- くのわき親水公園キャンプ場
- 池の谷ファミリーキャンプ場
- 八木キャンプ場
- 三ツ星オートキャンプ場
- 不動の滝自然広場オートキャンプ場
- アプトいちしろキャンプ場
- 中川根自然キャンプ場
- ハックルファーム エコ・ビレッジ
観光施設
編集- 千頭SL資料館
- 奥大井 音戯の郷
- フォーレなかかわね茶茗舘
- 資料館 やまびこ
- なかかわね三ツ星天文台
- 長島ダムふれあい館
紅葉
編集- 寸又峡
- 接岨峡
- 山犬段
- 大札山
吊り橋
編集祭事・催事
編集- 梅津神楽(1月) - 静岡県指定無形民俗文化財
- 春を呼ぶ天狗まつり(3月)
- 南アルプス寸又峡口山開き(7月)
- 接岨湖フェスタ(7月)
- 平谷の流したい(7月)
- 長島のたる流し(8月)
- 徳山の盆踊(8月) - 「鹿ん舞・ヒーヤイ」:国の重要無形民俗文化財
- 徳山神楽(10月) - 静岡県指定無形民俗文化財
- 寸又峡和紙のあかり展(10月)
- 寸又峡もみじまつり(10月)
- 川根本町産業文化祭(11月)
- 奥大井ふるさと祭り(11月)
- 接岨湖まつりオータムフェア(11月)
- 寸又峡温泉感謝祭(12月)
その他
編集出身人物
編集町内の住所(大字)
編集- 壱町河内(いちょうごうち)
- 上長尾(かみながお)
- 久野脇(くのわき)
- 下泉(しもいずみ)
- 下長尾(しもながお)
- 地名(じな)
- 田野口(たのくち)
- 徳山(とくやま)
- 水川(みずかわ)
- 元藤川(もとふじかわ)
- 青部(あおべ)
- 犬間(いぬま)
- 梅地(うめじ)
- 奥泉(おくいずみ)
- 上岸(かみきし)
- 桑野山(くわのやま)
- 崎平(さきだいら)
- 千頭(せんず)
- 田代(たしろ)
- 東藤川(ひがしふじかわ)
川根本町を舞台とする作品
編集脚注
編集- ^ a b “川根本町観光振興計画”. 川根本町. 2024年10月24日閲覧。
- ^ a b c “川根本町環境基本計画(後期基本計画)”. 川根本町. 2024年10月24日閲覧。
- ^ “川根本町 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年10月6日閲覧。
- ^ “川根本町公式ホームページ 「町内小中学校が学校情報優良校に認定されました!」”. 2018年9月11日閲覧。
- ^ “川根本町を舞台に映画 ウンノさん(静岡出身)監督|静岡新聞アットエス” (日本語). @S[アットエス] 2018年12月2日閲覧。
- ^ “静岡県出身監督の作品上映 12月1、2日「ふじのくに映画祭」|静岡新聞アットエス” (日本語). @S[アットエス] 2018年12月2日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 川根本町まちづくり観光協会
- 川根本町商工会
- 地図 - Google マップ
- 中川根町・本川根町合併協議会
- ウィキトラベルには、川根本町に関する旅行ガイドがあります。