Wiktionary:編集方針
編集方針では、ウィクショナリーに掲載する語彙の掲載基準を示します。
掲載可能な項目
ウィクショナリーでは、以下の要件に該当する語についての項目を投稿することができます。
- Unicodeの文字・記号等の解説項目
- 全ての自然言語、およびWikimedia projectにある人工言語について
- 名詞以外の品詞、成句、慣用句、ことわざ
- 抽象的な概念を表す名詞で一般的に使用されるもの
- 具象的な概念(物体)を表す名詞で固有名詞ではなく、かつ、一般的に使用されるもの
- 分野に関わらず、専門的な用語
- 生物の名称
- 以下に挙げる固有名詞他細則に列挙されたカテゴリーにおいて、例外的に認められるもの。
- 時代・王朝名
- 一般的に使用される組織等の略称、略記法
ただし、上記に該当していても、#細則の規定に沿わない場合は削除されることがあります。
細則
ウィクショナリーに収録される語についての細かな規定をします。ここで取り扱うものは、次の10項目です。
- 新語の扱い
- 流行語・死語の扱い
- 造語の扱い
- 卑語・罵倒語・俗語・隠語の扱い
- 専門用語の扱い
- 人名・団体名及び芸術作品名の扱い
- 事件名の扱い
- 地名・施設名の扱い
- 複合語の扱い
- 商品名の扱い
新語の扱い
ウィクショナリーでは、新語とは以下のような語を指します。
- 最近5年以内に報道機関、インターネット、口コミなどから発生した語句。
これに該当する語句は、言語・品詞・流行度などのいかんを問わず、削除されます。ただし以下の要件のいずれかを満たす場合であれば例外的に収録することができます。
- 流行語辞書、ネット辞書を除く外部の辞書に掲載があること
- 5年以上前の確定的用法の初出が提示されていること
- 政府や学会など権威のある組織により定義された語句であり、定着することが明らかであること
これが示されないか、または示されていても確認のできない場合は削除されます。
流行語・死語の扱い
ウィクショナリーでは、流行語とは以下のような語を指します。
- 「流行語大賞」を過去に受賞した語句。
- 世間に爆発的に普及し、マスコミ等にさかんに取り上げられるほど話題となった語句。
- 過去に大流行したが現在では死語となった語句。
- 過去に大流行し、完全に定着した語句。
これに該当する語句は、ウィクショナリーに掲載することができます。項目を立ち上げる際は、上記の要件を満たしているということを示す出典を明示してください。ただし、流行語であってもそれが5年以内に作られた語である場合は、新語の規定が優先します。
造語の扱い
ウィクショナリーでは、造語とは以下のような語を指します。
- 投稿者と面識がない複数の人に用いられていることが確認できない語句。
- 文芸作品、漫画作品などの古典作品を除く フィクションから発生した語句。
これに該当する語句は、ウィクショナリーに掲載することはできず、以下の要件を満たさない限りは即時削除の対象となります。
- 不特定多数の人に用いられていることを示す出典を明示していること。
卑語・罵倒語・俗語・隠語の扱い
ウィクショナリーでは、卑語、罵倒語、俗語、隠語項目を以下の方針に沿った掲載がされます。同時に、この分野の投稿をする利用者に対する行動方針も規定します。
- 体の部位名など比較的広く使用される単語が何を意味するかを示すことは必要である。ただし、この分野の投稿が大半を占める投稿者に対しては、基本語彙など他の分野の語を作成していただくよう説得する。
- 語彙・用法とも広く使用されるとみられる語・用法は、辞書の領域を逸脱しない程度まで受け入れる。
- 「俗語」は採録すべきであり、「卑語」・「罵倒語」もそれに準ずるが、これらの語の定義を単なる言い換えの羅列でなく、辞書にふさわしい記述である必要がある。
- 「隠語」や「符牒」について、採録に消極的ではないが、「本当にその業界の人が使っているのか」という実在性の検証は必要である。また、これらの語は、造語に馴染みやすいので、新語・造語か否かのふるいわけが必要である。
- 言い換えの羅列である、定義自体に隠語や符丁、俗語を使用しているなど、あまりにも定義が稚拙である場合は即時削除の対象とする。
- 規定5の対象となる項目を大量に作成した利用者は投稿ブロックの対象となる場合もある。
- 語句の実在性について疑問が残る場合、使用例の正確性の検証ができない場合は、それが確認できない限り削除される場合がある。
専門用語の扱い
ウィクショナリーでは専門用語の項目を作成することはできます。ただし、百科事典ウィキペディアとは違い、辞書的な内容の執筆が望まれます。具体的には以下の通りです。
- 定義、他の語句との差異、文化的背景を、語義1つあたり200字程度で記述する。記述は最小限にとどめ、詳細に過ぎない程度にする。
- 文法的解説、音写、学名の言い換えなど辞書的な章は受け入れる。
あまりにも記述が細かい場合は、辞書的な領域まで記述を削られる場合もあります。詳細な記述はウィキペディアで行っていただきますようお願いいたします。
人名・団体名及び芸術作品名の扱い
ウィクショナリーでは人名や団体名及び芸術作品名についての基本方針は
- 有名な作品を読み聞きしたときによく出てくる単語が何かわからなくて困ることがあるかどうかを基準にして、登場する人物・団体及び芸術作品名がどのような役割かを簡単に書く程度
というものです。この方針に沿った掲載が望まれます。
具体的には以下のように語句の収録をします。
- 歴史上の人物名・団体名及び芸術作品名(以下「人名等」)
- 日本の学校教育教科書(小学校~高校)に掲載されている人名等は採録する。ただし、主たる活躍時期は第2次世界大戦終戦時までとし、それ以降は認めない。
- 主な功績など、その人物等を紹介するに足りる最小限の記述をする。目安は200字程度。
- ウィキペディアへのリンクを貼り、詳細な記述はウィキペディアで行う。
- そのほかの人名、個人名、芸術作品名
- 一切の掲載を認めない。掲載された場合は即時削除の対象とする。
- 法人名、企業名
- 一切の掲載を認めない。掲載された場合は即時削除の対象とする。
事件名の扱い
ウィクショナリーで事件・出来事に関する項目を作成する場合、以下1〜3のいずれかの条件を満たすものを対象とします。
- 市販の辞書に掲載例がある。
- 日本の学校教育教科書(小学校~高校)に掲載されており、第2次世界大戦終戦時までに発生した事件名。なお、現行の教材だけではなく過去の教材に記載されているものも掲載対象とする。
- 季語として用いられている。
作成にあたって、その事件を紹介するに足りる最小限の記述(目安は200字程度)にとどめます。また、複数の名称が存在する同じ出来事についてはそれぞれ別項目として独立して作成する(リダイレクトにはしない)ようにお願いします。
地名・施設名の扱い
ウィクショナリーへ実在の地名や施設名を見出しとする項目を作成する場合の方針を示します。まず作成の前提として、
- 基準を満たす地名については、各言語でのローカルな表記を全て対象とする
- 略称や通称で立項する場合は、正式な名称も立項する
の2点を満たすよう努力するべきです。以下、地名・施設名項目の掲載基準を示します。これに沿わない項目が掲載された場合は即時削除されます。
- 施設名
- 官庁類のみ掲載を認めるが、記述は最小限にとどめ、ウィキペディアへのリンクを貼ることとする
- 日本国内の地名
- 都道府県名
- 都道府県庁所在都市名、および政令指定都市名
- 社会科歴史に出現する地名(旧国名、歌枕、世界遺産、など)
- 複数の都府県にまたがる地形、又は同等の高さ、広さ、長さ、深さの北海道内の地形の名称
- 複数の都道府県に接している海洋地形
- ことわざや慣用句で用いられる地名
- 日本以外の地球上の地名
- 国名 (国連加盟国、国連非加盟国、連邦国家や連合国家を構成する国)
- 複数の大陸や国家にまたがる地形、又は同等の高さ広さ長さ深さの地形の名称
- 複数の大陸や国家に接している海洋地形、又は複数の大陸棚に接している海洋地形の名称
- 都市名
- 首都 (名目上の首都、事実上の首都、複数首都制国家の全ての首都、王国の王都と行政首都が異なる場合は両方、遷都による以前の首都、などを含む)
- 主要都市 (首都以外の首都より大きな都市、人口100万人以上の都市、各国内の特別市や自治都市など)
- 各国における最大の行政区画の単位(中国の省、アメリカの州など)、及びその行政の中心となる都市(省都、州都など)。
- 社会科歴史に出現する地名(旧国名、世界遺産、など)
- ことわざや慣用句で用いられる地名
- 太陽系内の固有名詞
- 太陽系内の恒星名
- 惑星、準惑星の名称
- 固有な名前のある衛星 (人工衛星、記号番号が振られており固有な名称が無いものを除く)
- 比較的メジャーで固有な名前がついている小惑星、彗星
- 月や各惑星上の地名
- 太陽系外の固有名詞
- 記号番号でない星の名 (北極星など)
- 星座
- 国際天文学連合が定めた88星座
- その他の比較的メジャーな星座 (北斗七星など)
- 中国の星宿 (三垣、四象、二十八宿)
- その他の国の固有な星座
- 過去の星座
- 星雲や銀河
複合語の扱い
もともと存在していた語を複数組み合わせて作られた語を複合語と定義します。複合語はそれが複合前にない新たな意味が生じていない場合は即時削除の対象となります。以下に例を示します。
商品名の扱い
ウィクショナリーでは商品名についての基本方針は以下のとおりです。
- 固有の商品性を意識せずに、日常生活において使用される商品名は掲載する。具体的な掲載基準は以下の通りとし、これに沿わないものは即時削除の対象とする。
- 内容については最小限の記述をする。目安は200字程度。
行事・イベント・大会名の扱い
以下のいずれかを満たすものを掲載対象とします。
- 季語として扱われている
- 派生する語が存在し、辞書として掲載する意義があると認められるもの(例:オリンピック)