ウルトラマンの登場怪獣
ウルトラマンの登場怪獣(ウルトラマンのとうじょうかいじゅう)では、特撮テレビ番組『ウルトラマン』に登場する架空の怪獣・宇宙人・その他の生物について詳述する。本項においてウルトラQからの再登場怪獣以外の並び順は、登場話数順である。
前作『ウルトラQ』の怪獣
宇宙怪獣 ベムラー
第1話「ウルトラ作戦第一号」に登場。
宇宙忍者 バルタン星人
第2話・第16話・第33話に登場。
透明怪獣 ネロンガ
第3話「科特隊出撃せよ」に登場。英字表記はNERONGA[1][2][注釈 1]。
- 体長:45メートル[3][4][1][5][2][6][7][8][9]
- 体重:4万トン[3][4][1][5][2][6][7][8][9]
- 出身地:伊豆・伊和見山[3][4][1][2][8][9][注釈 2]
普段は透明で眼に見えないが、電気を食べる時だけ姿を表す。最大の武器は頭部の触角2本と鼻先の角とを合わせて放つ電撃[6][7][8][9][注釈 3]であるが、人間のアラシに対してショックを与える程度の威力しかないため、ウルトラマンに対しては全く効果がない。劇中の登場人物の会話では、一度江戸時代に
- スーツアクター:中島春雄[1][7]
- 名前はローマ帝国皇帝ネロに由来する[11]。
- デザインは成田亨[12]。四足歩行怪獣の典型を目指して描かれ、背中の模様はトラを意識している[12]。
- 着ぐるみは東宝映画『フランケンシュタイン対地底怪獣』に登場したバラゴンのものを円谷英二が借り、『ウルトラQ』のパゴスに改造したものを再改造したものである[13][7][11]。造形担当は佐々木明と記載している資料もあるが[7]、佐々木本人は記憶にないと述べている[11]。後にマグラーに改造され、さらにガボラへの改造を経てアトラクション用ネロンガになり、東宝への返却後はバラゴンへ戻った。鳴き声もバラゴンの流用である[14]。第1回撮影会の時点では角と背中の塗装がない[7]。
- 『ウルトラ怪獣大百科』では、ネロンガとマグラーやガボラについて「これらの怪獣になんらかの関連性があるのではないか」という説を取り上げている。
- 電撃は『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』では「暴君電撃」と表記されている。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』に登場するネロンガ
特撮テレビ番組『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』第3話「透明怪獣襲撃!」、第7話「怪獣を呼ぶ石」に登場。
第3話では惑星ボリスのテラフォーミング用発電施設を餌場にするが、それだけでは飽き足らずスペースペンドラゴンの電力も吸い取る。透明化してゴモラとの戦いを優勢に進めるが、レイの人間離れした鋭い感覚で位置を突き止められ、ゴモラに振り向きざまの零距離超振動波を叩き込まれて爆死する。
第7話ではブルトンに呼び出された別個体が出現し、肉弾戦のみでゴモラと戦うが、前回のゴモラを苦戦させた個体とは違って散々叩きのめされたうえ、ゴモラがかわしたテレスドンの火炎を受け、爆死する。
『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場するネロンガ
データカードダス及びそれを元にしたCGショートムービー『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場。
プラズマソウルを取り込んだプラズマ怪獣として1弾から登場するが、能力設定は初代と異なり、電気を吸うと一定時間だけ透明になる。角そのものがプラズマソウルになっているほか、触角の根元にもプラズマソウルがある。テレビ放送版「NERONGA Hunting」では、電気を放出し尽くして姿を現したところをバルタンバトラー・バレルに拘束された後、ガッツガンナー・ガルムの狙撃でプラズマソウルをすべて破壊され、倒される。
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』に登場するネロンガ
『大怪獣バトル ULTRA MONSTERS EX』第12話「襲撃!宇宙有翼骨獣」に登場。
ギギの配下の怪獣として登場。エレキングと共に呼び出され、巨大化したギギと共に主人公を襲うも、バトルナイザーの怪獣に撃退される。
ステータスはバランスが取れており、ディフェンスとスピードを重視している。必殺技は角からの電撃「暴君電撃」、体を透明にして攻撃をしかける「インビジブルテールアタック」、「インビジブルアタック」が使用できる。NEO第3弾より、同じく電気攻撃を得意とするエレキングとのタッグ必殺技「サンダーコネクション」が追加された。
『ウルトラマンR/B』に登場するネロンガ
『ウルトラマンR/B』第16話「この瞬間が絆」に登場。
美剣サキによって怪獣クリスタルから召喚され、市街地に出現する。ウルトラマンロッソやウルトラマンブルと交戦するが、サキによって一時撤退させられた後、愛染ワンダーランドにて再びサキによって召喚され、ロッソとブルを暴君電撃[18]と電気エネルギーのイオン化作用による透明化能力[18]で追い詰める。アサヒの言葉で奮起したロッソとブルの共同作戦で砂を全身にまとわされて透明化能力を無効化され、最後は彼らが合体変身したウルトラマンルーブのルーブコウリンショットを受け、爆散する。
- 第16話監督の辻本貴則によれば、ウルトラシリーズの映像作品への登場は10年ぶりであり、スーツは新造したものが用いられている[19]。戦闘シーンはオリジナルを尊重しつつ、現代に相応しいよう派手さも追求している[20]。透明化の描写は光学迷彩をイメージしている[20]。ネロンガがビル街を歩くカットでは、セットの下から床を金槌で叩いてミニチュアを揺らしている[20]。
その他の作品に登場するネロンガ
- テレビドラマ『泣いてたまるか』の第16話「かわいい怪獣ナキラ」では、怪獣ショーの着ぐるみとして、ネロンガの着ぐるみが登場している[21]。
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では、宇宙人15人の結成した宇宙人連合により蘇生させられ、東京に出現する。ピグモンの提案した怪獣ファイトでゲスラを食い殺した後、ペギラ、レッドキング、ジェロニモン、エレキングと共に最後まで残りセブンを苦しめるが、セブンを助けに現れた黄金怪獣ゴードに倒されるというシナリオが予定されていた。
- 登場エピソードは映画『ウルトラマン怪獣大決戦』に組み込まれ、劇場公開されている。
- テレビドラマ『ウルトラマンになりたかった男』では、劇中映画『オールウルトラマンVS怪獣軍団』にて怪獣軍団の1体として登場し、ウルトラ戦士たちと戦う。
- 『ウルトラマンメビウス』第8話では、ミクラスをエレキミクラスにパワーアップさせるためにエレドータスのデータと共に使用され、第21話では怪獣墓場に眠っている姿が描かれている。第21話のスーツは『ウルトラマンマックス』のゲロンガを改造したものであり[22]、スーツは当時川崎市岡本太郎美術館で開催された「ウルトラマン伝説展」で展示されていたため、撮影後には再びゲロンガに戻されて美術館へ返却された[22]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』ではベリュドラの右腕を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 漫画
- 『ウルトラマン超闘士激伝』では、ザム星人が率いるエンペラ陸軍のメタルモンスの中にネロンガをモデルにしたものが存在する。
- 『ウルトラマンSTORY0』第1話では、M78星雲の動植物が変異したという設定で、マグラーやワイアール星人と共に登場する。マグラーと共に口から火を吐きウルトラ戦士を襲うが、倒される。
- 『ウルトラマン THE FIRST』に登場。伊和水力発電所近郊の地下洞窟内で、ラゴンと戦闘しているところをハヤタによって発見される。ラゴンの体に新型爆弾「ジュピター41」が付いているために科学特捜隊が戦闘に介入できず、ラゴンを電撃で撃破する。その後、フジとウルトラマンに襲いかかり、爆弾爆発の危機を招くが、スペシウム光線の前に敗れ去る。
その他のネロンガに関する補足
- 『ウルトラマンメビウス』に登場するミクラスは、強化の際にネロンガと『帰ってきたウルトラマン』に登場する「電気を吸収して透明になる」という設定のエレドータスのデータを元に電撃能力及び透明化能力を身に付けている。
- 『ウルトラマンマックス』に登場するゲロンガは、ネロンガのスーツが改造されたらという想定でデザインされた[24]。ネロンガの背中には魚の背鰭(せびれ)のような鰭があるのに対し、こちらはガボラやパゴスと同じ背中をしている。
- 『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』に登場する閻魔獣ザイゴーグの顔はネロンガをモチーフとしている[25]。
怪奇植物 グリーンモンス
第5話「ミロガンダの秘密」に登場。『ウルトラマン研究読本』では別名を植物怪獣と記述している[9]。英字表記はGREEN MONSE[3]、GREENMONS[2]など[注釈 5]。
- 身長:2 - 40メートル[3][26][1][27][2][6][7][8][9]
- 体重:10 - 2万トン[3][26][1][27][2][6][7][8][9][注釈 6]
- 出身地:オイリス島[3][1][27][2][8][9][注釈 7]
オイリス島の食肉植物のミロガンダが、品種改良のために浴びせられたガンマ線で狂暴化し、動物のように自らの意思で移動できるようになった。
オイリス島の水を飲んで帰ってきた調査隊の隊員たちを襲い、鉢植えサイズから等身大まで成長する。女性カメラマンの屋敷の階段に隠れパトロールをしていたアラシの足を掴み倒した。アラシを襲おうとするが投げ飛ばされたため、毒霧を噴射しアラシが苦しんだ所を襲いかかるがアラシに抵抗される。駆けつけたハヤタに蹴飛ばされスーパーガンを浴びせられ池に沈む。しかし、そのエネルギーで巨大化し、丸の内に出現する。武器は口状の開口部から吐く緑色の麻酔液[3][1][2][6][8][注釈 8]であり、これを浴びせてウルトラマンを苦しめる。最後は花弁の中央にある弱点のクロロフィル核にスペシウム光線を浴びせられ、炎上して灰になる。
ミロガンダは幼体期に虫や動物を捕食するが、やがて自らの成長に欠かせない栄養素でオイリス島にのみ存在する珪素を補給するようになるため、同島の水を飲んだ調査隊の隊員たちが襲われる理由となった。成長すると食虫植物の性質がなくなり、美しい花を咲かせた成体が日本へ持ち込まれる。幼体のミロガンダは自立して動くことこそないが、グリーンモンスと同一の形態であり、銃で撃たれておとなしくなる。
- スーツアクター:中村晴吉[1][7]
- デザインは成田亨[12]。サボテンをもとにアンバランスな形状でデザインされた[12]。
- 後頭部に頭、花弁の部分に左手を入れている[28]。
- ミロガンダが調査隊の隊員を襲うシーンは、グリーンモンスの着ぐるみを寝かせて撮影された。特撮班の撮影後に本編班での撮影が行われたため、本編撮影時には足元がすり減っていた[29]。最後の炎上シーンでは、着ぐるみが実際に燃やされた[29]。
- 怪獣図鑑のイラストでは1本しかない枝が腕のように1対になり、正面の発光体も目のように描かれるなど本物と若干異なるデザインになっており、それを元にして怪獣消しゴムも作られた。
- 『ウルトラファイト』では緑色の麻酔液を「モンスガス」と呼び、『ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では「ミスティ・ポワゾン」と呼んでいる。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』に登場する閻魔獣ザイゴーグの胸はグリーンモンスをモチーフとしている[25]。
『ウルトラマン THE FIRST』に登場するグリーンモンス
漫画『ウルトラマン THE FIRST』に登場。
基本設定は原作と同様。調査隊の隊員を襲いつくすと、唯一残った研究員・浜口節子を科学特捜隊が護衛していたところを襲撃する。イデのスパイダーショットを吸収して巨大化し、浜口とムラマツキャップの乗ったエレベーターを破壊して襲おうとしたところをウルトラマンに阻まれる。しかし、ウルトラマンが焦って出したスペシウム光線を吸収してさらに巨大化すると、今度はウルトラマンの太陽エネルギーを目標として彼を吸収しようとするが、最後はウルトラマンによって宇宙へ運ばれ、太陽に投げ込まれて燃え尽きる。
海獣 ゲスラ
第6話「沿岸警備命令」に登場。英字表記はGUESRA[3][1][2]。
- 身長:60メートル[3][26][1][30][2][6][7][8][9]
- 体重:1万トン[3][26][1][30][2][6][7][8][9]
- 出身地:ブラジル[3][26][2][8][9]
ブラジルに生息するカカオや害虫を好んで食べるトカゲが、輸出されたカカオ豆とともに日本へ運ばれてきて東京湾の汚水を吸収し、その影響で怪獣化した。武器は口から吐くバネ光線[注釈 9]。全身に生えている毛[注釈 10]には猛毒があり、自分より大きな敵をも倒す。また、大きな音や刺激に敏感で怒り狂うという性質があり、カカオを積んだ船・コロンビア丸の斧山船員の話によれば怒ったゲスラはジャガーも倒すという。設定ではマッハ2.1で泳ぐとされる[3]。
宝石密輸犯のダイヤモンド・キックが発砲したピストルの音と刺激で凶暴化し、港の倉庫を破壊する。その猛毒でウルトラマンにも苦戦を強いるが、弱点である頭部の毛[注釈 11]をもぎ取られ、弱って東京湾に沈む。
- スーツアクター:荒垣輝雄[1][7]
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。本編で登場するのは『ウルトラQ』に登場した「ピーター」の着ぐるみを改造したもの[13][7][9][31]。成田はデザインコンセプトを「怪獣と怪魚の中間」と称している[12]。
- 名前の由来は下水から[33][31]。
- トカゲは本来爬虫類だが、ゲスラは劇中の船員の話では「水中でも生きられる両生類」とされている[30]。
- 一部書籍ではチョコレート怪獣と表記されていた[34][30]。
『大決戦!超ウルトラ8兄弟』に登場するキングゲスラ
映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』に登場。
かつて初代ウルトラマンに倒されたゲスラに、スーパーヒッポリト星人が生体改造を施して強化復活させたものと推測されている怪獣[35][36][注釈 12]。外見は以前のゲスラとあまり変わらないが、体毛が黄色がかった太い棘に、背鰭の形状が王冠をあしらった形状に変化している。
怪力自慢で、得意技は横浜赤レンガ倉庫を一撃で破壊するほどの突進攻撃ゲスラ・ヘビーアタック[35][36]と、体表の棘と背鰭から流すことで相手を痺れさせたりショック死させるほどの猛毒ショッキング・ベノム[35][36]がある。しかし、背鰭が弱点なのは改造前と変わっていない。
ミライの世界に迷い込んだマドカ・ダイゴの前に出現し、赤レンガ倉庫周辺で暴れまわっていたところに駆けつけたウルトラマンメビウスと対決。ショッキングベノムでメビウスを追い詰めるが、少年時代にウルトラマンとゲスラとの戦いをテレビで見ていたダイゴから弱点を教えられたメビウスに背鰭をもぎ取られて弱った後、立て続けにメビュームシュートを受けて倒される。
その後、影法師の手によって他の怪獣軍団の残存エネルギーと融合させられ、ギガキマイラの下半身と化す。
- スーツアクター:横尾和則[36]
- ダイゴが少年時代に見ていたテレビの映像は、『ウルトラマン』第6話の流用。
- 劇中では単に「ゲスラ」と呼ばれる。
- 横浜が舞台であることから、過去に横浜に出現した怪獣として登場キャラクターに選ばれた[38]。特撮では「昭和特撮」の再現が目指された[38]。
- デザインは酉澤安施[39]。初稿は可愛すぎると評価されたため、2稿では成田亨による初代のデザインに近づけて牙や棘を強調したデザインとなった[39]。初代当時はブルーバック撮影が主流だったためもあり体色は緑色だったが、後年にはグリーンバック撮影が主流となり初代のままでは不向きであるため、青と黄色の配色に変更された[39]。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するキングゲスラ
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
ウルトラマンベリアルのギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から復活し、ベリアルが操る怪獣軍団の1体となる[40]。怪獣墓場の決戦では、バルタン星人やアントラー、ゼットンと共にウルトラマンと激突するが、ウルトラマンに投げ飛ばされ、頭を強く打ち絶命する。
『ウルトラマンX』に登場するキングゲスラ
『ウルトラマンX』第17話「ともだちは怪獣」に登場。
多々良町のショッピングモールの近くにダークサンダーエナジーが落ち、そこの地中より出現。多々良町で暴れまわり、現れたウルトラマンエックスをショッキング・ベノムで苦しめ、さらに新たに使用する体から棘を連射する能力(ベノムショット[42][43])でベムスターアーマーをも破壊しエックスを圧倒する。さらに弱点である背鰭もダークサンダーエナジーによって強化されており、スカイマスケッティやジオアラミスの攻撃も通用しないほどである。エックスがエクシードXに強化変身してもなお互角の戦いを繰り広げたが、エクシードエクスラッシュによって浄化され、最後はザナディウム光線でスパークドールズに縮小された。
- スーツアクター:横尾和則
- 第17話の脚本を担当した勝冶京子は、スパークドールズが世界中に散らばっているという設定から本来は海にいる怪獣が街中に出現したら面白いのではないかと考え、キングゲスラを登場させた[43]。
- ベノムショットは第17話を監督した辻本貴則が飛び道具好きであることから設定された[43]。
『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』に登場するキングゲスラ
『ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA』episode 1「きらぼし 〜煌星〜」に登場。
惑星ザインにおいてサイキが、自らの元を訪れた王立惑星カノンのシンラに、ベゼルブの持つクグツの力を証明するための見せしめとして、アーストロンと共にベゼルブの毒牙にかかりクグツキングゲスラと化す。同じくクグツ化したアーストロン共々、ベゼルブを統率するクイーンベゼルブとサイキの意のままに戦いを始め、敗北した。
『ウルトラマンタイガ』に登場するキングゲスラ
『ウルトラマンタイガ』第2話『トレギア』に登場。
その他の作品に登場するゲスラ
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では、他の宇宙人により蘇生させられ東京湾から出現し、ピグモンが提案した怪獣ファイトによってネロンガと戦い、ネロンガに食べられるというシナリオが予定されていた。
- 『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』では、ウルトラ警備隊の過去のデータファイルとしてモニターに写るシーンがある。
- 『ウルトラゾーン』第3話「怪獣マッサージ」では、キングゲスラがマッサージ店に客として訪れる(声:熊本浩武)[45]。第13話アイキャッチでは、キングゲスラが女子高生に傘を貸そうとする姿が描かれている[46]。第16話のミニコーナー「怪獣ことわざ」では、「ぼうず憎けりゃゲスラまで憎い」ということわざが紹介されている[47]。
- データカードダス『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』の「ウルトラ大集結!前編」では、キングゲスラがプラズマ怪獣として登場。
- 漫画
- 『ジャンボーグA』の企画段階の漫画作品『ジャンボーX』第1回では、主人公まもるくんの乗った豪華客船を襲って島に上陸するが、飛来したウルトラセブンに退治された。
- 『ウルトラマン超闘士激伝』では、バルキー星人が率いるエンペラ海軍のメタルモンスの中にゲスラをモデルにしたものが存在する。
- 『ウルトラマン THE FIRST』では、多々良島に生息する怪獣として登場。大きさはピグモンと同程度で描かれている。
- 『酩酊! 怪獣酒場』では、怪獣酒場の客として登場。後輩相手に大口を叩き周囲の客を不愉快な気分にさせていた。
磁力怪獣 アントラー
第7話「バラージの青い石」に登場。
どくろ怪獣 レッドキング
第8話「怪獣無法地帯」に登場。
どくろ怪獣 レッドキング(二代目)
第25話「怪彗星ツイフォン」に登場。
有翼怪獣 チャンドラー
第8話「怪獣無法地帯」に登場。
地底怪獣 マグラー
第8話「怪獣無法地帯」に登場。オープニング表記はマグラーだが[7]、マグラと呼ばれることもある[48][26][49]。英字表記はMAGLLA[3][49][注釈 13]。
- 身長:40メートル[3][26][49][50][2][6][7][8][9]
- 体重:2万5000トン[3][26][49][50][2][7][8][9][注釈 14]
- 出身地:太平洋・多々良島[3][26][49][2][8][9]
多々良島に生息する怪獣の1つ。鼻にある一本角のほか、背中にはそれに似た棘が多数ある。大きく左右に裂けた赤い口以外の全身が黒い。設定では、普段は地下数百メートルに潜んでおり、地上に出た際は弱そうな相手を攻撃するとされる[26]。
地中から出現したところ、チャンドラーを倒した直後のレッドキングを目の当たりにし、恐れをなして再び地中に戻る。その後、測候所員の捜索中だった科学特捜隊のハヤタとムラマツキャップの前に現れ、捜索の邪魔になるとして2人にナパーム手榴弾を投げつけられ、倒される。
- スーツアクター:泉梅之助[49][7]
- 鳴き声はパラゴンの流用[51]。
- 着ぐるみはネロンガの改造[13]。その後、第9話に登場する新怪獣ガボラに改造された[注釈 15]。棘はウレタンを切って着色したものを貼り付けており、ラテックスは使われていない[53]。当初は東宝怪獣のアンギラスを改造する予定だった[54]。
- 本作のリメイク作品『ウルトラマンパワード』の第3話「怪獣魔境へ飛べ!」にもレッドキングらと同様に登場が予定されていたが、予算の都合から実現しなかった[55]。当時の講談社から発売された書籍『新・ウルトラマン大全集』には、前田真宏によるアレンジされたデザイン画も掲載されている[56]。
- 放送当時に連載されていた一峰大二の漫画版『ウルトラマン』では、レッドキングやチャンドラーと共闘してウルトラマンを苦しめるが、最後はウルトラマンの八つ裂き光輪を受けて3体まとめて倒される。
『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』に登場するマグラー
特撮テレビ番組『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』第1話「レイオニクスハンター」に登場。
惑星ハマーに迷い込んだレイとヒュウガの乗るゴースタードラゴンの前へ、ゴメス(S)に続いて出現。ゴメスと死闘を繰り広げて蹴散らされた後、ゴモラとゴメスの戦いにも乱入するが、あえなく叩きのめされ、最後はゴモラの超振動波を受けて倒される。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するマグラー
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
怪獣墓場に漂っていた魂が、ウルトラマンベリアルのギガバトルナイザーの力で怪獣墓場から蘇ったもの[40]。ベリアルが操る怪獣軍団の1体として、バルタン星人やゼットンなどと共に激突した初代ウルトラマンに投げ飛ばされ、爆散する。その後、百体怪獣ベリュドラの首を構成する怪獣の1体となっている[23]。
その他の作品に登場するマグラー
- 『ウルトラマン』での登場話「怪獣無法地帯」の映像は、映画『長篇怪獣映画ウルトラマン』や『ウルトラマン怪獣大決戦』へ流用されている。
- 『ウルトラマンタロウ』第40話では35大怪獣・宇宙人の1体としてオープニングに「マグマ怪獣」の別名でクレジットされているが、実際には回想シーンに登場していない。
- 『ウルトラマンX』第1話では冒頭に登場。フランスの凱旋門を地底から破壊した。身長・体重は初代と同じ[41][42]。メイン監督の田口清隆は当初ガボラの登場を構想していたが、スーツがなかったため、マグラーに変更された[60]。
- 『ウルトラマンフェスティバル ライブステージ2003』では、チャンドラーと組んでコスモス、ゼアス、レオ、セブンと戦う。
- 小説『ウルトラマンメビウス アンデレスホリゾント』では長野県の山中に現れ、GUYSと交戦したことが語られている。
- 『大怪獣バトル』のNEO第3弾に技カードとして登場。スキルはマグラーの特徴の「地底の小心者」。コンボはレッドキング。
- 漫画
- 『ウルトラマン THE FIRST』でも多々良島に登場する。
- 『ウルトラマンSTORY 0』では、第1話に光の国から降り注いだディファレーター因子によってM78星雲の動植物が変異したという設定で、ネロンガやワイアール星人と共に登場。ネロンガと共に口から火を吐き、ウルトラ戦士を襲って倒される。第39話・第40話にはジェロニモンによって蘇った再生怪獣の1体として登場。
怪奇植物 スフラン
第8話「怪獣無法地帯」、第26話「怪獣殿下(前編)」に登場[注釈 16]。英字表記はSUFLAN[3][2][注釈 17]。
- 全長:100メートル[3][26][61][2][6][7][8][9][注釈 18]
- 重量:8トン[3][26][61][2][6][7][8][9][注釈 19]
- 出身地:太平洋・多々良島[3][26][49][61][2][8][9]、ジョンスン島[61][8]
自らの意思で自由に動かせる長い帯状の葉を使って動物をからめ取り、血液や体液を吸収する肉食植物。設定では動物の体温に反応するとされる[26]。
第8話では多々良島、第26話ではジョンスン島に生息が確認されている。どちらの生息個体も絡みつかせた葉をスパイダーショットの火炎放射で焼き切られただけであり、アラシたち一行はその場を命からがら撤収していたので、倒されてはいない。ただし、多々良島の生息個体は第8話のラストまでに科学特捜隊によって退治されたことが、ラストにおける松井所員のセリフで明言されている。
- デザインは成田亨[12]。
- かつては怪獣図鑑に写真が掲載されることはなく、根まで描かれたイラストが掲載されていた。
- 書籍『キャラクター大全ウルトラマン全調査報告』(講談社、2012年)や『円谷プロ全怪獣図鑑』(小学館、2013年)では、第26話に登場したものをスフランIIと表記している[7][8]。
『ウルトラゾーン』に登場するスフラン
『ウルトラゾーン』第11話・第12話「スフラン島の秘蜜 (前編&後編)」に登場。
スフラン島に生育する食人植物で、島に上陸した探検隊を襲う。火が弱点。
その他に登場するスフラン
- 登場エピソードが劇場公開されており、『ウルトラマン怪獣大決戦』では「怪獣無法地帯」での出番が、『長篇怪獣映画ウルトラマン』では、それに加えて「怪獣殿下」での出番が見られる。
- 『ウルトラセブン』第18話でベル星人の創り出した疑似空間にも、スフランによく似た吸血植物が登場する。こちらは小学館刊『ウルトラ怪獣500』では「擬似空間の吸血植物」[要ページ番号]、朝日ソノラマ『ウルトラセブン怪獣事典』では「宇宙スフラン」[要ページ番号]といった名称で紹介されている。
- 『ウルトラマンギンガ』第10話の脚本では、スーパーグランドキングの中にいる石動美鈴がスフランに巻きつかれて捕らわれているという案が存在した[63]。
- 『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』に登場する閻魔獣ザイゴーグの触手や尾はスフランをモチーフとしている[25]。
- 『劇場版 ウルトラマンR/B セレクト! 絆のクリスタル』に登場するシュブランの葉っぱはスフランの亜種とされている[64]。
- 漫画『ウルトラマン超闘士激伝』では、第2回大会のレッドキングの後方支援としてチャンドラーや2匹のピグモンと共に登場している。
- ライブステージ「ウルトラマンフェスティバル2003」では、レッドキング、ゴモラ、マグラー、チャンドラー、ピグモンと共にコンピュータ管理されていたが、マグマ星人の策略でウルトラマンゼアスを襲う。
- ニンテンドーDS用ゲーム『怪獣バスターズ』では、緑の惑星「レラトーニ」と水の惑星「ワッカ」に生息する小型怪獣の1体として登場し、ゲームオリジナル怪獣の「グレートスフラン」も登場する。
友好珍獣 ピグモン
第8話・第37話に登場。
ウラン怪獣 ガボラ
第9話「電光石火作戦」に登場。
エリ巻き恐竜 ジラース
第10話「謎の恐竜基地」に登場。
脳波怪獣 ギャンゴ
第11話「宇宙から来た暴れん坊」に登場。英字表記はGANGO[3][49][2]。
- 身長:2.2 - 50メートル[3][65][49][66][2][6][7][8][9]
- 体重:60トン - 6万トン[3][65][2][6][7][8][9][注釈 20]
- 出身地:東京近郊[3][65][8][注釈 21]
突如宇宙から飛来した、半径2メートル以内の人間の脳波を受信してその思った物体に変化する謎の石[注釈 22]が、金儲けを企む男性・鬼田によって盗まれ、彼が「怪獣になれ」と願ったために変化した姿。棘だらけの全身に、金属質の回転するアンテナ耳、マジックハンド状の磁石の手[67]、トーテムポール風の腹部の模様が目立つ、脈絡のない二足歩行怪獣である。出現時は人間ほどの大きさであり、ホテル内で従業員を驚かせるなどの悪戯行為をはたらいた後、鬼田が「もっと大きくなれ」と言ったために巨大化する。しかし巨大化と同時にホテルを破壊し、それに巻き込まれた鬼田が失神したため、彼が意識を取り戻してギャンゴのことを忘れない限り消えられないという状況となる。出動した防衛軍の熱線砲によって頭部のアンテナを破壊されるが、そのまま暴れ続ける。
ウルトラマンとの戦いでは駄々っ子のように腕を振り回して殴りかかる一方、ウルトラマンを真似て空を飛ぼうとして転ぶ、スペシウム光線の構えを取った瞬間に火花が飛び慌てふためくなど、コミカルな動きを見せる。ウルトラマンの方も、「腹部をくすぐる」「海水をかける」「跳び箱風に飛ぶ」「海へ蹴落とす」という同様の動きで応酬し、カラータイマーが赤に変わったところで意識が回復した鬼田が科学センターの山本博士に詰め寄られてギャンゴのことを忘れたため、石へ戻る。その後、石はウルトラマンの手で宇宙に返された。
第35話では怪獣墓場に漂っている姿が描かれている[66]。
- スーツアクター:荒垣輝雄[49][7]
- 着ぐるみはベムラーの改造[13][7][68]で、尻尾を外して腕を新調している[69]。デザインを手がけた成田亨は、ベムラーの印象を変えるために角やトーテムポール風の柄など抽象的な形状とした[12]。
- 石はギャンゴ以外にも、ビー玉、スロットレーシング、デコレーションケーキ、グランドピアノ、花嫁、怖そうなオヤジ、ドロドロの赤い液体、超小型ロケットなどに化けている。
- 名前の由来はギャングから[33]。
- 一峰大二による漫画版では、鬼田は人体実験も平気な冷酷非道のマッドサイエンティストにして脱獄囚という設定で、科学特捜隊によって逮捕されたことがあり、手に入れたギャンゴの隕石を悪用して科特隊に復讐を挑んでくる。ギャンゴも凶悪怪獣という設定で、街を破壊したり人間を踏み潰したりとやりたい放題に暴れて科特隊本部を襲い、ウルトラマンと互角に渡り合うが、ギャンゴは戦いの最中に突然消えてしまう。実は鬼田とギャンゴは脳波でつながっていたため、ギャンゴが受けたダメージがそのまま鬼田に伝わり、その痛みに鬼田は耐えられなかったのである。事件は解決し、隕石はテレビ版と同じくウルトラマンの手で宇宙に返される。
- 『ウルトラファイト』では、水に落ちたギャンゴが合わせた両手から火花が飛び、そのダメージで倒れたということになっている。
その他の作品に登場するギャンゴ
- テレビドラマ『泣いてたまるか』の第16話「かわいい怪獣ナキラ」には主人公・赤木の夢の中に現れ、彼を追い回す。スーツは『ウルトラマン』からの流用である。[要出典]
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では、冒頭でセブンを襲うシナリオが予定されていた。雑誌『フィギュア王』に掲載された「ゴードの巻」でもバルタン星人たちが蘇生させた宇宙連合軍の怪獣軍団の1匹として、冒頭でセブンを襲う[要ページ番号]。
- 映画『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』では、ウルトラマンとギャンゴの一戦にプロレスの試合の解説のような古舘伊知郎の実況が加えられている。
- 映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』では、ウルトラマンキングの誕生日を怪獣たちと共に祝福する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの右角を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『ウルトラゾーン』の第10話アイキャッチでは、酒場でカクテルを手にくつろいでいる様子が描かれている[70][71]。
- 円谷プロダクションの東日本大震災被災者支援基金「ウルトラマン基金」の動画『タロウ&ウルトラの父・母からのメッセージ』では、足に棘が刺さって暴れているところをウルトラマンタロウに助けられ、感謝して帰ってゆく[72]。
- 『大怪獣バトルカード』ではEX7弾に技カードで登場。スキルはギャンゴの誕生の源ともなった「魔法の石」。
- 『ウルトラマンオーブ』のメイン監督田口清隆とメインライター中野貴雄による私案「エピソード10構想」では第3章に登場[73]。脳波が異次元とリンクしている少女ビランキの恋の妄想力によって召喚され、都市を壊滅寸前にした[73]。その後、ジャグラーと組んで刑務所惑星を占拠したビランキによって再び召喚され、凶悪怪獣軍団とともにウルトラマンオーブと戦った[73]。
ミイラ怪獣 ドドンゴ
第12話「ミイラの叫び」に登場。英字表記はDODONGO[3][49][2]。
- 身長:30メートル[3][65][49][74][2][6][7][8][9]
- 体重:2万5000トン[3][65][49][74][2][6][7][8][9]
- 出身地:奥多摩・鬼の台丘陵[3][65][49][74][2][8][9]
ミイラ人間の伴侶動物であることがうかがえる怪獣。古代に描かれたとみられる壁画が発見された、奥多摩の鬼ノ台丘陵の洞窟に眠っていた。最大の武器はミイラ人間と同じく両目から出す怪光線[3][49][74][6][7][9][注釈 23]と口から噴射する有毒の黒煙[75]。設定ではマッハ1.8で走るとされる[3]。
同じ洞窟から発掘されたミイラ人間の咆吼によって目覚め、その絶命と同時に洞窟から姿を現し、進路沿いにある施設を破壊しながらミイラ人間の遺骸のある東京を目指す。アラシの攻撃で右目を潰されて怒り、彼を負傷させた後はイデに左目を潰され、両目の視力や怪光線を失って暴れ始める。ウルトラマンに背中に馬乗りにされ、何とか振り落とすもスペシウム光線を受けて絶命する。
- スーツアクター:荒垣輝雄、清野幸弘[49][7]
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。着ぐるみはウルトラシリーズ初の2人用のものであり[6]、それゆえ「ドーンとやろうぜ」ということからドドンゴと命名されたとのこと[76]。体の模様はウレタンをハサミで削ったもの[77]。通常の怪獣よりも大きいため、スタジオの床を掘ってホリゾントの高さを確保して撮影された[7][12][78]。
- デザインモチーフは麒麟[7]。NGデザインはガヴァドンBに流用された[7][12]。
- 鳴き声はモスラ(成虫)のものを加工したもの[79]。
- 外見が麒麟麦酒のシンボルに似ているため、円谷プロダクションのグッズとしてドドンゴがプリントされたビア・ジョッキ「ドドンゴ搾り」が販売されている[80]。
その他の作品に登場するドドンゴ
- 『甦れ!ウルトラマン』では、科学特捜隊に倒されたゼットン星人の断末魔の叫びと同時に最初に鬼ノ台丘陵の洞窟から出現。合成でピグモンを殺害するシーンが作られ、ウルトラマンに倒される場面は本作から流用されている。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの右腕を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 楳図かずおの漫画版『ウルトラマン』では、ミイラ人間の家畜にあたる生物という設定になっており、完全に死亡したミイラ人間の前で涙を流すなど、伴侶動物としての側面が強調されている。ミイラ人間の復讐のために街を襲うが、最後はウルトラマンのスペシウム光線で絶命し、亡骸はミイラ人間と共に鬼ノ台洞窟に埋葬される。
- 『ウルトラマンフェスティバル2001』ではミイラ人間に操られ、ウルトラマンダイナを追い詰める。
- 『大怪獣バトル』の第3弾に技カードとして登場。スキルはドドンゴが出現する「ミイラの叫び」。
- 『ウルトラマンオーブ』のメイン監督田口清隆とメインライター中野貴雄による私案「エピソード10構想」では第4章に登場[73]。紀元前1800年のイシュタール文明で新興宗教マガ教の神殿に出現し、ウルトラマンオーブに倒されるが、その怪獣カードはジャグラーによってマガガタノゾーアの復活に利用された[73]。
ミイラ怪人 ミイラ人間
第12話「ミイラの叫び」に登場。英字表記はMUMMY MAN[3][2][注釈 24]。
- 身長:2メートル[3][81][49][82][2][6][7][8][9]
- 体重:110キログラム[3][81][49][82][2][6][7][8][9]
- 出身地:奥多摩・鬼の台丘陵[3][81][49][82][2][8][9]
古代に描かれたとみられる壁画が発見された奥多摩の鬼ノ台丘陵の洞窟で、7千年前のミイラとして発掘される[注釈 25]。科学センターに保管された夜、自らの念力で保管部屋の電源装置を作動させ、電撃のショックで蘇る。怪力で、ドドンゴのものと同様の怪光線[3][49][82][2][6][8][9][注釈 23]を目から放つ。
警備員の1人・原田を絞殺し、もう1人・森を目から放つ光線で殺害して科学センターから逃走し、再び眠りにつくために洞窟へ向かう。出動した科学特捜隊に下水処理場へ追いつめられ、不気味な咆吼でドドンゴを目覚めさせる。科学センターの岩本博士は生け捕りにこだわるが、ミイラ人間はさらに暴れて被害者が続出したため、スパイダーショットで射殺される。
- スーツアクター:満月英世[49][7]
- 製作した高山良策の当時の日記には「ミイラ人間に入る東宝の大仲氏が来訪」と書いてある[83]。満月は大仲のことは知らないが、自分が演じたのかどうか記憶がない場面があるため、別人が演じた場面はありそうと語っている[84]。
- デザインは成田亨[12]。オーソドックスなミイラの形状としつつ、身体は原人風としている[12]。眼の発光ギミックのため、眼には覗き穴が開けられた[85]。
その他の作品に登場するミイラ人間
油獣 ペスター
第13話「オイルSOS」に登場。
汐吹き怪獣 ガマクジラ
第14話「真珠貝防衛指令」に登場。別名は潮吹き怪獣[3][81]と汐吹き怪獣[87][88][2][6][7][8][9]の2種類の表記がある。英字表記はGAMAKUJIRA[87][2][注釈 26]。
- 身長:35メートル[3][81][87][88][2][6][7][8][9]
- 体重:1万トン[3][81][87][88][2][6][7][8][9]
- 出身地:伊勢湾近海[3][87][2][8][9][注釈 27]
ガマガエルとクジラを足し合わせたような容姿の海に生息する怪獣[81][6]。真珠を常食とし、50メートルある管のような舌を伸ばして掃除機のように吸い取る[81]。その食性に従い、世界各地の真珠貝の産地を襲って真珠価格の暴騰を招く。また、凄まじい勢いで噴出させる潮吹きも武器である。
三重県志摩市(英虞湾)、南伊勢町(五ヶ所湾)の真珠養殖場を襲い、科学特捜隊の真珠爆弾による攻撃を受けるが、攻撃によって逆に体質が強化される。最後は科学特捜隊のロケットブースターユニットを尻尾に撃ち込まれて上空へ飛ばされ、空中でウルトラマンと激突し、爆発四散する。
第35話の怪獣供養では遺影として写真が飾られている。
- スーツアクター:荒垣輝雄[87][7]
- 「ガマクジラ」というネーミングは、ガマガエルとクジラと足し合わせたもの[89]。脚本を担当した佐々木守によると、「ガマクジラ」はあくまでも仮名であり、円谷プロ側でふさわしい名前がつけられることを期待していたが、そのまま採用された[90]。
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。デザインもガマとクジラの合成として描かれた[12]。成田は、高山が全身のおもちゃのビーズ[91]の埋め込みに苦労していたことを証言している[12]。ケムラーに改造される案もあったが、スカイドンに改造された[91]。
- 準備稿では、初戦でウルトラマンの腕に噛みついて勝利する。救出されたハヤタも腕から血を流していることを見たムラマツがハヤタに不審を抱くというものだったが、決定稿の段階で完全に削除された[92]。金城哲夫による『小説 ウルトラマン』では、この準備稿に沿った展開になっている。なお、ウルトラマン[注釈 28]との格闘場面は、現存する2種の番宣スチールでのみ見ることができる[87][7]。
- 鳴き声は多くのキャラクターに流用されている[92]。
その他の作品に登場するガマクジラ
- 『ウルトラマンメビウス』第21話では、怪獣墓場で漂っている姿が描かれている。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの首を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 漫画『大怪獣バトルウルトラアドベンチャー』第2話では、駿河湾を襲撃する。
- 『大怪獣バトル』のEX第5弾に技カードとして登場。スキルは本作でガマクジラが見せる「強化される胃袋」。
- 『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』では「ガマちゃん」という名称のマスコットキャラクターとして登場。ゼットンとゼットン星人は気に入っており、ゼットンは知らず知らずにグッズを集めていた。
- 『ウルトラマンオーブ』のメイン監督田口清隆とメインライター中野貴雄による私案「エピソード10構想」では第2章(エピソード2-2)に登場[73]。水の惑星ヌオックでペスター、タッコングとともに水の魔神として海底に封印されていた[73]。
二次元怪獣 ガヴァドン
第15話「恐怖の宇宙線」に登場。劇中では呼称の区別はないが、関連書籍などでは、最初に登場する形態をガヴァドンA、怪獣らしい容姿に描き直された方をガヴァドンBと表記している[3][81][2][6][7][9]。放送当時発売された書籍の中にはガバドンと表記してあるものも存在する[93]。英字表記はGAVADON[3][87][2]。
- 身長:30メートル(A)、60メートル(B)[3][81][87][88][2][6][7][8][9]
- 体重:2万トン(A)、4万トン(B)[3][81][87][88][2][6][7][8][9]
- 出身地:土管置場[81][87][88][注釈 29]
ムシバ少年が土管に描いた想像上の怪獣・ガヴァドンの絵に未知の宇宙線に含まれている新元素を含む放射線が降り注ぎ、激しい閃光とともに三次元化して誕生する。この宇宙線は太陽光線と結びつくことでエネルギーが強まるため、夕方になると実体は消え、元の絵に戻る。
出現後は動かず寝てばかりいるが、特にBは出現箇所が丸の内ということもあり、そのいびきが酷い騒音公害となって日本経済に悪影響を及ぼす。イデは「夜のうちに絵を消せば現れなくなるのではないか」と提案するが、アラシによる反論を経てムラマツに却下される。科特隊と防衛軍に武力排除されることとなるが、ガヴァドンを殺さないでほしいという子供たちの願いを聞き入れたウルトラマンによって宇宙に運ばれ、星とされる。ウルトラマンは「毎年、7月7日の七夕の夜、きっとガヴァドンに会えるようにしよう。この星空の中で。」と約束し、夜空にガヴァドンの星座を浮かび上がらせることで子供たちの気持ちに応える。しかし、その後にムシバ少年が発する「七夕の日、雨が降ったらどうなるんだよ」という疑問に対しては、ウルトラマンは答えずに終わる。
第35話の怪獣供養では、遺影としてガヴァドンBの写真が飾られている。
- スーツアクター:荒垣輝雄(A・B共に)[87][7]
- ストーリー展開は『ウルトラQ』の未発表脚本「バクたる」を元にしている[7][94][95]。
- 名前は佐々木守によるもので、『ひょっこりひょうたん島』のドン・ガバチョをもじって付けられた[7][94][95]。準備稿ではイヤミラーという名前だった[95]。
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。ガヴァドンAの着ぐるみはエバーソフト製[96]。ガヴァドンBのデザインはドドンゴの没デザインが元になっている[7][12][94]。Bの没デザインでは全身に落書きをされた黄色いセイウチのような姿で描かれていたが、脚本のイメージと異なるため変更された[12]。成田はガヴァドンAのデザインを「動く抽象形態」と称している[12]。
- ガヴァドンBの絵が土管から実体化する様子はミニチュアで表現している[7]。
- ガヴァドンBの着ぐるみはグビラに改造される予定だったが取り止めになり(グビラは新造)、ザンボラーに改造された[54][97]。
その他の作品に登場するガヴァドン(A.B含む)
- 登場エピソード「恐怖の宇宙線」は、映画『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』に含まれて劇場公開されている。
- 『ウルトラセブン 太陽エネルギー作戦』では、ウルトラ警備隊の過去のデータファイルとしてモニターに写るシーンがある。
- 『ウルトラマンマックス』第24話では、ガヴァドンAを書いた土管が登場する。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ガヴァドンAがベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体、ガヴァドンBが首を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『ウルトラゾーン』第2話のミニコーナー「怪獣ことわざ」では、「ガヴァドンには旅をさせよ」ということわざが紹介されている[98]。また、第14話のアイキャッチではガヴァドンAの上で子供たちが花火見物を行う様子が描かれている[99]。
- 映画『ウルトラマンギンガ 劇場スペシャル ウルトラ怪獣☆ヒーロー大乱戦!』では、ガヴァドンA・B共にスパークドールズとして登場[100]。ガヴァドンの設定が、物語の根幹に深く関わっている。
- 楳図かずおの漫画版『ウルトラマン』では、基本的にテレビ版と同じ展開だが、ガヴァドンが主食のダイヤモンド(ムシバ少年が考えた設定)を食べるために火を吐いたりして町を暴れ回る点と、最後はウルトラマンによって空中に投げ飛ばされ、スカイドンのような方法で倒される点が異なる。
- ファミコン用ゲーム『ウルトラマン倶楽部3』では、ガヴァドンAが「コガヴァドン」と表記されており、いずれも仲間にするとHP回復アイテムの役割を果たす。
- 漫画『酩酊!怪獣酒場』では、A・Bそれぞれ、怪獣酒場の客として登場する。新人漫画家のムシバが少年期に描いた絵から実体化した。
四次元怪獣 ブルトン
第17話「無限へのパスポート」に登場。
凶悪宇宙人 ザラブ星人
第18話・第33話に登場。
青色発泡怪獣 アボラス
第19話「悪魔はふたたび」に登場。
赤色火焔怪獣 バニラ
第19話「悪魔はふたたび」に登場。
高原竜 ヒドラ
第20話「恐怖のルート87」に登場。英字表記はHYDRA[3][87][2]。
- 身長:60メートル[3][101][87][102][2][6][7][8][9]
- 体重:0[101][8][9](なし[7])[注釈 30]
- 出身地:伊豆・大室山[3][101][87][102][2][8][9]
大室山の火口から現れる怪獣。先史時代の始祖鳥の1種とされるが[88]、轢き逃げ事故で死んだムトウ・アキラ少年の魂が乗り移っている[101]、もしくはその化身[103][6]とされる。車を憎むアキラの意思のまま、事故現場となった国道87号線の車を襲う。戦闘では火炎と嘴で攻撃したり、素早い動きでスペシウム光線を回避したりとウルトラマンを苦しめる。設定ではマッハ2の突風を放つとされる[3]。その後、ウルトラマンは空中へ逃げたヒドラにスペシウム光線で止めを刺そうとするが、背中にアキラの魂が乗っていることに気付き、静かに見送る(魂はウルトラマンとフジ隊員にしか見えない)。轢き逃げ犯が自首した後、ヒドラは出現しなくなった。
- スーツアクター:荒垣輝雄[87][7]
- デザインは成田亨が担当[7][12]。金城哲夫によるプロットでは、マジャーズと名付けられていた[104]。舞台にもなっている伊豆シャボテン公園にある荒原竜ボルカノ・プテリンクスの石像がモデルとなっており[105][106][注釈 31]、第20話監督の樋口祐三がロケハンに赴いた際に即決した[106]。ただし、尻尾以外を踏襲している[107]。観光地のシンボルであるため、悪い怪獣にするなどの描写は避けられた[106]。
- 造形はエキスプロダクションによる[7][106]。着ぐるみのほか、山頂から出現する場面でのミニチュアと飛び人形が制作された[7]。
- 名前の由来はギリシア神話に登場するヒュドラーからと「Hill Dragon」の2つの説があり[7]、書籍『ウルトラマン大辞典』では後者が有力としている[102]。
- 『ウルトラファイト』では、アキラ少年の話はカットされている。
その他の作品に登場するヒドラ
- 映画『甦れ!ウルトラマン』では、ゼットン星人が暴れさせる怪獣として登場。国道87号線を襲撃し、分身したウルトラマンと戦う。映像は『ウルトラマン』の流用だが、スペシウム光線で逃げ去ったヒドラを爆破するシーンが合成で作られている。
- 『帰ってきたウルトラマン』第12話では、MATの特別訓練の的にヒドラのものがある。
- 『ウルトラマンギンガ』では、「ダークスパークウォーズ」に参戦した際に異形の手のモノによってスパークドールズへ変えられる。
- 漫画
- 楳図かずおの漫画版『ウルトラマン』では、アキラ少年が轢き逃げされてから死ぬまでの間にベッドの上で描いた空想の怪獣という設定であり、彼の死後に大室公園にその絵を元にした高原竜ヒドラの像が建てられるが、ヒドラ像の目の前で少女が轢き逃げされ、石像が本物の怪獣ヒドラとなって犯人を追いかけ回す。犯人が自首しても命を奪おうとするが、ウルトラマンに倒されて(後足でトラックを掴み、中腰で飛行するヒドラの尻に鉄拳をめり込ませてトラックを救出)石像に戻った。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では、暗黒宇宙の惑星エレメンターの「風の国」を守護する怪獣として登場。初代ウルトラマンに懐き、共にアーストロン、ゴーストロン兄弟の襲来に立ち向かう。最後は、パンドンに仕掛けられた爆弾で共に爆死する。また、第56話に登場する究極怪獣は背中にヒドラの翼を持っている。
毒ガス怪獣 ケムラー
第21話「噴煙突破せよ」に登場。
地底怪獣 テレスドン
第22話「地上破壊工作」に登場。
地底怪獣 テレスドン(再生)
第37話「小さな英雄」に登場。
凶悪地底怪人 地底人
第22話「地上破壊工作」に登場。英字表記はUNDERGROUND MAN[3]、THE UNDER THE GROUND HUMAN[2]など。
- 身長:2メートル[3][101][2][6][7][8][9]
- 体重:100キログラム[3][101][2][6][7][8][9]
- 出身地:地底40,000メートル[3][101][108][2][8][9]
氷河期が到来したころから地底で暮らしていたため、眼が完全に退化しており、瞼を閉じたような状態になっている。地上へ出る際は地上人と異なるこの特徴を隠すため、サングラスを着用している。リーダー格は地底人Xと名乗る[7][9]。
科学特捜隊パリ本部から派遣されたアンヌ・モーハイム隊員を誘拐し、彼女に化けて科学特捜隊へ潜入する。まもなく拉致したハヤタを仮眠マスクで催眠状態にし、ウルトラマンに変身させることで自分たちの下僕怪獣であるテレスドンと共に地上を破壊させ、地上人に取って代わろうとする。アンヌに化けた地底人以外にも、地下4万メートルにある基地では十数名の地底人が登場する。当初からハヤタがウルトラマンであることを知っており、ハヤタを洗脳することやベーターカプセルのスイッチを押させることには成功するが、ベーターカプセルのフラッシュビームの眩しさに全員絶命する。
- 演(地底人X):フランツ・グルーベル(声:矢田耕司)
- 台本では顔はのっぺらぼうと記載されていた[109]。また、成田亨によって結晶状の目をしたデザイン画も描かれている[109]。
『ウルトラゾーン』に登場する地底人
『ウルトラゾーン』第14話・第15話「東京ジュラ紀」(前編、後編)に登場。
怪盗赤色からオーパーツ「アカンバロの瞳」を守るために集められた4人の名探偵の1人、歩く百科事典探偵・西園寺ユウヤに化けて潜入する。常時サングラスをかけている。推理に集中する時は相棒役の腹話術人形と対話する。依頼人で元怪獣特捜隊の隊員だった白石深月に正体を見破られ防衛軍に連行されるが、エレキングと暴れるテレスドンに「すべてを破壊しろ」と笑いながら命令する。
- 演:和田成正
『ウルトラマンX』に登場する地底女
『ウルトラマンX』第3話「夜を呼ぶ歌」に登場。
本編開始の2か月前に死亡したエステティシャン・間伏涼子になりすまし、「夜を取り戻す」ために夜でも常に明るい[注釈 32]地上を破壊しようと暗躍する謎の女。絶叫[注釈 33]により、テレスドンを操る。これまでの地底人と同じく眼が完全に退化しており、サングラスで隠しているほか、光線銃[42]を武器とする。
経営するエステサロンに潜入した大地とアスナによって正体を暴かれそうになると、拳銃で応戦して逃走する。再登場時はテレスドンを撃滅されて大地ら4人を襲撃するもワタルとハヤトに銃撃され、テレスドンのスパークドールズと着用していたサングラスを残し、姿を消す。
今回の事件現場では、「地底女が地底に人を引きずり込むという都市伝説が存在する」や「地下工事現場で何かが封印されていたことを示す500年前の石碑が発見された」など、意味深な要素が存在しているが、最後までこれらとの関係性は不明だった[注釈 34]。
- 演:佐伯日菜子
- 第3話の脚本を担当した中野貴雄は、平田隆夫とセルスターズの楽曲『急げ風のように』にインスパイアを受けたと述べている[110]。
- 第3話の監督を担当した田口清隆は、佐伯によれば「自ら物凄い動いて演出をつけてくださりました」そうである[111]。
棲星怪獣 ジャミラ
第23話「故郷は地球」に登場。
深海怪獣 グビラ
第24話「海底科学基地」に登場。英字表記はGUBILA[3][2][注釈 35]。
- 身長:50メートル[3][101][112][27][2][6][7][8][9]
- 体重:3万5000トン[3][101][112][27][2][6][7][8][9]
- 出身地:海底[3][101][27][2][8][9][注釈 36]
海底に棲む怪獣で、角はドリルのように高速回転して硬い物にも穴を開ける。設定では光波バリヤーを張る能力を持つ[101]。
ドリルで海底センターのパイプラインとドックに大きな損傷を与え、同センターの救助に出動した科学特捜隊の前に現れて特殊潜航艇S25号を襲おうとするが、ウルトラマンの出現に方向転換して岩壁を掘り進み、地上に現れる。ドリル攻撃や背中から出す強烈な潮吹き[注釈 37]やフライングボディアタック[2]でウルトラマンを苦しめ、八つ裂き光輪も角ではじき返すが、最後はウルトラマンに角を折られて力尽き、スペシウム光線を受けて爆散する。
第35話の怪獣供養では遺影として写真が飾られている。
- スーツアクター:荒垣輝雄[112][7]
- デザインは成田亨が担当した[7][12]。デザインモチーフはモンガラカワハギ[7]。当初はガヴァドンBを改造する予定で初稿デザインも改造を前提として描かれていたが、結局はデザインを修正し、新規に造形された[54]。成田は魚の怪獣化は難しいことを述べている[12]。
- 造型は高山良策、水中用のギニョールは佐々木明が担当した[7][113]。着ぐるみによる撮影はウルトラマンとの格闘場面のみで、海中の場面では操演用ミニチュアが使用されている[7]。そのほかに爆発用人形も制作された[7]。角のドリルはFRP樹脂製で、アップ用も製作された[113]。
- 『ウルトラマンM730 ウルトラ怪獣攻げき技大図鑑』では、鼻先のドリルに「ダイハードドリル」と名称がつけられ、紹介されている。
『ウルトラマンサーガ』に登場するグビラ
映画『ウルトラマンサーガ』に登場。
バット星人に怪獣墓場から連れて来られた個体[114]。鼻先の回転ドリルを武器とする。1頭目はバット星人に操られて街で暴れ、タイガ・ノゾムとタケルに襲いかかったところに現れたウルトラマンコスモスと戦い、フルムーンレクトでおとなしくなる。その後、2頭目がゴメス(S)と共にバット星人に操られて出現し、コスモスや身長が約5メートルのウルトラマンゼロと戦う。1頭目と同様、コスモスに鎮められるが、それを良しとしないバット星人に粉砕される。
『ウルトラマンX』に登場するグビラ
『ウルトラマンX』第16話「激撮!Xio密着24時」に登場。
ダークサンダーエナジーによって凶暴化した状態で生鮮市場に出現した。Xioでの分類ではタイプF。ドリル状の角を振り回して暴れまわるもウルトラマンエクシードXの前には成す術もなく、生鮮市場の屋根に横倒しで乗せられた後、エクシードエクスラッシュによってダークサンダーエナジーを除去され、ザナディウム光線によってスパークドールズに縮小された。なお、その戦闘の一部始終は、Xioの密着取材番組によってテレビ放送された。
- スーツアクター:新井宏幸
- 第9話の初期案では、「グビラ」と「ラグビー」をかけて子供のグビラがラグビーボール代わりにされるという展開が予定されていたが、蹴り飛ばすのは可哀想だという意見が出てこの展開はなくなり、キャラクターもサメクジラ(ジョリー)に変更された[116]。
『ウルトラマンオーブ』に登場するグビラ
『ウルトラマンオーブ』第8話「都会の半魚人」、第24話「逆襲の超大魔王獣」に登場。
餌を求めて日本沿岸に出現し、近海の魚を食い尽くして上陸する。その際に遭遇したラゴンの母子を餌と認識して襲い、子供のラゴン(ラゴンJr.)を丸呑みにするが、ハリケーンスラッシュ形態で現れたウルトラマンオーブの連続パンチを受け、潮ごとラゴンJr.を吐き出す。その後、ドリルや怪力でオーブを追い詰めるもオーブスラッガーランスで押し倒され、最後はスペシウムゼペリオン形態に変身したオーブのシャットダウンプロテクトで海へ運ばれていく。
第24話ではラゴンの母子を乗せて日本近海から避難していく様子が、SSPによってインターネットで報道されている。
- スーツアクター:新井宏幸[119]
- 脚本ではオーブがグビラを倒すという展開であったが、監督の市野龍一はラゴンを生かすならば餌を求めているだけのグビラも生かさなければ理屈に合わないと考え、グビラを海へ帰す展開とした[120][121]。
『ウルトラマンジード』に登場するグビラ
『ウルトラマンジード』第21話「ペガ、家出する」に登場。
ペガッサ星人ペガが朝倉リクと喧嘩して彼のもとから飛び出すも途方に暮れていたところ、突如地中から街中へ出現する。それに先行し、火浦海岸や街中では人々が原因不明の身体の痺れを訴える事件が起こっていたが、それはリトルスター発症の影響でグビラの噴き出す黄金色の潮に感電マヒの作用が加わるようになったためだった。そこへリトルスターを奪取すべくペダニウムゼットンと化した伏井出ケイが現れ、グビラを痛めつける。グビラが本来は深海に生息していることを知ったリクはウルトラマンジード プリミティブに変身し、ペダニウムゼットンに立ち向かうが、ロイヤルメガマスターすら圧倒するその強さに苦戦を強いられる。グビラは潮でペダニウムゼットンを痺れさせ、ジードの勝機を作る。まもなく、ジードの勝利を見届けたグビラの身体からリトルスターが離脱し、ゾフィーカプセルが起動する。その後、グビラはジードによって深海へ帰されたことがラジオで報じられている。
- スーツアクター:梶川賢司
- 第21話の脚本を担当した森江美咲は、このグビラはリトルスターの影響で仲間に迷惑をかけないよう地上に上がってきたと想定しており、当初は家出したペガと寂しさを共感するという案も存在した[123]。
『ウルトラマンR/B』に登場するグビラ
『ウルトラマンR/B』第13話「秘密はイヤです!」、第14話「お前は誰だ」に登場。
愛染マコトに怪獣クリスタルから召喚され、ロッソやブルと交戦してブルのアクアジェットブラストを口から飲み込むと鼻から吐き出して虹を作り出したほか、ロッソが投げてきた火球をドリルで受け止め、高速回転で空中に放った火球を花火のように爆発させるなどのコミカルな行動が目立った。また、虹を見てはしゃぐ、花火を見て拍手をするなどの仕草も見られたが、ロッソと直接戦おうとした途端に愛染のAZジャイロに不調が起こったことで全身から稲妻を放ち、鼻から蒸気機関車のように黒煙を吐きながら縮小する。自動車サイズまで縮んだ後もロッソの右足をドリルで攻撃し、ブルには可愛らしい踊りを見せていたが、時間切れで煙とともに消滅して怪獣クリスタルに戻った。
- スーツアクター:横尾和則[125]
- 元々は第14話のみの登場予定であったが、第13話監督の伊藤良一が総集編である同話の後半がドラマパート中心になってしまうためグビラの先行登場を要望し、第14話の制作時に第13話分のカットも追加で撮影している[126]。
- 第14話の脚本を担当した森江美咲は、前作『ジード』第21話も執筆しており、今回もグビラを倒さない展開で良かったと述べている[125]。脚本では小さくなるのみであったが、監督の市野龍一によって虹や花火などの可愛らしい描写が加えられた[125]。また、踊る仕草はスーツアクターの横尾のアドリブである[125]。
その他の作品に登場するグビラ
- 映画『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』では、ミクラスやヤマワラワと共にウルトラマンキングの誕生日パーティーに向かうウルトラ戦士たちを乗せたそりを引く。
- 映画『大決戦!超ウルトラ8兄弟』では、ハヤタの回想シーンで登場している。映像は『ウルトラマン』の流用。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの胴体を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『ウルトラゾーン』第15話アイキャッチでは、空手の模擬試合で木の板を貫く様子が描かれている[99]。
- 漫画
- 『ウルトラマン超闘士激伝』では、バルキー星人が率いるエンペラ海軍の闇闘士となっている。
- 『ウルトラマンSTORY 0』では、ペスターやタッコングと共にジャックを襲うが、3匹まとめてスペシウム光線で倒される。
冷凍怪獣 ギガス
第25話「怪彗星ツイフォン」に登場。英字表記はGUIGASS[3][112][2]。
- 身長:40メートル[3][101][112][66][2][6][7][8][9]
- 体重:1万5000トン[3][101][112][66][2][6][7][8][9]
- 出身地:日本アルプス[3][101][112][66][2][8][9]
怪彗星ツイフォンが地球に急接近した際、日本アルプスから現れた雪男のような怪獣。上半身は白く、下半身は茶色で顔面は真っ黒。寒さにとても強く、設定上では強力な冷凍光線を吐くことができるが[3][101][66][2][6]劇中では使用されず、代わりに地面の雪をかけて相手の目をくらます。飛来したドラコと戦うが、苦戦気味のところに乱入してきたレッドキングに恐怖し、一時的にレッドキングと共闘してドラコと戦う。レッドキングから翼をもぎ取られて弱体化したドラコに苦戦し、業を煮やしたレッドキングと2匹がかりでドラコを殺害したのちレッドキングと戦うも一方的に痛めつけられ、まったく敵わず逃亡する。最後は、科学特捜隊のアラシ隊員とイデ隊員が搭乗するジェットビートルから放たれた強力乾燥ミサイルによって、粉々に爆破される。
- スーツアクター:南明[112][7]
- デザインは成田亨が担当した[7][12]。着ぐるみはヒドラの改造(下半身を流用)で、造形はエキスプロによるものである[13][7][9][127]。そのほか、爆発用人形も制作された[7]。
- 名前の由来はギリシア神話に登場する巨人族のギガスから[7]。
『ウルトラマンボーイのウルころ』に登場するギガス
『ウルトラマンボーイのウルころ』第152話「熱血指導だ! エイティ先生の巻」、第153話「これがウルトラスピリッツだ! の巻」に登場。
ウルトラマン80の生徒ミノルとして登場。先生である80にスポーツ指導され、番長のサタンビゾーと戦う。
その他の作品に登場するギガス
- 映画
- 『ウルトラマン・ウルトラセブン モーレツ大怪獣戦』では、草原に怪獣軍団とともに出現する。
- 『ウルトラマンZOFFY ウルトラの戦士VS大怪獣軍団』では、ドラコやレッドキングとの戦い(『ウルトラマン』第25話からの流用)に古舘伊知郎による実況が加えられているが、映像はレッドキングと正面衝突するところで終わっている。
- 『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』では、ウルトラマンキングの誕生日を怪獣たちと共に祝福する。
- 『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの右腕を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 漫画
- その他
彗星怪獣 ドラコ
第25話・第37話に登場。
古代怪獣 ゴモラ
第26話「怪獣殿下(前篇)」、第27話「怪獣殿下(後篇)」に登場。
三面怪人 ダダ
第28話「人間標本5・6」に登場。
黄金怪獣 ゴルドン
第29話「地底への挑戦」に登場。英字表記はGOLDON[3][112][2]。
- 身長:65メートル[3][129][112][130][2][6][7][8][9]
- 体重:6万トン[3][129][112][130][2][6][7][8][9]
- 出身地:大田山金鉱[3][129][112][130][2][8][9]
日本一の金埋蔵量を誇る大田山金鉱から2体が現れる。黄金色の皮膚で覆われている全身に長い首と尾を持ち、四足歩行する。金鉱石が食料で、1日に10兆円もの金を食べたこともあるという。地上より地底の方が動きが俊敏で、科学特捜隊の地底戦車ベルシダーの3倍の速度で地底を進む[2][注釈 38]。1体目はベルシダーの光線銃を受けて地上に出たところを科特隊のコロナ弾とスーパーガンで倒され、2体目はベルシダーの地底魚雷を受けて地上に出たところをウルトラマンと戦い、体にのしかかったり、尾をウルトラマンの首に巻きつけるなどして苦しめるが、逆に尾を自分に巻きつけられ、最後はスペシウム光線で倒される。
後日、死体から採集された150トンの純金は破壊された金鉱の麓にある街の復興資金として寄付される。
- スーツアクター:扇幸二[112][7]
- デザインは成田亨が担当し、イモムシをイメージしている[7][12]。
- 着ぐるみは上半身と下半身で分割されており、背中や腹部にファスナーはない。造形はエキスプロ[131][7]。ラテックスにおが屑を混ぜたものを塗ることで体のイガイガを表現している[132]。
- 名前の由来は金を意味する英語「ゴールド」から[89]。
- 金城哲夫の『小説 ウルトラマン』では、2体目の尻尾に絡みつかれているベルシダーを救出するためにウルトラマンが地底深く潜って2体目と対峙し、地底の闇の中で両者の壮烈な対決によって落盤が生じる中、スペシウム光線で粉々に吹き飛ぶ。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの左角を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 柳田理科雄は著書『空想科学読本2』で、「地底怪獣として最も相応しい形態をした怪獣」としてゴルドンを挙げている[133]。この考察で選択肢に挙げられた怪獣は大伴昌司著『怪獣図解入門』における分類に基づいたものであるが、山本弘は批判書『こんなにヘンだぞ! 空想科学読本』にて「審査が消去法であるため順番によって結果はどうとでもなる」「そもそもモグラが巨大化しただけのモングラーを選択肢に入れていない」と、柳田の記述を批判している(『怪獣図解入門』では、モングラーは「変身怪獣」に分類されている)[要ページ番号]。なお、その後の版で柳田は山本の指摘を全面的に正しいと受け入れつつも「ただモグラが巨大化しただけの怪獣が優勝という結果では面白くない」としており、モングラーを選択肢に入れていない[要ページ番号]。
伝説怪獣 ウー
第30話「まぼろしの雪山」に登場。
吸血植物 ケロニア
第31話「来たのは誰だ」に登場。英字表記はKERONIA[3][2][注釈 39]。
- 身長:50センチメートル - 50メートル[3][129][134][30][2][6][7][8][9][注釈 40]
- 体重:80グラム - 1万トン[3][129][30][2][6][7][8][9][注釈 40]
- 出身地:南米アマゾン[3][129][134][30][2][8][9]
20年前に南米奥地で発見された吸血植物。正体は、独自の文明を持つまでに進化した緑色の人型生命体で、人類に代わる知的生命の地位を得ることで地球を支配しようと企む。科学特捜隊日本支部へボリビア支部のゴトウ隊員(演:桐野洋雄)に化けて潜入し、高良市に幼年期の仲間を繁殖させんと暗躍する。身体に電気を帯びており、それを利用した通信機を開発している。最大の武器である両目から放つ破壊光線[3][2][注釈 41]は、等身大時では人間を気絶させる程度だが、巨大化状態では戦車を破壊するまでに威力が向上する。念動力で火を消すこともできるほか、その直後に薬品を注射する。また、戦車の砲弾をも跳ね返す硬い皮膚を持つ[75]。
言動の怪しさから科特隊に目を付けられ、二宮博士に真相を見破られて正体を現すと、エアシップコンビナート(大円盤群)を日本に呼び寄せて総攻撃を開始し、自らも巨大化してウルトラマンと戦う。スペシウム光線をものともしなかったが、最後はウルトラアタック光線で粉砕される。飛来したエアシップコンビナートも、科学特捜隊とウルトラマンの活躍によって全滅させられる。
幼年期のケロニアは焼却処分されるが、劇中のアラシの話によると、細かく砕くとよく燃えるという特性から、一部は住民たちが炊きつけ(燃料)として持ち帰ったという。
- スーツアクター:扇幸二[134][7]、池田文男(ノンクレジット)[135]
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。成田は葉の集合体として左右非対称に描いている[12]。等身大時のケロニアは頭部のみ、着ぐるみとは別に高山良策が製作したもの[7]。等身大時に着ていた背広は、ゴトウが着ていたものをそのまま使用している。そのほかに爆発用人形も制作された[7]。全身の葉っぱは1枚ずつ原型起こしによって作られた[136]。
- 本物のゴトウ隊員の生死は劇中では不明だが、脚本では幼少期に熱病で亡くなったと記述している[137]。
- ケロニアが巨大化した際に発する台詞は、桐野洋雄がゴトウ役に引き続いて声を担当している[138]。
『ウルトラファイト』に登場するケロニヤ
特撮テレビ番組『ウルトラファイト』の新撮にたびたび登場。劇中ではケロニヤと呼ばれる[注釈 42]。「イカルスの凱歌」、「墓場からの使者」、「岩上の死闘!」、「この勝負は貰った!」、「みな殺しの子守唄」、「まぼろし怪獣ウー参上」、「怪獣無常」、「怪獣はつらいよ」、「怪獣岬の絶叫!」に登場。
新撮分に登場する怪獣の中では比較的高い勝率を記録する。『ウルトラマン』の頃と違い、全身緑色になっている。口数が少ない。
- 頭部はオリジナルだが、ボディは『戦え! マイティジャック』に登場する巨大ミイラとして流用されたため、新造形のものとなった。
- 第196話「怪獣死体置場」で円谷プロの着ぐるみ倉庫にケロニアのマスクが置かれているのが確認できる。
その他の作品に登場するケロニア
- 『ウルトラマン怪獣大決戦』では冒頭に回想シーンで、『甦れ!ウルトラマン』ではゼットン星人の操る怪獣として最初から巨大な姿で登場。いずれも『ウルトラマン』の映像を流用。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの左角を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『ウルトラゾーン』第19話アイキャッチでは、小学校学芸会の「走れメロス」の劇で木の役を演じる姿が描かれている[141]。
- 漫画『ウルトラジャーニー』では、愛を糧に成長する薔薇が端末としてケロニアの姿を形成している。
- 登場案
灼熱怪獣 ザンボラー
第32話「果てしなき逆襲」に登場。
悪質宇宙人 メフィラス星人
第33話「禁じられた言葉」に登場。
巨大フジ隊員
第33話「禁じられた言葉」に登場。英字表記はTHE GIANT FUJI[2]。
科学特捜隊のフジ・アキコが、メフィラス星人の手によって巨大化したもの。自分の意識は失っており、東京・丸の内に出現して破壊活動を行うが、警官隊に発砲され、姿を消す。
- 演:桜井浩子
- 『ウルトラ怪獣列伝』では、巨大フジ隊員が姿を消した直後に出現したことから、巨大フジ隊員はバルタン星人の変身であったものと推測している[6]。
- 演じた桜井は、演じたときは夢中であったが、後になって紅一点のヒロインが怪獣と同じ扱いを受けていることに憤りを感じたという[143]。後年、自著の中でもこのことを脚本家の金城哲夫に対する唯一の文句として挙げているが、一方で金城が試行錯誤した結果であろうことに理解を示している[143]。
その他の作品に登場する巨大フジ隊員
- 小説『ウルトラマンF』では、メフィラスボットと呼ばれるナノロボットが遺伝子の発現形質を変化させることで、かつてフジ隊員を巨大化させていたという設定になっている。ハヤタに照射された電磁波の影響で再起動し、再びフジ隊員を巨大化させた。その後、巨人兵士の暴走を止めようとした際には、生命の危機に陥ったフジ隊員が巨大化したことで国連軍の目に止まり、巨人兵士Fとして戦うこととなる。闇の巨人との戦いの最中、メフィラスボットとアーマーのバルンガ機構が反応し、精神的接触を図ったザギのウルトラマンとしての資質を取り込み、ウルトラマンFとなった。
- 現代美術家の会田誠は、巨大フジ隊員を題材とした絵画作品「巨大フジ隊員VSキングギドラ」を制作している[146]。
メガトン怪獣 スカイドン
第34話「空の贈り物」に登場。英字表記はSKYDON[3][134][2]。
- 身長:60メートル[3][129][134][61][2][6][7][8][9]
- 体重:20万トン[3][129][134][61][2][6][7][8][9]
- 出身地:宇宙[3][129][134][61][2][8][9]
宇宙から突如、東京晴海埠頭に赤い火の玉と共に降ってきた怪獣。口から炎を吐くこと以外に破壊活動は行わないが、20万トンという凄まじい体重ゆえ、動くだけで道路がめり込むなどといった経済上の被害が続出する。ウルトラマンでさえ持ち上げられず、馬乗りになってパンチを浴びせても、尻尾に取り付いて引っ張ってもびくともしないため、ウルトラマンは活動時間の限界を迎えて一旦退散する羽目になる。科学特捜隊は宇宙に送り返すための作戦を敢行し、「ワイヤーで引っ張る」「オートジャイロをつける」「ロケット弾で空に飛ばそうとする」などを経た後、「体内に水素を注入して風船のように膨らませる」という方法でついに空中へ浮遊させることに成功する。しかし、作戦のことを知らされていなかった航空自衛隊のF-86戦闘機に未確認飛行物体として攻撃され、再び地上に降下し始める。巨大な質量爆弾と化し、地上に大惨事をもたらすかと思われたが、落下中に現れたウルトラマンの体当たりで粉砕される。
- スーツアクター:松島映一[134][7]
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。着ぐるみはガマクジラの改造であり[13][7][9]、命名は「空(スカイ)から『ドーン』と落ちてくる怪獣」ということに由来する[33][89]。
- 設定体重の20万トンはメガトンに換算すると0.2メガトンになるため、「小数点以下から数値が始まるのに、メガトン怪獣と名乗っていいのか」と『空想科学読本』では指摘されている[要ページ番号]。
- 台本では粘液質の肌に長い牙、アザラシに手足と尻尾が付いたような容姿となっていた[147]。
その他の作品に登場するスカイドン
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では、宇宙人連合によって蘇生させられ富士山麗に集結し、向かった東京にてピグモンの提案した怪獣ファイトでトドラと戦うシナリオが予定されていた。『フィギュア王』に掲載された一峰大二の読切漫画「ゴードの巻」でも、バルタン星人たちにが蘇生させた宇宙連合軍の怪獣軍団の1匹としてウルトラセブンを襲い、体を丸めて体当たりするという戦法を披露する。
- 『ウルトラファイト』では、口から吐く炎が「光線」と紹介されている。
- 映画『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』では、登場エピソード「空の贈り物」が流用映像で組み込まれている。
- テレビドラマ『ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟』劇中での特撮シーン撮影場面に登場。着ぐるみは本作のために新造されたもの。
- 『ウルトラマンメビウス』第21話では、他の怪獣共々怪獣墓場を漂う姿が描かれている。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの左腕を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『ウルトラゾーン』第19話のアイキャッチでは、銭湯にダイビングで飛び込もうとする姿が描かれている[141]。
- 漫画
- 『ウルトラマンSTORY 0』第10話では、ゴライアンと戦う。
- 『大怪獣バトルウルトラアドベンチャー』第2話では、千葉県を襲撃する。
- 『ウルトラ怪獣擬人化計画 ギャラクシー☆デイズ』に登場。寝ることが大好きで、質の高い眠りを実現するために抱き心地のいい相手を探している。原典同様一度寝たらなかなか起きない。体型と体格は他の女子生徒と大差ないが歩くたびに地響きが起き、床にヒビが入ることから原典同様に体重はかなり重く、抱き枕にされたザンドリアスはスカイドンが起きるまで身動きが取れなかった。一緒に食事をするなどジャミラとは仲がいいが、危機的状況にあるジャミラを「見てて面白い」という理由で助けなかったりと微妙に薄情な一面がある。また、メトロン屋で色々な駄菓子を注文したりするなど、少々食いしん坊な一面も見られる。
- ウルトラシリーズ以外
亡霊怪獣 シーボーズ
第35話「怪獣墓場」に登場。英字表記はSEABOZU[3][2][注釈 44]。
- 身長:40メートル[3][129][134][149][2][6][7][8][9]
- 体重:3万トン[3][129][134][149][2][6][7][8][9]
- 出身地:宇宙・怪獣墓場[3][129][134][149][8][9][注釈 45]
宇宙にあるウルトラゾーンの中の、かつてウルトラマンに倒された怪獣の霊が漂う「怪獣墓場」と呼ばれる空間から、月ロケットにしがみついて地球に落ちてきた怪獣。二足歩行型恐竜が白骨化したかのような姿をしている。
科学特捜隊が怪獣墓場で遭遇した際には、「地球では見たことがないのでどこか別の星で倒された怪獣」と予想する。高層ビルの屋上から飛んで怪獣墓場に帰ろうとするが、飛行能力が備わっていないために失敗し、怪獣墓場に帰りたいがためにふてくされる。暴れたり科学特捜隊と戦う素振りも見せないことから、怪獣墓場に帰りたがっていることを察知した科特隊により、月ロケットでもう一度宇宙に帰す作戦が実行されるが、失敗する。そこに現れたウルトラマンも宇宙へ運ぼうとするが、途中で力尽きて墜落する。再度、月ロケットをウルトラマンの姿に変えたウルトラマンロケットで宇宙へ帰す科特隊の作戦が実行され、ウルトラマンの協力もあって無事成功し、怪獣墓場へと帰る。
- スーツアクター:鈴木邦夫[134][7]
- 名前は脚本での「海坊主の如き怪獣」という記述に由来する[7]。
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。モチーフは骸骨[12]。ゴモラの芯であった金網にウレタンや布を貼ってモデリングされた[150]。骨はウレタン製で、パール塗料によって仕上げられた[150]。
- 脚本では大気圏突入時の摩擦熱で息を吹き替えしたものと設定している[7]。
- 怪獣墓場にはアントラー、ネロンガ、ギャンゴ、テレスドン、ケムラー、ピグモン[注釈 46]の姿が確認でき、科学特捜隊は怪獣たちを「宇宙に追放した」と表現する。テレスドンのみ着ぐるみで、他はミニチュアが用いられた[7]。
『ウルトラファイト』に登場するシーボーズ
『ウルトラファイト』第113回「墓場からの使者」から21回に亘って登場。
『ウルトラマン』に登場した時とは違い、性格は好戦的で粗暴。ねばっこさがあるほか、怪獣界のサッカーの名手という一面も持っており、イカルスと親善試合に興じたりする。さらに不完全だが、セブンに対抗して同じ宇宙陰陽の構えを繰り出す。また、自らに仁義を切るイカルスに対し、それすら省みないで攻撃を仕掛ける狼藉ぶりを見せる。セブンに対抗し、宇宙陰陽の構えを真似て繰り出したりもする。
- 着ぐるみは『ウルトラマン』のシーボーズの流用[151]。
『ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟』に登場するシーボーズ
『ウルトラマンをつくった男たち 星の林に月の舟』劇中での特撮シーン撮影場面に登場。
当初は凶暴な怪獣という演出意図に沿って派手に市街地を破壊するが、主人公によって哀愁漂う怪獣へ変貌させられるメインエピソードであった。
- 着ぐるみは新造。
- シーボーズのスーツアクター役を演じていたのは毒蝮三太夫。
ライトニングシーボーズ
データカードダス『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』に登場。
白骨化した体内から出現したプラズマソウルによって狂暴化したプラズマ怪獣。骨以外の全身がプラズマソウルになっている。5弾のボス怪獣として登場した。
その他の作品に登場するシーボーズ
- 映画『ウルトラマン・ウルトラセブン モーレツ大怪獣戦』に登場。草原に怪獣軍団とともに出現する。
- 『ウルトラマンタロウ』第40話では回想シーンの35大怪獣・宇宙人の1体として登場。鳴き声はデットンに変更されている。
- 映画『実相寺昭雄監督作品ウルトラマン』では登場エピソード「怪獣墓場」が劇場公開され、本エピソードの怪獣墓場の怪獣たちと宇宙の場面で作品を締めくくっている。
- 『新世紀2003ウルトラマン伝説 THE KING'S JUBILEE』ではウルトラマンキングの誕生日を怪獣たちと共に祝福する。
- 『ウルトラマンマックス』第42話では円谷プロの「怪獣倉庫」に保管されている着ぐるみとして登場。カイトが入ってきた時に動いて開いたドアを閉めた。
- 『ウルトラマンメビウス』第21話において、40年たった今もなお、ウルトラマンロケットに抱きついたまま怪獣墓場に漂っている姿が描かれている。テッペイは作中でシーボーズの姿を見て感激し、GUYSのドキュメントに記録が残っていると言及する。スーツも存在していたが、ウルトラマンロケットを持たせるためにソフビ人形が使われた[22]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、百体怪獣ベリュドラの右腕を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 『ウルトラゾーン』では第3話・第20話のアイキャッチに登場。前者は子供と一緒に縄跳びをして遊ぶ様が[152]、後者はデスレムと肩を組んで飲み屋街を徘徊する様子が描かれている[70][141]。
- 『ウルトラ怪獣擬人化計画』にて擬人化された。デザインは渡まかなが担当。
- 小説『怪獣娘(かいじゅうがーるず) 〜ウルトラ怪獣擬人化計画〜』では、シーボーズの魂を受け継いだ怪獣娘・骨川シイナとして登場。
- 漫画『ウルトラ怪獣擬人化計画 feat.POP Comic code』では、擬人化されておらず、ロケットを抱いて宇宙を漂っていた。
変身怪獣 ザラガス
第36話「射つな! アラシ」に登場。英字表記はZARAGAS[3][134][2]。
- 身長:40メートル[3][129][134][153][2][6][7][8][9]
- 体重:2万トン[3][129][134][153][2][6][7][8][9]
- 出身地:東京・渋谷[129][153][8][9][注釈 47]
突如空から降り注いだ6千万カンデラの閃光(ザラガスフラッシュ[129])と共に児童会館の地下から現れた凶暴な怪獣。攻撃への耐性が非常に強く、一度攻撃を受けると体質変化を遂げて守備力が増大し、さらに凶暴化する。変身怪獣の別名が表すように、体質変化で姿を変えることもでき、第1形態は頭部・胸部・背中が甲羅で覆われている状態で頭部の角から閃光を放つ。第2形態は甲羅を剥がして、突起物型のフラッシュ発射口を展開し、そこからも閃光を放てるようになる。科学特捜隊のジェットビートル2機による連携攻撃(ウルトラ十文字作戦)で一度は倒されたかに見えたが、口から赤い煙を放ち、第2形態となり、再び立ち上がる。突起物からザラガスフラッシュを発して1万8千人の市民を失明させるという甚大な被害を出したため、総合防衛委員会は科特隊に「1発で倒せる方法がない限り攻撃中止」と命令を下す。相手の脳細胞を一瞬で破壊するイデ隊員発明の新兵器・QXガンを頭部に撃たれても効かない耐性を見せるが、最後は接近するVTOLから口内へQXガンを撃ち込まれ、体質変化が間に合わないうちに、ウルトラマンのスペシウム光線で止めを刺される。
- スーツアクター:鈴木邦夫[134][7]
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。着ぐるみはゴモラの改造[13][7][9]。胴体に存在する筒状のものは、ボール紙を切って塗装したものを張り付けている[154]。
- 金城の設定では宇宙怪獣という設定だった[155]。
- 初期の台本(準備稿)では最初は四足歩行で、1回目の攻撃時に脱皮して二足歩行になり、2回目の攻撃時に触角や角が出てくるという内容だった[7]。決定稿では目がなく鰓(えら)があり、ビートルの攻撃を受けた後に攻撃で角と鰓が取れて真っ赤な目が出現し、ウルトラマンとの戦いで全身から棘が生えて第3形態になるという旨が書かれている[154]。
- 『ウルトラファイト』では、ウルトラマンに角を折られるシーンで「牙」と実況されている。
『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場するザラガス
映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』に登場。
かつてウルトラマンと戦ったザラガスの別個体。本作では最初から甲羅が外れた姿で登場する。初代と同様にザラガスフラッシュを得意とするほか、新たに口から火を吐く。ZAPが立ち寄った惑星デントに空から突如現れ、スペースペンドラゴンを襲撃し、レイのゴモラと死闘を展開する。ザラガスフラッシュでゴモラの目を眩ますが、レイを援護するために放たれたペンドラゴンのワイバーンミサイルによる攻撃を浴びて体質変化を起こす一瞬の隙を突かれ、最後はゴモラの超振動波(ゼロシュート)を受けて爆死する。
また、ベリュドラの左角を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 着ぐるみは『ウルトラマンマックス』から『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』までゴモラとして使われ、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』にてゴモラ(レイオニックバースト)にリペイントされたものの改造[158]。ゴモラとの戦いは、オリジナルでの改造元・改造後の怪獣同士の戦いを実現しており、劇場パンフレットでもピックアップされている[158]。
『ウルトラマンギンガ』に登場するザラガス(SD)
『ウルトラマンギンガ』第8話「奪われたギンガスパーク」に登場。
ナックル星人グレイ(SD)が桑原伸吾をダークライブさせることで出現する。新たな戦力として第1形態では角から電撃光線を放つ。最初はギンガスパークを奪われて変身できなくなったヒカルを追い詰めるが、美鈴がウルトライブしたレッドキング(SD)が現れたためにこちらと対決し、序盤こそやや劣勢だったものの初代同様体質変化で甲羅を外した第2形態となり、ザラガスフラッシュを使用して優位に立つ。ウルトラマンギンガが登場してからはフラッシュ発射口からヤマアラシのような長い棘を伸ばした第3形態への体質変化を遂げ、これを突き刺して浴びせる電撃でレッドキング(SD)を倒したほか、全身の棘から強力な電撃光線を放ってギンガにダメージを与える。その体質変化能力で善戦するが、最後はギンガクロスシュートを受けて倒される。スパークドールズを回収された描写はないが、第10話ではヒカルが集めたスパークドールズの中にザラガスの姿も確認できる。
- 演(桑原伸吾):阿部翔平
- スーツアクター:梶川賢司
- 第1形態からの登場はオリジナル以来47年ぶりとなる。
- スパークドールズは第2形態の姿で造形されている。
- 本作で初披露の第3形態は、プロデューサーの岡崎聖のアイデアで『ウルトラマン』の初期脚本のアイデアを流用したものである[161]。
- 第3形態はデザイン画が描かれず、第2形態のフラッシュ発射口に棘を差し込んでいる[161]。
- 当初は棘から光線が発射されるという設定であったが、監督の石井良和の考えからレッドキングへ突き刺す形に変更された[162]。しかし、ザラガスの顔は前に突き出ているため、胸の棘を突き刺すのに最適な長さへ調整することに難航したという[162]。
『ウルトラマンX』に登場するザラガス
『ウルトラマンX』第12話「虹の行く先」に登場。
ギナ・スペクターが所持していたスパークドールズであり、デマーガ復活の原因を調査するために現れたアスナたちの足止めとして巨大化させられた。アスナがコントロールすることとなったサイバーゴモラと戦闘を繰り広げ、ザラガスフラッシュによって一時は優勢に立つもサイバー超振動波を受けて爆発し、スパークドールズに戻った。
その他の作品に登場するザラガス
- 映画『新世紀ウルトラマン伝説』では、ウルトラシリーズの世界に入り込んだボクとパパを襲おうとしたところをウルトラマンと対決する。ザラガスフラッシュで苦しめるが、ボクとパパが援護で放った弾丸を受けて怯んだところをスペシウム光線で倒される(映像は『ウルトラマン』の流用)。
- バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』では、『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』の出演オーディションに参加した。
- ショートムービー『ULTRAMAN_n/a』には、ザラガスをモチーフにしたオリジナルの怪獣(名称不明)が登場。渋谷駅ハチ公口前の地下から出現し、現れたウルトラマンとの戦闘となる[165]。
- 漫画『ウルトラマンSTORY 0』では第10話に登場し、ザージと戦う。
- 山本弘の小説『多々良島ふたたび』では、地球へ潜入したチルソニア遊星人が多々良島に集めた怪獣たちのデータを基に製造した兵器であったことが判明する。最後にチルソニア遊星人は全滅するが、ザラガスは多々良島の基地から東京へ転送されてしまう。
怪獣酋長 ジェロニモン
第37話「小さな英雄」に登場。
光熱怪獣 キーラ
第38話「宇宙船救助命令」に登場。英字表記はKEYLLA[3][166][2]。
- 身長:40メートル[3][167][166][66][2][6][7][8][9]
- 体重:2万トン[3][167][166][66][2][6][7][8][9]
- 出身地:Q星[3][167][166][66][2][8][9]
太陽系に存在する謎の惑星Q星に棲んでいる、硬質な皮膚に覆われた宇宙怪獣。最大の武器は閉じた後に大きく見開いた目から発する強烈な閃光で[注釈 48]、見た者の視力を一時的に低下させるほか、人工衛星のBMヒューズが切れる、照射を受けた岩に爆発が起きるといったことから、熱線のような効果もあることがうかがえる。科学特捜隊がBMヒューズを回収するために訪れる前には、同じくQ星に棲む怪獣サイゴと戦っていた。パワーではサイゴには劣りながらもかなりの実力を持ち、イデ自慢の新兵器ニードルS80もまったく通用せず、ウルトラマンの八つ裂き光輪を尻尾で弾き返し、スペシウム光線も通用しない。ウルトラマンのカラータイマーが鳴り始めたと同時に逃走を図るが、ウルトラサイコキネシスによって宇宙の彼方に放り出され、爆発する。
- スーツアクター:中島春雄[166][7]
- 名前の由来は英語で「殺し屋」を意味する「キラー」から[33]。
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。モチーフについては書籍『ウルトラマン研究読本』にて小林晋一郎は口はカミキリムシで背中はフナムシ[9]、『ウルトラTHE BACK-ウルトラマンの背中』にて河崎実はヤゴではないかとそれぞれ推測している。成田は大きな目に光を入れることで、今までの怪獣のイメージから一新を図ったことを述べている[12]。
- キーラが目をカッと見開く際の効果音として、『ウルトラQ』オープニングのブリッジ音楽が流用されている[7]。
- 書籍『ウルトラマン ベストブック』(竹書房・1993年)では、岩本博士の言葉として最終話に登場するゼットンの胸の発光体はキーラの目を参考にしているとの推測を記述している[166]。
『ウルトラファイト』に登場するキーラー
『ウルトラファイト』第151話「熱い子守唄」、第154話「狂熱のバラード」、第156話「俺の名はキーラー」、第158話「握手は終った」などに登場。本作ではキーラーと呼ばれる[注釈 49]。
ゴーロンとは旧知の仲である。時に雪山でゴーゴーダンスを嗜むほか、自分の名前や不意に飛んできた三度笠に異常な執着を見せる。殴られても蹴られても、取り憑かれたようにリンゴをかじり続ける場面もある。戦いの時には剣(木刀)や手斧を愛用する。特に剣を手に見せる居合いの技は、ほかの怪獣を寄せ付けない。「怪獣道とは、生きることと見つけたり」という言葉を残す。終盤参戦組の中では健闘し、中でも引き分け多い。
- 着ぐるみは『ウルトラマン』のキーラの改造[151]。黄色い縞模様が追加されている[139]。
- 「怪獣餓鬼道」を監督した大平隆は、キーラーがリンゴをかじり続けるという描写は行き詰まってのアイデアであったと証言している[168]。
その他の作品に登場するキーラ
- 『甦れ!ウルトラマン』ではゼットン星人の暴れさせた怪獣軍団の1体として登場。Q星に出現し、分身したウルトラマンと戦う。映像は『ウルトラマン』の流用。
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では、冒頭でセブンを襲うシナリオが予定されていた。『フィギュア王』に掲載された「ゴードの巻」でも、バルタン星人たちが蘇生させた宇宙連合軍の怪獣軍団の1匹として冒頭でセブンを襲う[要文献特定詳細情報]。
- 映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、ベリュドラの背中を構成する怪獣の1体となっている[23]。
- 漫画『ウルトラマンSTORY0』では、カラレスの回想に登場。足が複数になっており、カラレスを敗北寸前まで追い詰めるが、ウルトラの父によって倒される。
- 『大怪獣バトル』の第3弾に技カードとして登場。スキルは「フラッシュ目つぶし」。
- ウルトラシリーズ以外
砂地獄怪獣 サイゴ
第38話「宇宙船救助命令」に登場。英字表記はSAIGO[3][166][2]。
- 身長:45メートル[3][167][166][153][2][6][7][8][9]
- 体重:4万トン[3][167][166][153][2][6][7][8][9]
- 出身地:Q星[3][167][166][153][2][8][9]
キーラと同じくQ星に棲息する怪獣。地面にアリジゴクのような罠を仕掛けて獲物を狩る。半分閉じた目をしており、口からは砂煙を吐きかけることで、相手の視界を奪うことができる。仲が悪いキーラとの戦いでは噛み付きや怪力、砂煙で圧倒する。しかし、砂煙を吐きかけて油断したところを反撃され、キーラのショック光線で視力を一時的に失い、キーラを跳ね飛ばして地中に逃げる。その後、砂地獄に捕らわれた科学特捜隊の宇宙タンクを襲うが、宇宙タンクのSNKミサイルの攻撃で粉々に砕け散る。
- スーツアクター:松島映一[166][7]
- デザインは成田亨、造型は高山良策が担当した[7][12]。頭部は万力がモデル[170][12]。初期デザインはクワガタをモチーフにしていた[9]。
- キーラと最終回のゼットンの着ぐるみが完成した後、キーラの相手が必要になったので追加制作された。そのため、着ぐるみとしては最後に作られた怪獣である[171]。名前は高山が最後に手掛けたことに由来する[7]。
- 書籍『ウルトラマン ベストブック』(竹書房、1993年8月1日発売、ISBN 4884752112)では、岩本博士の言葉として最終話に登場するゼットンの顔はサイゴを参考にしているとの推測を記述している[166]。
その他の作品に登場するサイゴ
- 本作で登場したほかの怪獣たちと異なり、ウルトラマンとは短編映像やライブステージを含めても戦ったことがないが、ゲームブック『ウルトラマン 東京救出作戦』(講談社、1987年10月発売、ISBN 4061901281)では選択肢によって戦うことがある。
- テレビドラマ『渥美清の泣いてたまるか』の「おお怪獣日本一」では、渥美清演じるキーラの対戦相手として登場(映像は本作の流用)[169]。
- 『ウルトラセブン』の未発表作品「宇宙人15+怪獣35」では、宇宙人連合によって蘇生され、富士山麗に集結して東京を目指す怪獣軍団の中に名前が確認されている。
- 『酩酊!怪獣酒場』では、怪獣酒場の客として登場。声が小さく、店員を呼ぶことができずにいた。
宇宙恐竜 ゼットン
第39話「さらばウルトラマン」に登場。
変身怪人 ゼットン星人
第39話「さらばウルトラマン」に登場。
スタッフ
- 怪獣デザイン:成田亨
- 着ぐるみ制作:高山良策、佐々木明、エキスプロダクション ほか
脚注
注釈
- ^ 書籍『ウルトラマン白書』ではNELONGAと記述している[3]。
- ^ 書籍『ウルトラマン大辞典』では「伊和市の地底」と記述している[5]。
- ^ 資料によっては破壊光線[3][1][2][10]、放電光線[5]と記述している。
- ^ 資料によっては、復活後に電気をエネルギーとするようになったとするものと[4]、井戸の付近に発電所が建てられて地下ケーブルから電気を吸収し、巨大化したとするものがある[5][2][6][7]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』ではGREEN-MONSTERと記述している[1]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』では等身大時の体重を「0.1トン」と記述している[1]。
- ^ 書籍『ウルトラ怪獣大全集』ではミロガンダとグリーンモンスを分けて記載しており、前者の出身地を「オイリス島」、後者の出現地を「大室高原」としている[26]。
- ^ 資料によっては毒霧[27]、花粉[10]と記述している。
- ^ 書籍『ウルトラマン白書』では発条光線と記述している[3]。
- ^ 資料によってはトゲ[8][2]と記述している。
- ^ 資料によってはトサカ[8]、触角[2]と記述している。
- ^ てれびくん[要文献特定詳細情報]の付録DVDにて、ウルトラマンに敗れて東京湾に沈んだ後、キングゲスラとなって復活したことが語られている。『円谷プロ全怪獣図鑑』では以前とは別個体と記述している[37]。
- ^ 書籍『ウルトラマン画報 上巻』ではMAGULARと記述している[2]。
- ^ 書籍『ウルトラ怪獣列伝』では「2万トン」と記述している[6]。
- ^ 書籍『キャラクター大全ウルトラマン全調査報告』(講談社、2012年)では、シナリオNo.そのままに第8話が制作No.8、第9話が制作No.7とし、ネロンガからガボラになったあとマグラーに改造されたとしているが[7]、『テレビマガジンヒーローグラフィックライブラリー/ウルトラマン』(講談社)では、「怪獣無法地帯」の制作No.は6で6月30日に撮影終了、「電光石火作戦」の製作No.は9で撮影は7月中旬から下旬であったと、当時の制作日誌に基づいた検証がなされている。『ウルトラマン研究読本』でも、マグラーの着ぐるみがマスコミ向け撮影会や7月1日から3日の大阪タワー完成イベントに登場していることから、「ガボラからマグラーへの改造説」を否定しているが[52]、胴体の造形が大幅に異なる点については不明瞭な部分があることも指摘している[52][9]。
- ^ 第26話オープニングでは未クレジット。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』ではSAFFRONと記述している[49]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』では「10 - 100メートル」と記述している[49]。また、書籍『ウルトラ怪獣列伝』では、劇中描写から生育途中の個体であったか根を含めた長さであるものと推測している[6]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』では「0.8 - 800トン」と記述している[49]。
- ^ 資料によっては、等身大時を「0.6トン」[49]、「60キログラム」[66][7][8][9]と記述している。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』では「熱海温泉街」[49]、書籍『ウルトラマン大辞典』では「関東地方の某ホテル」[66]、書籍『ウルトラマン画報 上巻』では「宇宙→東京近郊」[2]、書籍『ウルトラマン研究読本』では「宇宙」[9]と記述している。
- ^ 書籍『ウルトラ怪獣列伝』では一種の鉱物生命体であったものと推測している[6]。
- ^ a b 資料によっては溶解光線[65]、破壊光線[2][8]と記述している。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』ではTHE MUMMYと記述している[49]。
- ^ 劇中では出自は明らかになっておらず、『ウルトラ怪獣列伝』では人間以外の生物である可能性を論じているほか、埋葬の状況から高い地位にあったものと推測している[6]。
- ^ 書籍『ウルトラマン白書』ではGAMAKUGIRAと記述している[3]。
- ^ 書籍『ウルトラ怪獣大全集』では「伊勢湾沖海底」[81]、書籍『ウルトラマン大辞典』では「英虞湾」と記述している[88]。
- ^ 「恐怖の宇宙線」用に作られたビル街のセットに立つスチールと同様、Aタイプスーツである[87]。
- ^ 書籍『ウルトラマン白書』では「子供の落書」[3]、『ウルトラマン画報 上巻』では「東京近郊」[2]、『円谷プロ全怪獣図鑑』『ウルトラマン研究読本』では「東京近郊の土管」[8][9]と記述している。
- ^ 資料によっては「不詳[87]」「不明[102][2][6]」と記述している。
- ^ 成田は「鳥人」と称している[12]。
- ^ 当人曰く「偽りの光に満ちている」。
- ^ ガオディクションによる解析では「悲しみの感情」に起因する「悲鳴」との結果が出た。
- ^ 書籍『ウルトラマンX超全集』では、地下工事現場の封印が解かれたために出現したとする説を記述している[42]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』ではGUVILLAと記述している[112]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』では「太平洋沿い」と記述している[112]。
- ^ 書籍『ウルトラマン画報 上巻』では「毒潮」と記述している[2]。
- ^ 書籍『ウルトラ怪獣大全集』では「時速150キロメートル[129]」、『ウルトラマン ベストブック』『ウルトラ怪獣列伝』では「時速約60キロ」と記述している[112][6]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』ではCELLONIAと記述している[134]。
- ^ a b 資料によっては、等身大時を「身長:2メートル、体重:100キログラム」[134][6]、幼生期を「身長:50センチメートル - 2メートル、体重:80グラム - 10キログラム」[2]と記述している。
- ^ 脚本では電光と記述している[7]。資料によっては怪光線と記述している[30][6]。
- ^ 資料によってはケロニアと表記している[139][140]。
- ^ 書籍『ウルトラマン画報 上巻』では「日本」と記述している[2]。
- ^ 書籍『ウルトラマン ベストブック』ではSEABORZと記述している[134]。
- ^ 書籍『ウルトラマン画報 上巻』では「どこかの星→怪獣墓場」と記述している[2]。
- ^ 書籍『ウルトラマン全調査報告』ではガラモンと記述している[7]。
- ^ 書籍『ウルトラマン白書』『ウルトラマン画報 上巻』では「地底」[3][2]、『ウルトラマン ベストブック』では「宇宙」[134]、『大人のウルトラ怪獣大図鑑』では不明[75]と記述している。
- ^ 資料によってはショック光線[3][167][66][2]、クラッシュ閃光[6]、ショック閃光[10]と記述している。
- ^ 書籍『ウルトラ怪獣大全集』ではキーラと表記している[139]。
- ^ 書籍『円谷プロ画報』第1巻では、サンダと記載している[21]。
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- 映画パンフレット
- 雑誌
- 『別冊映画秘宝 特撮秘宝』vol.3、洋泉社、2016年3月13日、ISBN 978-4-8003-0865-8。
- 映像ソフト
- Blu-ray『ウルトラマンX Blu-ray BOX I』(バンダイビジュアル BCXS-1026)封入 SPECIAL NOTES(構成・執筆:ガイガン山崎、島崎淳)
- Blu-ray『ウルトラマンX Blu-ray BOX II』(バンダイビジュアル BCXS-1027)封入 SPECIAL NOTES(構成・執筆:ガイガン山崎、島崎淳)
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- Blu-ray『ウルトラマンオーブ Blu-ray BOX II』(バンダイビジュアル BCXS-1154)封入 SPECIAL NOTES(構成・執筆:トヨタトモヒサ)
- Blu-ray『ウルトラマンジード Blu-ray BOX II』(バンダイビジュアル BCXS-1282)封入 SPECIAL NOTES(構成・執筆:トヨタトモヒサ)
- Blu-ray『ウルトラマンR/B Blu-ray BOX I』(バンダイビジュアル BCXS-1390)封入 SPECIAL NOTE(構成・執筆:トヨタトモヒサ)
- Blu-ray『ウルトラマンR/B Blu-ray BOX II』(バンダイビジュアル BCXS-1391)封入 SPECIAL NOTE(構成・執筆:トヨタトモヒサ)