立憲民主党 (日本 2020)
立憲民主党 The Constitutional Democratic Party of Japan | |
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立憲民主党本部が入居するふじビル | |
代表 | 泉健太 |
代表代行 |
西村智奈美 逢坂誠二 |
副代表 | 空席 |
幹事長 | 岡田克也 |
参議院議員会長 | 水岡俊一 |
成立年月日 | 2020年9月15日 |
前身政党 |
旧・立憲民主党[注 1] 民主党(旧・国民民主党の一部)[注 2] 社会保障を立て直す国民会議 無所属フォーラム 社会民主党(一部) |
本部所在地 |
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-12-4[3]ふじビル3F |
衆議院議席数 |
97 / 465 (21%) |
参議院議席数 |
39 / 248 (16%) |
地方自治体議員数 |
1,271 / 32,430 (4%) |
党員・党友数 |
100,267人 (2021年11月16日現在[5]) |
政治的思想・立場 |
中道左派[A] - 左派[B] リベラル[C] - 革新[23] 立憲主義[24][25] 熟議民主主義[24] 草の根民主主義[24][25] 国民主権[24] 基本的人権の尊重[24] 国際協調主義・平和主義(専守防衛)[24][25] 核兵器廃絶・原発ゼロ[25][24] 社会自由主義[26] 反新自由主義[27][19][28] 人間の安全保障[24] 共生主義[24] 持続可能な社会[24] |
機関紙 | 『立憲民主』[29] |
政党交付金 |
38億9920万7650 円 (2020年10月6日[30]) |
シンボル | |
公式カラー | 青[31] |
国際組織 | アジア・リベラル民主評議会(オブザーバー)[32] |
7010005032353 | |
公式サイト | www.cdp-japan.jp |
立憲民主党(りっけんみんしゅとう、英: The Constitutional Democratic Party of Japan[33]、略称: CDP)は、日本の政党。立憲主義に基づく民主政治を綱領に掲げる[24]リベラル政党である[D]。
略称は「民主党」[34][35][注 3]、「立憲民主」[37]、「立憲」[38][39]、「立民党」、「立民」[40][41]など。1字表記の際は「立」と表記される[42]。
2020年(令和2年)に旧・立憲民主党および旧・国民民主党などに所属した国会議員らが合流することにより結党された。
2022年(令和4年)10月現在、衆参両院において、自民党に次ぐ議席数を有し、野党第一党とされる[43][44]。
概説
歴史
2020年(令和2年)9月15日、かつての民進党の流れを汲む国会議員らが、旧・立憲民主党(旧立民)を中心に、旧・国民民主党(旧国民民主)の大部分[注 2]や、社会保障を立て直す国民会議、無所属フォーラムなどから合流することで結成された国政政党である。
同年9月10日に新党代表・党名選挙が行われ、旧立民の代表であった枝野幸男が初代代表に選出されるとともに、党名も『立憲民主党』に決定した[45]。
旧立民とは同一の名称およびロゴマークを使用する[注 4]が、法令上は新規に設立された別の政党である[47]。
2021年(令和3年)11月30日、枝野の代表辞任に伴う新代表選挙が行われ、政務調査会長であった泉健太が選出されて第2代代表となった[48]。
理念
本党は綱領において自らを「立憲主義と熟議を重んずる民主政治を守り育て、人間の命とくらしを守る、国民が主役の政党」とし、続いて、自由と多様性の尊重、共生社会の創造、国際協調、未来への責任を果たすことを基本理念に掲げる[24]。
本党の政治的立場は、「中道[49][50]」、「中道左派[6][7]」、「左派[11][14]」、「リベラル中道[51][52][53][54]」、「リベラル[55][17][22][56][57][58]」と位置付けられている。
ただし、旧国民民主系の党員には保守派が多く[59]、また初代代表の枝野幸男も自書の中で自らを「保守本流」と標榜している[60][61]。さらに第2代代表の泉健太は「中道」[62][63][64]や「中道保守」[65]であるとたびたび評される。
党本部所在地
本部は旧立民に引き続き、東京都千代田区平河町の「ふじビル」に所在する。なお、かつての民主党および民進党の本部所在地で、旧国民民主が継承して本部としていた千代田区永田町の「三宅坂ビル」は、本党の別館となった[3]。
政策
以下の記述は、同党が公表している綱領および「基本政策」に基づく[66]。
政治
- 立憲主義に基づく民主政治を行う[66]
- 象徴天皇制のもと、日本国憲法が掲げる「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」を堅持する[66]
- 立憲主義を深化させる観点から、未来志向の憲法議論を行う[66]
- 適切な政治・行財政改革を実行する[24]
- 実効性のある公文書管理・情報公開を徹底し、透明で公正な信頼される政府を実現する[24]
- 公文書の対象の拡大など、改ざんや隠ぺいを防ぐ仕組みの構築を進める[66]
- 多様な主体による自治を尊重し、地域の責任と創意工夫による自律を可能とする真の地方自治確立を目指す[24]
社会
- 人権を尊重した自由な社会を目指し、あらゆる差別に反対する[66]
- 多様性を認め、互いに支え合う共生社会を目指す[66]
- 固定的な性別役割分担を前提とした税制や社会保障制度を見直し、世帯主単位から個人単位への転換を進める[66]
- 日本の文化・芸術を大切にするとともに、世界の多様な文化と交流しつつ、幅広い文化芸術活動の振興を図る[66]
- 科学技術発展に貢献するとともに、個人情報・権利が保護され、個人の生活が侵害されない社会を目指す[66]
- 東京一極集中を転換するため、テレワーク環境の整備や税制上の支援措置などによって、都市から地方への移住・定住を促進する[66]
環境・エネルギー
- 地域の特性を生かした再生可能エネルギーを基本とする分散型エネルギー社会を創り、原子力発電の撤廃を早期に実現する[66]
- 原子力発電所の新設・増設は行わず、すべての原子力発電所の速やかな停止と廃炉決定を目指す[66]
- 東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故の検証を行う。実効性のある避難計画の策定、地元合意がないままには原子力発電所の再稼働を認めない[66]
- 気候危機対策を強力に推進し、2030年までに再生可能エネルギーによる発電割合50%程度、2050年までにカーボンニュートラル達成を目指す[66]
- 生物多様性、自然環境の調和をはかり、持続可能な社会を目指す[66]
経済
- 「人への投資」を重視して過度な自己責任論に陥らず、公正な配分により格差を解消することで、「一人ひとりが幸福を実感できる社会」を確立する[66]
- 企業の持続的成長と国民の安定的な資産形成をめざし、異次元緩和によって財政ファイナンス化した金融政策の正常化をはかる[66]
- 中小企業憲章の理念を守り、中小企業の生産性向上と、新事業の創出や起業、事業承継を支援する[66]
- 消費者行政の強化と消費者保護に取り組み、消費生活相談を充実させ消費者団体支援を強化するとともに、消費者被害の防止と被害回復にむけた新たな制度を検討する[66]
- 食料、エネルギー、生きるために不可欠なサービスを確保できる経済を目指す[66]
- 大学や研究機関、民間企業への研究開発支援や投資減税などを拡充して、世界最高の技術立国をめざすとともに基礎研究の予算確保と研究者の処遇改善に取り組む[66]
福祉
- 持続可能で安心できる社会保障を確立する[66]
- 予防医療、リハビリテーションの充実などによって健康寿命を延ばすとともに、がん対策・循環器病対策の充実や難病対策を拡充する[66]
- 賃貸住宅への家賃補助を行う[66]
教育
- 生涯を通して学び・挑戦の機会を確保し、働き方・暮らし方を柔軟に選択できる安心社会を実現する[66]
- 社会全体で子どもの育成を支援し、希望する人が安心して子どもを産み育てることができる社会を創る[24]
- 小中学校の学校給食無償化、所得制限のない高校授業料の無償化、大学授業料減免の拡充、給付型奨学金などの修学支援制度の大幅拡充によって、親の教育負担を減らし、子どもの貧困とその連鎖を防ぐ[66]
労働
- 雇用契約は無期限の直接雇用を原則とする[66]
- 同一価値労働同一賃金を実現する。労働者派遣制度を見直し、対象を真に専門性のある職種に限定する[66]
- 勤務間インターバル(休息時間)の義務化および有給休暇の取得率向上に取り組む。ワークルール教育を推進する[66]
- 中小・零細企業への支援を拡充しつつ、最低賃金の大幅な引き上げをはかる。男女の賃金格差解消をめざす[66]
- セクハラ、マタハラ、パワハラ、いじめなど、職場におけるあらゆるハラスメントの禁止を徹底し、防止対策を強化する[66]
危機管理
- 災害や感染症などの社会的危機に際して、確実に機能する実行力のある政府を実現し、東日本大震災など災害からの復興に尽力する[24]
- カジノ事業はギャンブル依存症患者の増加や治安や風紀の乱れなどが懸念されるため、反対する[66]
外交・安全保障
- 国際協調と専守防衛を貫き、現実的な外交・安全保障政策を推進する[66]
- 健全な日米同盟を軸とし、近隣諸国やアジア諸国を始め世界各国との連携を目指す[66]
- 北朝鮮の拉致・核開発・ミサイル発射問題の解決に取り組む[66]
党史
前史
2017年の第48回衆議院議員総選挙をきっかけに分裂した民進党はその後、旧・立憲民主党、旧・国民民主党およびいずれの党にも所属しない旧民進党系無所属議員グループに分かれた。 旧・立憲代表の枝野は当初、旧民進党勢力を再び結集することには否定的な立場を取っていたが、2019年(令和元年)7月の第25回参議院議員通常選挙の結果を受けて方針を転換した[67]。同年12月6日、共同会派を組む旧・国民民主党、旧民進党系無所属議員のグループである社会保障を立て直す国民会議と無所属フォーラムおよび社会民主党に対し、「立憲民主党と共に行動してほしい。政権を担いうる政党を築き、次期衆院選で政権交代を現実のものにしたい」と述べ、事実上の合流を呼び掛けた[68][69]。
2020年1月には他党の吸収合併を想定する立憲側と、対等合併を主張する国民側で合意に至らず、一度合流協議は破談となったが、半年後の7月には立憲側が両党を解党した上で新党を設立するなど国民側に譲歩した内容で合流協議が再開[70][71]。8月24日、旧・立憲民主党、旧・国民民主党、社会保障を立て直す国民会議、無所属フォーラムの2党2グループの幹事長が新党を結党することに合意した[72][73]。
合流決定
9月1日、2党2グループの幹事長と選挙管理委員は、新党代表・党名選挙の告示日を9月7日、投票日を9月10日、結党大会を9月15日とすることを決定[74][75]。9月10日に行われた選挙の結果、枝野が旧・国民民主党出身の泉健太を破り代表に選出。党名には「立憲民主党」が選ばれた[76]。
結成前日の9月14日、党の幹事長に旧・立憲民主党幹事長の福山哲郎参議院議員を引き続き起用するなどの人事を発表。また、同日には衆議院議員1名が入党の届け出を行い、新・立憲民主党は衆議院議員107人、参議院議員43人の計150人で結成することとなった[77]。
新党参加者の内訳は、旧・立憲の出身者が88名、旧・国民からが40名、無所属からが22名であった[78]。
結党
9月15日、東京都内のホテルで結党大会が行われた。大会で枝野は「衆院では政権交代の発射台といわれる100人を超えるメンバーが集まった」と述べた。また、幹事長に福山、政調会長に旧国民で同職を務めた泉、国会対策委員長に旧立憲で同職を務めた安住淳、代表代行兼選挙対策委員長に旧国民で幹事長を務めた平野博文が就くなどの執行部人事案も承認された。また、同日には玉木雄一郎ら旧国民側の合流不参加者が結成した新・国民民主党も設立大会を開いた[79]。
9月16日午前、持病の潰瘍性大腸炎により辞意を表明していた安倍晋三内閣総理大臣が内閣総辞職し、午後の首班指名選挙において自由民主党総裁の菅義偉が第99代内閣総理大臣に選出された。この際の首班指名選挙では立憲民主党、日本共産党、国民民主党、社民党、れいわ新選組の野党5党は枝野に投票した[80]。
一方、国民民主党とは9月14日に参議院で統一会派を解消[81]。10月27日には衆議院でも統一会派を解消し、立憲民主党と会派を組む政党は社民党のみとなった[82]。また、立憲側から合流を打診されていた社民党では、合流賛成派と反対派で党内の意見が割れ、合流賛成派の吉田忠智社民党幹事長らは10月に解党による合流を断念[83]。11月14日の臨時党大会で立憲への合流希望者の離党を「容認」する議案が僅差で可決され、事実上分裂することとなった[84]。12月24日に吉田と社民党副党首の吉川元が社民党に離党届を、立憲民主党に入党届を提出し、いずれも同日受理された[85]。
次期衆院選に向けては、立憲民主党内において旧立憲・旧国民出身者や無所属の合流議員が競合する選挙区が合流時点で10あった[86]が、11月末までに新潟6区を除く9選挙区で候補者を一本化した[87]。12月に枝野は「全部公認にこだわらなくても面で戦う構造は見えてきた」と述べ、国民民主党や社民党とあわせ衆院定数の過半数の233人を超える候補者を擁立する方針を示し[88]、国民民主党との連携については「おかしなことをしなければ現職や早い段階から決まっているところに候補者をぶつけない」と述べた[89]。2021年1月12日の常任幹事会において、旧立憲と旧国民の最後の競合区だった新潟6区で候補者を一本化。これによって立憲民主党内の競合区は全て解消され、幹事長の福山は今後、共産・国民民主・社民との選挙区の調整を進める考えを示した[90]。
2021年都議選・第49回衆院選
6月17日に枝野は支持母体である連合(日本労働組合総連合会)の中央委員会に出席し、共産党との協力について、「理念で違う部分があるので共産党との連立政権は考えていない。共有政策でのパーシャル(部分的)な連携や候補者一本化に努力したい」と述べ、国民民主党と連携に向けた協議を加速させる意向を示した[91][92]。
7月に行われた東京都議会議員選挙では1~2人区を中心に共産党と候補者の棲み分けを行い、立憲民主党は改選前の8議席から上積みして15議席を獲得した[93][94]。この選挙結果について党東京都連会長の長妻昭は「議席を伸ばして、都議会で役割を果たせる最低限の陣立てができた」と述べ一定の評価を示した[95]一方、獲得議席数が自公両党や都民ファーストの会、共産党を下回り都議会第5党に留まったことを受け、枝野は「自民党に代わる選択肢は我々しかないんだ、ということが十分に届ききっていない選挙になってしまった」と反省の弁を述べた[96]。
都議選後の7月15日に立憲民主党は連合との間で次期衆院選に向けた政策協定を締結した。連合は当初、国民民主党も含めた3者での協定締結を目指していたが、立憲側が都議選で連合推薦の国民候補を支援せず、共産候補を応援したことに国民側が反発。そのため、両党は同じ文言の政策協定を別々に締結した[97][98]。国民民主党とは7月16日に「現職議員・公認内定者がいる小選挙区は原則、競合候補を擁立しない」「非現職の選挙区調整も政権与党を利さないよう取り組む」とした覚書に両党の選対委員長が署名したが、「比例選挙は小選挙区候補の政党の運動を原則とする」という文言に国民側が反発。その後、8月17日に同文言を削除することで国民側が修正案を了承した[99]。
9月8日、立憲、共産、社民、れいわ新選組の4党と安全保障関連法の廃止を求める市民団体「市民連合」は、「安保法制の違憲部分を廃止」「新型コロナ禍に乗じた憲法改正に反対」「消費税減税」などの次期衆院選に向けた共通政策を締結した。一方で国民民主党は「原発ゼロ」や「普天間飛行場の移設中止」などの文言に難色を示し、署名に参加しなかった[100][101][102]。
9月16日、立憲民主党の枝野代表は日本共産党の「敵の出方論」に立った暴力革命の方針を巡り、「少なくとも、今、共産党が暴力革命を目指しているとは全く思っていない」と述べた。立憲民主党が衆院選で政権交代を実現して「枝野内閣」を立ち上げた際には、従来の政府見解を変更する可能性を示唆した[103]。
9月30日、枝野は共産、国民、社民、れいわの野党4党との党首会談を相次いで行い、次期衆院選に向けた連携強化を確認。共産党とは衆院選で立憲民主党政権が実現した場合に、共産が連立に入らず、「限定的な閣外からの協力」をする方針で一致した。立憲民主党が政権運営の枠組みで共産党と合意を行うのはこれが初めてのことであった。また、枝野は岸田文雄が自民党の新総裁に就任したことに伴う首相指名選挙について、自身に投票するよう野党4党に求めたのに対し、国民民主党を除く3党は応じる意向を示した[104]。
2021年10月31日投開票の第49回衆議院議員総選挙では公示前の109議席を13議席下回る96議席に留まった。小選挙区こそ公示前の48議席から57議席に増えたものの、比例代表は公示前62議席から39議席まで大幅に減らした[105]。小選挙区では自民党の甘利明幹事長や石原伸晃元幹事長といった重鎮議員を破り、自民党の議席を減少させた事に対し枝野は「多くの選挙区で与党候補と接戦に持ち込めた」と振り返り、「野党連携に一定の成果があった」と総括した上で「さらに伸ばすため、この路線で前に進む」と述べた[106]。しかし目標に掲げた政権交代は果たせず自党の平野博文代表代行兼選対委員長、辻元清美副代表といった党幹部が比例復活もならず落選し、また小沢一郎、中村喜四郎等のベテラン議員も選挙区で当選出来なかった[107][108]。この結果を受け、長妻昭副代表や福山哲郎幹事長は「(政権交代は)現状ではなかなか難しい。今回の結果を一里塚として取り組みを深化させたい」、「結果を受け止め、今後の野党の在り方を考えたい」と話した[109]。枝野は、10月31日夜には代表辞任を否定していたが、11月2日の役員会で代表から引責辞任の意向を表明した[110][111]。
2021年代表選挙
2021年11月10日、党は、枝野の辞任に伴う代表選挙の日程を11月19日告示、30日投開票とする方針を固めた[112]。2日後の11月12日には、枝野の辞任が正式に了承された[113]。
同年11月19日、代表選が告示。逢坂誠二、小川淳也、泉健太、西村智奈美の4人(届け出順)が立候補を届け出た[114]。投開票の結果、泉が決選投票において逢坂を破り第2代代表に選任された[115]。
同年12月4日、泉は、福岡市で開かれた党福岡県連大会で「執行役員会は12人で構成する」と発表[116]。12月6日、両院議員総会が開かれ、党は、執行役員12人のうち6人を女性とする新たな人事を決定した。これにより泉が代表選挙で訴えた「執行役員の半数を女性にする」との公約が達成された[117][118]。
第26回参議院議員通常選挙
2022年1月28日、泉は、記者会見で夏の第26回参議院議員通常選挙の候補者について「比例区も含めて、可能な限り『女性5割』を目指したい」と述べた[119]。同年2月8日、立憲民主党は参院選女性候補者の公募を開始した[120]。
1月31日に泉はBSフジの番組内で共産党について「これまでの連携は白紙にする」と発言し、共産側はこれに反発した[121]。また、国民民主党が衆院選後に従来の野党国対から離脱したことを受け、2月14日には立憲・国民・日本維新の会・衆議院会派有志の会の3党1会派による共産党を除く野党国対の会合を開き[122]、会合を定例化する考えも示したが、これに共産党が強く反発したため翌日には馬淵澄夫国対委員長が共産党への謝罪と今後の開催の撤回に追い込まれた[123]。
4月5日、立憲民主党は常任幹事会で、夏の参院選比例代表の得票目標を1300万票とすることを決めた。幹事長の西村は会見で「昨年の衆院選でわが党の比例得票は約1150万票だった。そのおよそ1割増しだ」と説明した[124]。
5月9日、西村は共産党の小池晃書記局長と国会内で会談し、小池は前回衆院選同様に「政権交代時の閣外協力」を合意するよう求めたが、立憲側は応じず、小池は会談後「折り合わなかったので今回は横に置くことを確認した。合意に至らなかったのは大変残念だ」とした上で「勝利する可能性の高い選挙区を優先して両党で候補者調整を行うことを確認した。1人区での候補者一本化はかなり限定された選挙区で行うことになると思う」と述べた[125]。
参院選は6月22日に告示され、1人区で与野党が事実上の一騎打ちの構図になったのは11選挙区にとどまった。7月10日の投開票の結果、立憲民主党は1人区に擁立した現職5人のうち、岩手、新潟、山梨の3人が落選するなど選挙区で6議席減らした。比例代表では改選7議席を維持したが、得票数は約677万票にとどまり、約785万票を獲得した日本維新の会に「比例での野党第1党」の座を奪われる惨敗となった[126][127]。また、1人区における野党と自民党の勝敗は4勝28敗で、2019年の参院選で候補者を一本化した野党(立憲・国民・共産・社民)の支援候補者の得票を合計して与党候補を上回るのも秋田と福井の2選挙区のみであり、全体に野党の退潮傾向が明らかとなった[128]。泉は「(議席減の)重たい責任を受け止めている」と述べつつ、選挙区と比例を合わせた獲得議席数では維新を上回っていることから、「われわれが野党第一党を維持したことは非常に大きい」とも述べ、続投に意欲を示した[129]。8月10日、衆院議員会館で開催した臨時常任幹事会において「提案型野党」を掲げた事が敗因とする総括をまとめ、野党間の候補者調整等の行動を積極的に行うべきだったとした。また、次期衆院選に向けて、与党に対峙できる態勢を確立する必要があると記した[130]。
8月26日、党両院議員総会が行われ、新幹事長に岡田克也、政調会長に長妻昭、国対委員長に安住を再起用するなどの党役員人事が承認され、新執行部が発足した。前幹事長の西村は逢坂と共に代表代行に充てられ昇格という形で執行部に留まった。参院選後、党内では蓮舫参議院議員や手塚仁雄衆議院議員が長妻を新代表にすべきと主張し「出直し代表選」の実施を求めており、泉は重鎮議員を置いて執行部を強化することで収拾を図ったが、党内の一部からは「刷新感がない」などの不満もくすぶる形となった[131]。9月13日には政務調査審議会に代わる政策決定機関として、泉をネクスト総理大臣とする次の内閣を発足させた[132]。 9月21日、立憲民主党と日本維新の会の国会対策委員長が国会内で会談し、翌月召集予定の第210回国会において国会法改正案の提出や世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の霊感商法被害者などの救済に向けた法整備などの6項目において両党が連携することで合意[133]。合意文書には「共闘」との文言も盛り込まれたが、日本維新の会の馬場伸幸代表は立憲民主党との選挙協力については「可能性は0%だ。われわれは地獄に行く気はない」と否定した[134]。
役職
党役員
代表
代表は、党を代表する最高責任者であり、党務全般を統括する職である(党規約14条1,2項)。国会議員と公認候補予定者、地方議員、党員・協力党員が参加する選挙で選出され、その任期は就任した年から3年後の9月末日までである(党規約14条3,5項、党代表選挙規則)。任期途中で代表が欠けた場合は両院議員総会において代表を選出することもできるが、その際の任期は、就任が1-9月末日までであれば翌年9月末日まで、就任が10-12月末日までであれば翌々年9月末日までとなる(党規約14条6,7項)。
なお、初代代表は2020年9月の党に参加予定の国会議員の投票で選出され、任期は2022年(令和4年)9月までとされた[76]。
- 歴代代表一覧
- 代表選の欄、「新」は党に参加予定の国会議員による投票、「般」は国会議員と地方議員と党員・サポーターによる投票。
代 | 画像 | 代表 | 代表選 | 在任期間 | 備考 |
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1 | 枝野幸男 | 新 | 2020年9月15日 - 2021年11月30日 | 旧立憲民主党代表。第49回衆院選敗北の責任を取り、同年11月12日に辞任[135]。 党則により、新代表就任まで職務を継続した。 | |
2 | 泉健太 | 般 | 2021年11月30日 - 現職 | 任期は2024年(令和6年)9月末まで[136]。 |
代表代行
代表代行は、代表を補佐し、その指示に基づき代表の職務の一部を代行して党務を遂行するものとされ、代表代行を置く場合は、党大会又は両院議員総会の承認を得て、代表が選任する(党規約16条各項)。常任幹事会の構成員であり(党規約11条4項)、かつ執行役員会の構成員である(党規約13条2項)。
副代表
副代表は、代表を補佐し、その指示又は幹事長の要請に基づき党務を遂行するものとされ、副代表を置く場合は、党大会又は両院議員総会の承認を得て、代表が選任する(党規約17条各項)。常任幹事会の構成員である(党規約11条4項)。
枝野幸男が代表であった時には5名置かれていたが、代表に泉健太が就任して以降、空席である。
幹事長
幹事長は当然に置かれる。代表を補佐して党務執行全般を統括する職であり、党大会又は両院議員総会の承認を得て、国会議員の中から代表が選任するものとされる(党規約18条1,2,3項)。常任幹事会および執行役員会の構成員である(党規約11条4項,13条2項)。
現任は、岡田克也。
党役員一覧
役職 | 氏名 | 所属議院・地方議会 | 出身政党・会派 | 派閥 | |
---|---|---|---|---|---|
◎○ | 代表 総合選挙対策本部長[注 6] つながる本部長[注 7] 子ども・若者応援本部長 |
泉健太 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 泉G |
◎○ | 代表代行 ジェンダー平等推進本部長 旧統一教会被害対策本部長 |
西村智奈美 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 菅G |
◎○ | 代表代行 広報本部長 |
逢坂誠二 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G |
○ | 副代表 | 空席 | ― | ― | ― |
◎○ | 幹事長 | 岡田克也 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 岡田G |
◎○ | 常任幹事会議長 | 徳永エリ | 参議院 | 旧・国民民主党 | 泉G |
◎○ | 選挙対策委員長 | 大串博志 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
◎○ | 政務調査会長 | 長妻昭 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
◎○ | 国会対策委員長 | 安住淳 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
◎○ | 参議院議員会長 | 水岡俊一 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G |
○ | 参議院幹事長 幹事長代理 (つながる本部・ジェンダー平等推進本部 担当) |
田名部匡代 | 参議院 | 旧・国民民主党 | 泉G |
○ | 参議院国会対策委員長 | 斎藤嘉隆 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G |
○ | 組織委員長 | 森本真治 | 参議院 | 旧・国民民主党 | 泉G |
○ | 企業・団体交流委員長 | 大島敦 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 無派閥 |
○ | 北海道ブロック常任幹事 | 岸真紀子 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G |
○ | 東北ブロック常任幹事 | 石垣のりこ | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
○ | 北関東ブロック常任幹事 | 福田昭夫 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 泉G |
○ | 南関東ブロック常任幹事 | 田嶋要 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 菅G・岡田G |
○ | 東京ブロック常任幹事 幹事長代理(広報・国対担当) |
手塚仁雄 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 野田G |
○ | 北陸信越ブロック常任幹事 | 近藤和也 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 無派閥 |
○ | 東海ブロック常任幹事 代表政務室長 政治改革推進本部長 |
渡辺周 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 泉G |
○ | 近畿ブロック常任幹事 | 徳永久志 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 一丸の会 |
○ | 中国ブロック常任幹事 | 湯原俊二 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 無派閥 |
○ | 四国ブロック常任幹事 | 白石洋一 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 無派閥 |
○ | 九州ブロック常任幹事 | 稲富修二 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 前原G |
○ | 自治体議員ネットワーク代表 | 遊佐美由紀 | 宮城県議会 | ||
◇ | 両院議員総会長 | 川田龍平 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 菅G |
倫理委員長 ハラスメント対策委員長 |
吉田忠智 | 参議院 | 社会民主党 | 吉田G | |
代表選挙管理委員長 | 空席 | ― | ― | ― | |
代議士会長 | 寺田学 | 衆議院 | 無所属 | 岡田G | |
拉致問題対策本部長 | 松原仁 | 衆議院 | 社会保障を立て直す国民会議 | ||
東日本大震災復興本部長 | 玄葉光一郎 | 衆議院 | 社会保障を立て直す国民会議 | 無派閥 | |
新型コロナウイルス対策本部長 | 小川淳也 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 近藤G・岡田G | |
カジノ問題対策本部長 | 空席 | ― | ― | ― | |
副幹事長 総務局長 |
山岡達丸 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | ||
副幹事長 財務局長 |
落合貴之 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 重徳G | |
副幹事長 青年局長 |
青山大人 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 泉G | |
副幹事長 災害・緊急事態局長 |
森山浩行 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 泉G・野田G | |
副幹事長 国際局長 |
源馬謙太郎 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 重徳G・階G・泉G | |
副幹事長 | 石川香織 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G | |
副幹事長 | 本庄知史 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 岡田G | |
副幹事長 | 勝部賢志 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G | |
副幹事長 | 田島麻衣子 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G | |
会計監査 | 金子恵美 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 岡田G | |
会計監査 | 野田国義 | 参議院 | 旧・国民民主党 | 無派閥 | |
◇ | 最高顧問 | 菅直人 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 菅G |
◇ | 最高顧問 | 野田佳彦 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 野田G |
◎は執行役員会構成役員。○は常任幹事会構成役員。※は常任幹事会陪席。◇は常任幹事会臨席[137]。
- 歴代執行役員一覧
代表 | 代表代行 | 幹事長 | 常任幹事会 議長 |
政務調査 会長 |
選挙対策 委員長 |
国会対策 委員長 |
組織委員長 | 企業・団体 交流委員長 |
参議院議員 会長 |
就任年月 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
枝野幸男 | 平野博文 | 蓮舫 | 江田憲司 | 福山哲郎 | 田名部匡代 | 泉健太 | 平野博文 | 安住淳 | 大島敦 | 近藤昭一 | 水岡俊一 | 2020年9月15日 |
泉健太 | 逢坂誠二 | 西村智奈美 | 牧山弘恵 | 小川淳也 | 大西健介 | 馬淵澄夫 | 吉川沙織 | 小宮山泰子 | 2021年11月30日 | |||
西村智奈美 | 岡田克也 | 徳永エリ | 長妻昭 | 大串博志 | 安住淳 | 森本真治 | 大島敦 | 2022年8月26日 |
次の内閣閣僚
泉「次の内閣」閣僚名簿(2022年9月13日現在[143])
役職 | 氏名 | 所属議院 | 出身政党・会派 | 派閥 |
---|---|---|---|---|
ネクスト総理大臣[注 8] | 泉健太 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 泉G |
ネクスト内閣官房長官[注 9] | 長妻昭 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
ネクスト内閣府担当大臣 (災害対策・消費者・科学技術・デジタル・行政監視) |
杉尾秀哉 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 菅G |
ネクスト総務大臣 (地方創生・倫理選挙) |
野田国義 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
ネクスト法務大臣 | 牧山弘恵 | 参議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
ネクスト外務・安全保障大臣 (拉致問題・ODA) |
玄葉光一郎 | 衆議院 | 社会保障を立て直す国民会議 | 無派閥 |
ネクスト財務金融大臣 (予算・決算) |
階猛 | 衆議院 | 社会保障を立て直す国民会議 | 階G |
ネクスト文部科学大臣 | 菊田真紀子 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 岡田G |
ネクスト厚生労働大臣 | 早稲田夕季 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 無派閥 |
ネクスト農林水産大臣 | 金子恵美 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 岡田G |
ネクスト経済産業大臣 | 田嶋要 | 衆議院 | 無所属フォーラム | 菅G・岡田G |
ネクスト国土交通・復興大臣 (沖縄北方・復興) |
小宮山泰子 | 衆議院 | 旧・国民民主党 | 階G・小沢G |
ネクスト環境大臣 (原子力問題) |
近藤昭一 | 衆議院 | 旧・立憲民主党 | 近藤G |
括弧内は所管委員会を指す。
組織
党本部組織
- 議決機関
- 党大会 - 党の最高議決機関。綱領・規約の改正、年間活動計画、予算及び決算、その他規約に定める事項ならびに常任幹事会が特に重要であるとして決した事項を審議・決定する。代表は、毎年一回定期党大会を、常任幹事会の承認を得て必要に応じ臨時党大会を、両院議員総会が議決によって要請した場合には45日以内に臨時党大会を招集する。[注 10]
- 両院議員総会 - 党大会に次ぐ党の議決機関。規約に定める事項、常任幹事会が特に必要であると決した事項を審議・決定する。特に緊急を要するとして代表又は常任幹事会が提起し両院議員総会が議決した事項については、両院議員総会の議決をもって党大会の議決に代えることができる。ただしその後の党大会に報告し、承認を得なければならない。両院議員総会長は、代表の要請又は常任幹事会の議決による要請があった場合に両院議員総会を招集しなければならず、党所属国会議員の3分の1以上の要請があった場合は14日以内に招集しなければならない。[注 11]
- 常任幹事会 - 党運営に関する重要事項を議決する機関。規約を執行するために必要な規則の制定及び改廃、ならびに党運営に関し本規約に定める事項その他の重要事項を、審議・決定する。1.代表、代表代行、副代表 2.幹事長、選挙対策委員長、政務調査会長、国会対策委員長、組織委員長、企業・団体交流委員長 3.参議院役員 4.代表が指名した役職者5名以内 5.その他の常任幹事15名以内 をもって構成。[注 12]
- 政務調査審議会 - 政策に関して審議決定する機関。政務調査会長、政務調査会長代理その他政務調査会長の指名する政務調査会の役職者で構成。[注 13]
- 次の内閣 - 党が政権党の任にない場合、代表は両院議員総会の承認を得て、『次の内閣』(ネクスト・キャビネット)を設置することができる。『次の内閣』を設置した場合、政務調査審議会に代わって党の政策を審議し決定する機関とし、第12条の規定は適用されない。構成員は、党員以外の者で党綱領に賛同する者に委嘱することができるが、党員以外の者及び国会議員でない者の総数が構成員の半数を超えてはならない。[注 14]
- 執行機関会議
執行役員会が設けられている。党務執行の重要事項について調整し決定する機関であり、代表、代表代行、幹事長、常任幹事会議長、参議院議員会長及び代表の指名する役員で構成する。[注 15]
- 執行機関
各種委員会、本部、局が設置される。
- 委員会等
- 選挙対策委員会
- 政務調査会
- 国会対策委員会
- 組織委員会
- 企業・団体交流委員会
- 倫理委員会
- 代表選挙管理委員会
- ハラスメント対策委員会
- 本部
- 総合選挙対策本部
- つながる本部
- ジェンダー平等推進本部
- 広報本部
- 政治改革推進本部
- 新型コロナウイルス対策本部
- 拉致問題対策本部
- 東日本大震災復興対策本部
- カジノ問題対策本部
- 旧統一教会被害対策本部
- 幹事長部局
- 総務局
- 財務局
- 災害・緊急事態局
- 青年局
- 国際局
- その他の機関
- 代表政務室
地方組織
2021年7月現在、47都道府県全てで地方組織が設立されている[150]。
党員・協力党員
旧立憲民主党の制度・旧国民民主党の制度の両方を引き継いでおり、18歳以上の日本国民は党員・協力党員(サポーターズ)として参加することができ、18歳以上の個人はパートナーズとして参加することができる。なお、党員・協力党員(サポーターズ)とパートナーズは両方に重ねて参加可能である。党員の年会費は4000円、協力党員の年会費は2000円、パートナーズの年会費は500円である。党員・協力党員は代表選挙への参加が可能であるが、パートナーズは代表選挙への参加はできない[151]。
2021年3月において党員などの数は4万人余りであり、10万人に増やすことを目標に掲げていた[150]。2021年12月時点の一般の党員、協力党員の数は100,267人である[5]。
党勢
衆議院
選挙 | 当選/候補者 | 定数 | 得票数(得票率) | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
選挙区 | 比例代表 | ||||
(結党時) | 107/- | 465 | 繰上当選+1、入党+1、補選当選+1、離党-1[注 16] | ||
第49回総選挙 | 96/240 | 465 | 17,215,621 (29.96%) | 11,492,115 (20.00%) |
参議院
選挙 | 当選/候補者 | 非改選 | 定数 | 得票数(得票率) | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|---|
選挙区 | 比例代表 | |||||
(結党時) | 43/- | - | 245 | 入党+2、死去-1、補選当選+1 | ||
第26回通常選挙 | 16(+1※)/51 | 22 | 248 | 8,154,330(15.33%) | 6,771,913(12.77%) | ※合併選挙による補欠当選+1 |
所属国会議員
院内会派所属の党外国会議員
地方政治
- 地方議員:1,271人(2021年12月28日現在)[4]
派閥・政策グループ
派閥・議員グループは、以下の通りとされる。
名称 | 通称 | 人数 | 備考 | 出身政党 |
---|---|---|---|---|
サンクチュアリ | 近藤G | 24人[153][出典無効] | 1996年、赤松広隆らリベラル系・旧総評系議員によって結成された勉強会が源流。 2005年に派閥グループ化した[154]。 |
旧・立憲民主党 |
新政権研究会 | 泉G | 21人[153] | 2021年の春に旧国民民主党出身の泉健太を中心に結成したグループ。党内では中道路線のスタンスを採る[155]。 | 旧・国民民主党 |
国のかたち研究会 | 菅G | 16人 | 菅直人ら社民連出身議員を中心に結成されたリベラル系グループ[155]。 | 旧・立憲民主党 |
直諫の会 | 重徳派 | 14人 | 2019年に、重徳和彦らみんなの党、結いの党、維新の党の出身者を中心に結成された派閥。 | 「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」 会派内グループ |
旧自由党グループ | 小沢G | 9人[153] | 小沢一郎を中心としてきた国民の生活が第一や自由党の系譜を引き継ぐグループ。 | 旧・国民民主党 |
花斉会 | 野田G | 9人[153] | 2002年に野田佳彦を中心として、松下政経塾出身者などで設立されたグループ。党内では保守派に位置づけられる[155]。 | 「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」 会派内グループ |
自誓会 | 階G | 8人 | 2014年に細野豪志が「基本政策研究会」を源流に保守派の中堅、若手らが参加する形で設立したグループ[156]。 2017年に細野が民進党から離れた後は、事務局長の階猛が会長となった。 |
旧・国民民主党 |
社会民主主義フォーラム | 社民フォーラム(吉田G) | 2人[注 17] | 2020年12月に社民党から 立憲民主党に参加した国会議員と地方議員150人超にて結成されたグループ[157] |
社会民主党 |
非派閥・政策グループ
小勝会[158][159] | 岡田G | 11人 | 無所属議員グループ「無所属フォーラム」を前身として、2020年に岡田克也、中村喜四郎らにより設立された。「小選挙区で勝つ」ことを目標に名付けられたとされる[160]。 | 「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」 会派内グループ |
ブリッジの会 | 21人[161] | 江田憲司元代表代行が率いるグループ[162]。民権政経アカデミーの流れを汲む[要出典]。 | 「立憲民主・国民・社保・無所属フォーラム」 会派内グループ | |
りっけんNEXT | 34人 | 中谷一馬が呼びかけ人。党内の若手・中堅が集まっている。2021年立憲民主党代表選挙で代表選候補者の討論会を企画した。若手、女性議員の党幹部の登用、広報とマーケティング戦略を統括するチームの設置などを求めている[163]。 |
支持層
主に都市部・工業化の進んだ都道府県で支持を集めている傾向が強い[164][注 18]。
主な支持団体
ここで挙げた団体は必ずしも立憲民主党のみを支持、支援するとは限らず、場合によっては、他党の候補を支持することもある。 なお、以下の記述は立憲民主党が党として交流している団体を中心に紹介している。団体ごとの支持のあり方には濃淡があることは留意すること。また、前身の民進党の支援団体も要参照。
カテゴリー | 団体 |
---|---|
労働組合 | |
職能団体・業界団体 |
|
社会運動団体 |
|
宗教団体・思想団体 |
組織内議員
団体名 | 組織内議員 | 衆議院議員 | 参議院議員 (2025年改選) |
参議院議員 (2028年改選) |
所属グループ |
---|---|---|---|---|---|
自治労 | 岸真紀子 | 比 | 近藤G | ||
鬼木誠 | 比 | ||||
吉田忠智 | 比 | 社民フォーラム | |||
逢坂誠二 | 小(北海道8区) | 近藤G | |||
JP労組 | 柴慎一 | 比 | |||
小沢雅仁 | 比 | ||||
奥野総一郎 | 小(千葉9区) | 野田G | |||
日教組 | 勝部賢志 | 選(北海道) | 近藤G | ||
水岡俊一 | 比 | ||||
古賀千景 | 比 | ||||
斎藤嘉隆 | 選(愛知) | ||||
道下大樹 | 小(北海道1区) | ||||
情報労連 | 石橋通宏 | 比 | 近藤G・菅G | ||
吉川沙織 | 比 | 近藤G | |||
岡本章子 | 比(宮城1区) | 菅G | |||
田嶋要 | 小(千葉1区) | 菅G(・小勝会) | |||
私鉄総連 | 森屋隆 | 比 | 近藤G | ||
辻元清美 | 比 | ||||
JR連合 | 長浜博行 | 選(千葉) | 野田G | ||
伴野豊 | 比(愛知8区) | ||||
泉健太 | 小(京都3区) | 泉G | |||
原口一博 | 小(佐賀1区) | 無派閥 | |||
大串博志 | 小(佐賀2区) | ||||
電機連合 | 小西洋之 | 選(千葉) | 野田G | ||
全国農団労 | 篠原孝 | 比(長野1区) | 無派閥 | ||
基幹労連 JAM |
村田享子 | 比 |
政党・政治勢力との協力関係
カテゴリー | 政党・政治勢力 |
---|---|
共闘・協力関係にある国会の院内会派 | |
共闘関係にある政治勢力・地方議会の会派 |
|
2021年衆議院議員総選挙において市民連合と共通政策を締結した政党[178] |
キャッチコピー
年 | キャッチコピー | 代表 |
---|---|---|
2020年 - 2021年 | 「あなたのための政治」[179] 「変えよう。」[180] |
枝野幸男 |
2021年 - 現在 | 「さあ、力を合わせて。」[181] 「生活安全保障」[182] |
泉健太 |
脚注
注釈
- ^ 国会議員の内88名は新・立憲民主党へ、残り1名(須藤元気)は無所属となった[1][2]。
- ^ a b 手続き上は、旧・国民民主党所属で新・立憲民主党の結党に参加する国会議員などが暫定的に結成した民主党が、直接の前身政党である。
- ^ 新・国民民主党も略称を「民主党」としている[36]。
旧・立憲民主党の結党時から2019年4月までの略称は「民主党」、それ以降の略称は「りっけん」であった。2019年4月以降は、旧・国民民主党の略称が「民主党」であった。 - ^ 2020年9月30日には、新ロゴマークが発表されたが[46]、旧ロゴマークも引き続き使用される。
- ^ 党規約第16条に基づき代表代行若干名を、第17条に基づき副代表若干名を、それぞれ置くことができる。代表代行・副代表は常任幹事会の構成員であり、代表代行は執行役員会の構成員でもある。[140]
- ^ 総合選挙対策本部長は党規約第25条により党代表が務める[141]
- ^ つながる本部長は党規約第26条により党代表が務める[142]
- ^ ネクスト総理大臣は代表が務める
- ^ ネクスト内閣官房長官は政務調査会長が務める
- ^ 党規約第9条[144]
- ^ 党規約第10条[145]
- ^ 党規約第11条[146]
- ^ 党規約第12条[147]
- ^ 党規約第12条の2[148]
- ^ 党規約第13条[149]
- ^ 本多平直元衆議院議員は離党後すぐに議員を辞職したものの、2017年の第48回衆議院議員総選挙比例北海道ブロックにて旧立憲民主党の名簿順で当選していたことから、次点であった山崎摩耶が当選した。山崎は(新)立憲民主党には参加せず、当選時点で(新)国民民主党に所属していたことから、国民民主党所属の衆議院議員となった[152]。
- ^ 吉田忠智参議院議員、吉川元衆議院議員。本グループには地方議員等も参加するが、他グループとの比較上、国会議員数のみ記載する。
- ^ ただし、大都市部であっても、日本維新の会が強い地盤を持つ近畿地方では比較的弱い。 特に、大阪維新の会の発祥地であり、日本維新の会も含めた2党の本部がある大阪府内での低迷は著しく、2021年の衆議院選挙において、前述の辻元清美や平野博文といった重鎮ですら比例復活も果たせず落選しており、他の選挙区では党の小選挙区公認候補としては唯一の供託金没収者すら出している。また、都道府県別に見た比例代表選挙の得票率では、唯一10%を切っている。
- ^ 江崎、逢坂、岸、武内、長尾、吉田を指す。
- ^ 赤松、奥野、小沢雅仁、難波、山花を指す。
- ^ 勝部、川内、斎藤、那谷屋、鉢呂、本多、水岡、道下、横光を指す。
- ^ 石橋、岡本、田嶋、吉川沙織を指す。(準組織内議員として森本、山井も参加。)
- ^ 辻元、森屋を指す。
- ^ JR連合の泉、大串、小川淳也、長浜、原口、広田や電機連合の小西、平野に代表される国民民主党系組合の組織内議員も所属している。
ただし、電力総連、電機連合、UAゼンセン、自動車総連の組織内国会議員の内8名は、新国民民主党に所属している。詳細は、国民民主党_(日本_2020)#支援団体を参照のこと - ^ 2020年12月に一部の社民党員が立憲民主党に合流したことから、全労協の一部勢力も立憲民主党支援にシフトしている。
- ^ 辻元清美が特に深いかかわりを持つ“全日建近畿地方本部・4支部合同 2017年新春旗開き 連帯ユニオン 近畿地区トラック支部”. www.rentai.org. 2021年7月閲覧。。もっとも辻元は新・立憲民主党の副代表に就任してからは表向き、連帯ユニオンについて言及することはなくなった。ただし、連帯ユニオンを支援する政治家のネットワーク「連帯ユニオン議員ネット」には、2021年2月の時点で辻元清美の元秘書の森本信之(高槻市の市議会議員。「立憲民主党たかつき会派代表」)が所属している。
- ^ 打越さく良らが連盟から推薦されている。
- ^ 牧山ひろえらが連盟から推薦されている。
- ^ 党内で「立憲民主党土地家屋調査士制度推進議員連盟」が結成されて、活動をしている。
- ^ 党内で「立憲民主党行政書士制度推進議員連盟」が結成されて、活動をしている。
- ^ 海江田万里が交流関係にある。
- ^ 逢坂誠二が連盟の相談役を勤めている。
- ^ 堀越啓仁が連盟から推薦されている。
- ^ 佐々木隆博が2019年5月に日本農業新聞(JAグループの機関紙)の全国大会に立憲民主党を代表して出席しあいさつしている。
- ^ 立憲民主党が中心となり2020年6月に水産業・漁村振興議連が発足させ、安住淳が会長に就任したと日本水産経済新聞(JF全漁連の機関紙)が報じている
- ^ 党内のたばこ産業政策議員連盟が、全日本たばこ産業労働組合や日本たばこ産業(JT)と交流している。
- ^ 党内に「国内酒業振興議員連盟」を設置して、協議会と連絡を取っている。
- ^ 党内に「立憲民主党生活衛生業振興議員連盟」を設置して、中央会と連絡を取っている。
- ^ 党内に「クリーニング業振興議員連盟」を設置して、連合会と連絡を取っている。
- ^ 小宮山泰子などが協会の政治分野アドバイザーに就任している。
- ^ 党内に「協同組合進行研究議員連盟」を設置して、連携機構と連絡を取っている。
- ^ 2021年3月には「部落差別をはじめとする差別の解消と人権政策の推進を目指す立憲民主党・人権政策推進議員連盟」(呼びかけ人は福山哲郎、会長は近藤昭一)が設立され、総会には部落解放同盟中央本部の西島藤彦書記長が参加している
- ^ 構成団体は、EqualityActJapan、LGBT法連合会、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、アスリート・アライ、オール・アウト
- ^ 尾辻かな子、有田芳生らが深い交流関係を持つ。
- ^ 亀井亜紀子が集会に参加している。また対中政策に関する国会議員連盟に参加議員も複数人いる。
- ^ 辻元清美が深い関係を持つ。よつばつうしん〈2018年7月号(No.088) -8〉
- ^ 党所属の白眞勲が深い交流関係を持つ。府中教会 オンラインで青年部平和会議 白議員を招きトークセッション立正佼成会公式サイト 2020年09月17日
- ^ 立憲民主党仏教議員連盟(福山哲郎会長)が設立されている。また党所属の堀越啓仁(天台宗僧侶)のように党内には仏教者もいる。
- ^ 党所属の藤谷光信や上野寛治が深い交流関係を持つ。
- ^ 党所属の辻元清美が「佐藤派」の機関紙「月間社会主義協会」に寄稿(2021年7月号)する等、深い交流関係を持つ。
- ^ 党所属の坂本祐之輔、松原仁や、笠浩史、渡辺周が日本会議国会議員懇談会に参加している。一方で原口一博のように考え方の違いにより脱会したものもいる。
出典
- ^ “合流新党の参加者149人、国民の22人加わらず…泉氏と枝野氏が代表選出馬へ”. 読売新聞. (2020年9月4日) 2021年8月15日閲覧。
- ^ “須藤元気氏を独占直撃! 無所属で議員活動継続は「SNSで発信できて反響も大きい」”. 東京スポーツ. (2020年9月16日) 2021年8月15日閲覧。
- ^ a b “党本部所在地”. 立憲民主党. 2021年3月16日閲覧。
- ^ a b “【常任幹事会】「国会閉会中も申し入れ、提案を行っていく」オミクロン株感染拡大を警戒し、泉代表”. 立憲民主党 (2021年11月16日). 2021年11月16日閲覧。
- ^ a b “【公告】立憲民主党代表選挙2021 有権者数に関する公告”. 立憲民主党 (2021年11月16日). 2021年11月16日閲覧。
- ^ a b “Yukio Edano elected chief of new CDP, Japan’s top opposition party”. The Japan Times (2020年9月10日). 2021年3月7日閲覧。
- ^ a b Johnston, Eric (2020年9月15日). “For Japan's new Constitutional Democratic Party, the hard work starts now” (英語). The Japan Times. 2021年2月18日閲覧。
- ^ Johnston, Eric (2020年11月25日). “How Japan's Left is repeating its unfortunate history” (英語). International Politics & Society Journal. 2021年3月5日閲覧。
- ^ “中道左派政党の弱体化の要因を組織票から探る 池田 文 講師”. Waseda Institute for Advanced Study (WIAS) 早稲田大学 高等研究所 (2021年10月1日). 2021年10月12日閲覧。
- ^ “ドイツ社民党に見る政権の資格 現実見据えた外交・安保”. 日経新聞 (2022年2月12日). 2022年5月2日閲覧。
- ^ a b “合流新党 現実味のある政策を掲げよ【読売新聞社説】”. 読売新聞 (2020年9月10日). 2020年12月30日閲覧。
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- ^ 「LGBTの差別を解消し、婚姻の平等の実現を」枝野代表、第5回レインボー国会であいさつ 2021年4月27日 党の公式サイト
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- ^ “代表選戦った4氏勢ぞろい 立民ポスター”. 時事通信. 2022年4月29日閲覧。
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関連項目
外部リンク
- 立憲民主党 - 党公式サイト