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京都新聞杯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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京都新聞杯
Kyoto Shimbun Hai[1]
第72回京都新聞杯(2024年5月4日)
優勝馬:ジューンテイク
開催国 日本の旗 日本
主催者 日本中央競馬会
競馬場 京都競馬場
創設 1953年10月11日[2]
2024年の情報
距離 芝2200m
格付け GII
賞金 1着賞金5400万円
出走条件 サラ系3歳(国際)(指定)
負担重量 馬齢(牡・せん57kg、牝55kg)
出典 [3][4]
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京都新聞杯(きょうとしんぶんはい)は、日本中央競馬会(JRA)が京都競馬場で施行する中央競馬重賞競走GII)である。

京都新聞は、京都府京都市中京区に本社を置く新聞社。同社より寄贈賞の提供を受けている[5]

正賞は京都新聞杯[3][4]

概要

第67回京都新聞杯
優勝馬レッドジェニアル
第70回京都新聞杯
優勝馬アスクワイルドモア

東京優駿(日本ダービー)の前哨戦として行われ、同競走の出走を目指す3歳馬が収得賞金の加算を狙って出走する[6]

1953年に菊花賞の前哨戦として「京都盃(きょうとはい)」の名称で創設された、4歳(現3歳)馬による重賞競走[5]。1971年より現名称となった[6]

創設時は10月に京都競馬場の芝2400mで行われ、1967年から1999年まで菊花賞トライアルに指定された[6]。距離や施行場・競走条件は幾度かの変遷を経て、グレード制の導入に伴いGII[注 1]に格付けされた1984年より芝2200mで行われるようになったが、2000年に菊花賞の施行時期が10月に繰り上げられると本競走は菊花賞トライアルの指定から外され、施行時期を5月に移設[注 2]のうえ距離を芝2000mに短縮していたが、2002年より再び芝2200mに戻された(2000年はGIIIで施行された)[6]

地方競馬所属馬は1995年から、外国産馬は2000年からそれぞれ出走が可能になり[2]、2009年からは外国馬も出走可能な国際競走となった[7][8]

競走条件

以下の内容は、2024年現在[3][4]のもの。

出走資格:サラ系3歳

  • JRA所属馬
  • 地方競馬所属馬(後述)
  • 外国調教馬(優先出走)

負担重量:馬齢(牡・せん57kg、牝55kg)

東京優駿(日本ダービー)のステップ競走に指定されており、地方競馬所属馬は東京優駿(日本ダービー)の出走候補馬(2頭まで)およびJRAで施行する2歳芝GI競走の優勝馬が優先出走でき[6][9][10]、JRAで施行する3歳芝重賞競走の優勝馬にも出走資格がある[6]

賞金

2023年の1着賞金は5400万円で、以下2着2200万円、3着1400万円、4着810万円、5着540万円[3][4]

歴史

  • 1953年 - 「京都盃」の名称で創設、京都競馬場の芝2400mで施行[2]
  • 1956年 - この年のみ3歳以上で施行(2年連続勝利のヤサカは4歳馬)。
  • 1959年 - 「騎手災害基金競走」の副称をつけて施行[2]
  • 1967年 - 菊花賞トライアルに指定(1999年まで)[6]
  • 1971年 - 名称を「京都新聞杯」に変更[6]
  • 1984年 - グレード制施行によりGII[注 1]に格付け[6]
  • 1995年 - 指定交流競走となり、地方競馬所属馬が出走可能になる[2]
  • 2000年
    • 施行時期を5月に変更[6]
    • 菊花賞トライアルから除外[6]
    • 混合競走に指定、外国産馬が出走可能になる[6]
    • この年のみGIIIで施行(1着本賞金は4200万円)。
  • 2001年 - GII[注 1](1着本賞金も1999年と同額の5400万円)に戻す[6]
  • 2007年 - 日本のパートI国昇格に伴い、格付表記をJpnIIに変更。
  • 2009年
    • 国際競走に変更され、外国調教馬が9頭まで出走可能となる[7][8]
    • 格付表記をGII(国際格付)に変更[7][11]
  • 2020年 - COVID-19の感染拡大防止のため「無観客競馬」として実施[12]
  • 2021年 - 京都競馬場の整備工事に伴い、中京競馬場で施行(2022年も同様)[13]

歴代優勝馬

コース種別を表記していない距離は、芝コースを表す。

優勝馬の馬齢は、2000年以前も現行表記に揃えている。

競走名は第18回まで「京都盃」、第19回以降は「京都新聞杯」[6]

回数 施行日 競馬場 距離 優勝馬 性齢 タイム 優勝騎手 管理調教師 馬主
第1回 1953年10月11日 京都 2400m ダイサンホウシユウ 牡3 2:32 2/5 上田三千夫 上田武司 上田清次郎
第2回 1954年10月3日 京都 2400m ミネマサ 牡3 2:33 2/5 斉藤義美 伊藤正四郎 峯岸正
第3回 1955年9月25日 京都 2400m ヤサカ 牡3 2:32 2/5 栗田勝 武田文吾 熊谷忠夫
第4回 1956年9月23日 京都 2000m ヤサカ 牡4 2:04 4/5 浅見国一 武田文吾 熊谷忠夫
第5回 1957年9月23日 京都 1800m ヨドサクラ 牝3 1:53 2/5 伊藤修司 伊藤勝吉 永田雅一
第6回 1958年9月21日 京都 1800m ホウシユウサクラ 牡3 1:51 1/5 上田三千夫 上田武司 上田清次郎
第7回 1959年9月20日 京都 1800m ウイルデイール 牡3 1:51.2 宇田明彦 星川泉士 浅野国次郎
第8回 1960年9月18日 京都 1800m ヘリオス 牡3 1:49.9 大久保正陽 大久保亀治 加藤弘
第9回 1961年11月5日 京都 1800m ミスケイコ 牝3 1:52.7 清田十一 伊藤勝吉 伊藤由五郎
第10回 1962年11月11日 京都 1800m コレヒサ 牡3 1:50.6 森安重勝 尾形藤吉 千明康
第11回 1963年11月3日 京都 1800m コウライオー 牡3 1:50.9 浅見国一 吉田三郎 高田政治
第12回 1964年11月1日 京都 1800m バリモスニセイ 牡3 1:51.9 諏訪真 諏訪佐市 小杉咲枝
第13回 1965年10月31日 京都 1800m キーストン 牡3 1:49.9 山本正司 松田由太郎 伊藤由五郎
第14回 1966年10月23日 京都 2000m ハードイツト 牝3 2:02.5 簗田善則 坪重兵衛 吉田久博
第15回 1967年10月29日 京都 2000m サトヒカル 牡3 2:04.0 栗田勝 大久保亀治 鴨常一
第16回 1968年10月27日 京都 2000m タニノハローモア 牡3 2:05.5 宮本悳 戸山為夫 谷水信夫
第17回 1969年10月26日 京都 2000m キングスピード 牡3 2:10.9 武田悟 夏村辰男 坂田綾子
第18回 1970年10月25日 京都 2000m タマホープ 牡3 2:04.5 清水久雄 増本勇 増本孝一
第19回 1971年10月24日 京都 2000m ニホンピロムーテー 牡3 2:02.8 福永洋一 服部正利 小林保氏
第20回 1972年10月22日 京都 2000m タイテエム 牡3 2:03.3 須貝四郎 橋田俊三 (有)名鯛興業
第21回 1973年10月21日 京都 2000m トーヨーチカラ 牡3 2:08.3 田島良保 斉藤義美 (有)トーヨークラブ
第22回 1974年10月20日 京都 2000m キタノカチドキ 牡3 2:03.7 武邦彦 服部正利 初田豊
第23回 1975年10月19日 京都 2000m コクサイプリンス 牡3 2:06.2 井高淳一 稗田敏男 芦部凞仁
第24回 1976年10月24日 阪神 2000m トウショウボーイ 牡3 2:02.2 福永洋一 保田隆芳 トウショウ産業(株)
第25回 1977年10月23日 京都 2000m プレストウコウ 牡3 2:01.1 郷原洋行 加藤朝治郎 渡辺喜八郎
第26回 1978年10月22日 京都 2000m メジロイーグル 牡3 2:01.6 河内洋 伊藤修司 メジロ商事(株)
第27回 1979年10月21日 中京 2000m ファインドラゴン 牡3 2:00.9 南井克巳 内田繁三 吉田久博
第28回 1980年10月19日 阪神 2000m オーバーレインボー 牡3 2:07.0 佐々木晶三 中村武志 鳥居茂三
第29回 1981年10月18日 京都 2000m サンエイソロン 牡3 2:00.8 小島太 古山良司 佐藤惣一
第30回 1982年10月24日 京都 2000m ハギノカムイオー 牡3 2:02.8 伊藤清章 伊藤修司 日隈広吉
第31回 1983年10月23日 京都 2000m カツラギエース 牡3 2:02.0 西浦勝一 土門一美 野出一三
第32回 1984年10月21日 京都 2200m ニシノライデン 牡3 2:14.6 伊藤清章 伊藤修司 西山正行
第33回 1985年10月20日 京都 2200m ミホシンザン 牡3 2:14.5 柴田政人 田中朋次郎 堤勘時
第34回 1986年10月19日 京都 2200m タケノコマヨシ 牡3 2:14.3 伊藤清章 伊藤修司 梅原トモ
第35回 1987年10月18日 京都 2200m レオテンザン 牡3 2:16.3 武豊 吉野勇 田中竜雨
第36回 1988年10月16日 京都 2200m ヤエノムテキ 牡3 2:14.5 西浦勝一 荻野光男 (有)富士
第37回 1989年10月15日 京都 2200m バンブービギン 牡3 2:13.4 南井克巳 布施正 竹田辰一
第38回 1990年10月14日 京都 2200m メジロライアン 牡3 2:12.3 横山典弘 奥平真治 (有)メジロ牧場
第39回 1991年10月13日 京都 2200m ナイスネイチャ 牡3 2:15.6 松永昌博 松永善晴 豊嶌正雄
第40回 1992年10月18日 京都 2200m ミホノブルボン 牡3 2:12.0 小島貞博 戸山為夫 (有)ミホノインターナショナル
第41回 1993年10月17日 京都 2200m ウイニングチケット 牡3 2:13.3 柴田政人 伊藤雄二 太田美實
第42回 1994年10月16日 阪神 2200m スターマン 牡3 2:12.1 藤田伸二 長浜博之 誓山正伸
第43回 1995年10月15日 京都 2200m ナリタキングオー 牡3 2:11.4 藤田伸二 中尾謙太郎 山路秀則
第44回 1996年10月13日 京都 2200m ダンスインザダーク 牡3 2:14.1 武豊 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第45回 1997年10月12日 京都 2200m マチカネフクキタル 牡3 2:13.1 南井克巳 二分久男 細川益男
第46回 1998年10月18日 京都 2200m スペシャルウィーク 牡3 2:15.0 武豊 白井寿昭 臼田浩義
第47回 1999年10月17日 京都 2200m アドマイヤベガ 牡3 2:12.3 武豊 橋田満 近藤利一
第48回 2000年5月6日 京都 2000m アグネスフライト 牡3 1:59.8 河内洋 長浜博之 渡辺孝男
第49回 2001年5月4日 京都 2000m テンザンセイザ 牡3 1:59.8 幸英明 藤原英昭 平野三郎
第50回 2002年5月3日 京都 2200m ファストタテヤマ 牡3 2:12.5 安田康彦 安田伊佐夫 辻幸雄
第51回 2003年5月10日 京都 2200m マーブルチーフ 牡3 2:15.4 池添謙一 田所清広 下村直
第52回 2004年5月8日 京都 2200m ハーツクライ 牡3 2:11.9 安藤勝己 橋口弘次郎 (有)社台レースホース
第53回 2005年5月7日 京都 2200m インティライミ 牡3 2:13.0 佐藤哲三 佐々木晶三 (有)サンデーレーシング
第54回 2006年5月6日 京都 2200m トーホウアラン 牡3 2:14.8 藤田伸二 藤原英昭 東豊物産(株)
第55回 2007年5月5日 京都 2200m タスカータソルテ 牡3 2:13.5 岩田康誠 藤原英昭 (株)社台レースホース
第56回 2008年5月10日 京都 2200m メイショウクオリア 牡3 2:18.4 岩田康誠 西橋豊治 松本好雄
第57回 2009年5月9日 京都 2200m ベストメンバー 牡3 2:13.0 四位洋文 宮本博 前田晋二
第58回 2010年5月8日 京都 2200m ゲシュタルト 牡3 2:12.8 池添謙一 長浜博之 畑佐博
第59回 2011年5月7日 京都 2200m クレスコグランド 牡3 2:13.5 武豊 石坂正 堀川三郎
第60回 2012年5月5日 京都 2200m トーセンホマレボシ 牡3 2.10.0 C. ウィリアムズ 池江泰寿 島川隆哉
第61回 2013年5月4日 京都 2200m キズナ 牡3 2:12.3 武豊 佐々木晶三 前田晋二
第62回 2014年5月10日 京都 2200m ハギノハイブリッド 牡3 2:11.0 秋山真一郎 松田国英 日隈良江
第63回 2015年5月9日 京都 2200m サトノラーゼン 牡3 2:11.0 川田将雅 池江泰寿 里見治
第64回 2016年5月7日 京都 2200m スマートオーディン 牡3 2:12.6 戸崎圭太 松田国英 大川徹
第65回 2017年5月6日 京都 2200m プラチナムバレット 牡3 2:15.2 浜中俊 河内洋 (株)ノルマンディーサラブレッドレーシング
第66回 2018年5月5日 京都 2200m ステイフーリッシュ 牡3 2:11.0 藤岡佑介 矢作芳人 (株)社台レースホース
第67回 2019年5月4日 京都 2200m レッドジェニアル 牡3 2:11.9 酒井学 高橋義忠 (株)東京ホースレーシング
第68回 2020年5月9日 京都 2200m ディープボンド 牡3 2:11.7 和田竜二 大久保龍志 前田晋二
第69回 2021年5月8日 中京 2200m レッドジェネシス 牡3 2:11.2 川田将雅 友道康夫 (株)東京ホースレーシング
第70回 2022年5月7日 中京 2200m アスクワイルドモア 牡3 2:09.5 岩田望来 藤原英昭 廣崎利洋HD(株)
第71回 2023年5月6日 京都 2200m サトノグランツ 牡3 2:14.1 川田将雅 友道康夫 里見治
第72回 2024年5月4日 京都 2200m ジューンテイク 牡3 2:11.2 藤岡佑介 武英智 吉川潤

脚注・出典

参考文献

  • 「京都新聞杯(GII)」『中央競馬全重賞競走成績集 【2歳・3歳編】』日本中央競馬会、2006年、1337-1410頁。 

注釈

  1. ^ a b c 当時の格付表記は、JRAの独自グレード。
  2. ^ これにより、同時期に京都競馬場で行われていた4歳(現3歳)馬限定の重賞「京都4歳特別」は1999年を最後に廃止された[6]

出典

  1. ^ International Cataloguing Standards Book 2024 (Japan)” (PDF). 国際競馬統括機関連盟. 2024年4月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e 中央競馬全重賞競走成績集【2歳・3歳編】
  3. ^ a b c d 重賞競走一覧(レース別・関西)” (PDF). 日本中央競馬会. p. 17 (2024年). 2024年4月29日閲覧。
  4. ^ a b c d 2024年第3回京都競馬番組(第1~6日)” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  5. ^ a b 2024年度第3回京都競馬特別レース名解説” (PDF). 日本中央競馬会. p. 4. 2024年4月29日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j k l m n o 歴史・コース:京都新聞杯 今週の注目レース”. 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  7. ^ a b c 第3回 京都競馬成績集計表” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 1424-1425 (2009年). 2016年5月2日閲覧。(索引番号:13058)
  8. ^ a b 平成21年度春季競馬番組の概要について”. 日本中央競馬会 (2008年11月23日). 2010年2月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年2月16日閲覧。
  9. ^ [地]が出走できるGI競走とそのステップ競走について【2024年度】” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  10. ^ 競馬番組一般事項” (PDF). 日本中央競馬会. 2024年4月29日閲覧。
  11. ^ 平成21年度競馬番組等について”. 日本中央競馬会 (2008年11月18日). 2008年12月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年12月2日閲覧。
  12. ^ 4月25日(土曜)から5月31日(日曜)までの中央競馬の開催等について” (PDF). 日本中央競馬会 (2020年4月23日). 2022年1月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月27日閲覧。
  13. ^ 令和3年度の重賞競走の主な変更点について”. 日本中央競馬会 (2020年10月19日). 2022年4月28日閲覧。

各回競走結果の出典

外部リンク