とみさわ昭仁
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とみさわ 昭仁(とみさわ あきひと、本名:富沢 昭仁(とみざわ あきひと)[1]、1961年8月3日 - )は、日本のゲームシナリオライター・芸能ライター・デザイナー。東京都墨田区出身。
来歴
[編集]テクニカルイラストレーターとして会社勤務の傍ら、ミニコミ『よい子の歌謡曲』に投稿者として参加したのちにスタッフとして加入、その活動に目をとめた『季刊リメンバー』の高護の紹介でライターの仕事をするようになる。その後、会社を退社し正式にフリーライターとなった。当初は雑誌でアイドルへのインタビューや記事を担当していたが、『スコラ』誌のゲーム記事を担当したのがきっかけでゲーム関連の仕事も始めるようになった[2]。
『ファミコン通信』で「ファミコン出前一丁」などのコーナーを担当。この時代に『ファミコン通信』で仕事をしていた田尻智と面識を得て、自らの事務所スタジオパレットを解散。田尻が代表を務める株式会社ゲームフリークに1991年夏から契約社員として所属し、ゲーム関係の記事を引き続き執筆。1992年4月には正社員になり、出版部主任を務めた[2]。
『週刊少年ジャンプ』のコンピュータゲーム紹介記事『ファミコン神拳』には「カルロス」という外国人のキャラクター設定で参加した[3]。
2012年より珍本メインの古書店「マニタ書房」を経営するも、2019年3月末に閉店[4]。
人物
[編集]「プロ・コレクター」「蒐集原人」「日本一ブックオフに通う男」を自称。古本・映画グッズをはじめ、アイドル・歌謡曲や覆面歌手のレコード、トレーディングカードなどのコレクター。
ゲームシナリオ等の他、ゲーム攻略本や自身のコレクションに関する記事・書籍を多数執筆。
音曲師の小梅美ゆ紀(元落語芸術協会所属)は、墨田区立両国中学校の同級生[5]。
制作に携わったゲーム
[編集]- 『ファミリートレーナー エアロビスタジオ』(1986年、ファミコン) - ゲームデザイン
- 『クインティ』(1989年、ファミコン) - 取扱説明書の制作
- 『メタルマックス』(1991年、ファミコン) - 企画、シナリオ
- 『ジェリーボーイ』(1991年、スーパーファミコン) - ゲームデザイン、背景グラフィック
- 『ヨッシーのたまご』(1991年、ファミコン、ゲームボーイ) - 企画
- 『まじかる☆タルるートくん』(1992年、メガドライブ) - グラフィックデザイン、ゲームデザインアシスタント
- 『マリオとワリオ』(1993年、スーパーファミコン) - ゲームデザイン
- 『パルスマン』(1994年、メガドライブ) - ゲームデザイン、取説とパッケージの制作
- 『ポケットモンスター 赤・緑』(1996年、ゲームボーイ) - ゲームデザイン
- 『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 維新激闘編』(1996年、プレイステーション)- シナリオ
- 『ガンプル』(1997年、スーパーファミコン) - 企画、ゲームデザイン、シナリオ
- 『クリックメディック』(1999年、プレイステーション) - 企画、テキスト
- 『ACONCAGUA』(2000年、プレイステーション) - プランニングアドバイザー
- 『ポケットモンスター ルビー・サファイア』(2002年、ゲームボーイアドバンス) - シナリオ
- 『ポケットモンスター エメラルド』(2004年、ゲームボーイアドバンス) - シナリオ
- 『スクリューブレイカー 轟振どりるれろ』(2005年、GBA) - シナリオ
- 『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(2006年、ニンテンドーDS) - シナリオサポート
- 『ポケットモンスター プラチナ』(2008年、ニンテンドーDS) - シナリオサポート
- 『ポケットモンスター ハートゴールド・ソウルシルバー』(2009年、ニンテンドーDS) - シナリオ
- 『桃太郎電鉄WORLD』(2010年、Nintendo DS) - シナリオサポート
- 『桃太郎伝説モバイル』(2011年、iアプリ) - シナリオリメイク
- 『ポケットモンスター ソード・シールド』(2019年、Nintendo Switch) - シナリオサポート
著書
[編集]- 『ゲームブック 妖怪道中記 たろすけの大冒険』1989年7月20日、電波新聞社(原案:木越郁子)
- 『コミック版 妖怪道中記』1989年10月20日、電波新聞社(作画:細貝明男)
- 『底抜け!大リーグカードの世界』2000年8月31日、彩流社
- 『ゲームフリーク』2000年9月1日、メディアファクトリー
- 『人喰い映画祭(満腹版)』2010年6月30日、辰巳出版
- 『人生のサバイバルを生き抜く映画の言葉。』2012年4月30日、美術出版社
- 『無限の本棚 手放す時代の蒐集論』2016年4月1日、アスペクト
- 『無限の本棚 手放す時代の蒐集論〈増殖版〉』2018年3月10日、ちくま文庫
- 『ゲーム ドット絵の匠 ピクセルアートのプロフェッショナルたち』2018年8月29日、ホーム社/集英社
- 『レコード越しの戦後史 歌謡曲でたどる戦後日本の精神史』2019年2月27日、P-VINE
- 『こちら葛飾区亀有公園前派出所 こちゲー ~こち亀とゲーム~ 上』 2020年10月2日、ホーム社
- 『こちら葛飾区亀有公園前派出所 こちゲー ~こち亀とゲーム~ 下』2020年10月2日、ホーム社
- 『勇者と戦車とモンスター 1978~2018 ☆ ぼくのゲーム40年史』2021年12月20日、駒草出版
共著
[編集]- 『ザ・シングル盤 50's〜80's』1983年12月10日、群雄社
- 『キャプテン翼 栄光へのスーパーシュート!!』1988年4月30日、ホーム社(共著者:きむらはじめ)
- 『イース・グローバル・ガイドブック』1989年8月18日、冬樹社
- 『80's アイドル・ライナーノーツ』1991年2月15日、JICC出版局(共著者:宝泉薫、松井俊夫、真鍋公彦)
- 『ポケットモンスター図鑑』1996年4月5日、アスペクト(共著者:川本ひろし、林英明)
編書
[編集]- 『新明解ナム語辞典』1987年12月1日、ソフトバンク(著者:西島孝徳)
- 『ファイナルファンタジー竜騎士団』1992年9月30日、JICC出版(著者:ゲームフリーク)
- 『ファイナルファンタジー竜騎士団2』1993年5月23日、JICC出版(著者:ゲームフリーク)
- 『相原コージのゲームデザイナーへの道』1994年5月20日、双葉社(著者:相原コージ、竹熊健太郎、ゲームフリーク)
- 『電視遊戯時代』1994年6月20日、ヴィレッジセンター(著者:桝山寛、大森望、佐藤大、他)
- 『ジェームズ・ディーン 青春に死す』1994年11月25日、ソニー・マガジンズ(著者:ジョン・ハウレット、吉福逸郎)
- 『架空昭和史』2024年8月6日、辰巳出版(著者:プロハンバーガー)
出演
[編集]- 伊集院光とらじおと(TBSラジオ) - 「アレコード」コーナーにゲスト出演、および音源提供。
出典
[編集]- ^ 2020年6月28日の本人のツイートによると、戸籍上は富澤 昭仁とのこと。
- ^ a b 山猫有限会社編「ゲームフリーク 富沢昭仁」『ごくらくゲーム業界 メーカーだけが業界じゃない!』光栄、1994年、pp.86-89
- ^ a b さくまあきらホームページ:仕事人裏日記 2009年8月28日 月刊デジタルさくまにあ内
- ^ さらば、神保町 マニタ書房のオヤジ 明日香出版 (2019年6月7日) 2020年2月23日閲覧
- ^ とみさわ昭仁 (2023年2月11日). “29 寄席と酒”. note. 2024年9月20日閲覧。
外部リンク
[編集]- Pithecanthropus Collectus(蒐集原人)
- とみさわ昭仁事務所
- とみさわ昭仁 (@hitoqui_ponko) - X(旧Twitter)
- マニタ書房 (@maneaterbooks) - X(旧Twitter)
- とみさわ昭仁 (maneaterbooks) - note