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イントゥ・ホワイト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『イントゥ・ホワイト』
カーリー・サイモンスタジオ・アルバム
リリース
録音 マサチューセッツ州マーサズ・ヴィニヤード Parr Audio[3]
ジャンル ソフトロック
時間
レーベル コロムビア・レコード
プロデュース カーリー・サイモン、ジミー・パー
専門評論家によるレビュー
チャート最高順位
  • 13位(アメリカ[4]
  • カーリー・サイモン アルバム 年表
    ムーンライト・セレナーデ
    (2005年)
    イントゥ・ホワイト
    (2007年)
    ディス・カインド・オブ・ラヴ
    (2008年)
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    イントゥ・ホワイト』(Into White)は、アメリカ合衆国シンガーソングライターカーリー・サイモン2007年に発表したスタジオ・アルバム。日本で先行発売された[5]。収録曲の大部分はカバーで、子守唄をコンセプトとした選曲になっている[6]

    背景

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    サイモンは当初、ブッカー・T・ジョーンズと共にロックンロール・アルバムを制作しようとしたが、コロムビア・レコードはサイモンの案に反対し、子守唄のアルバムの企画を出した[6]。これに関して、サイモンは「私がやりたかったこととは違うけど、私は子供達に向けて子守唄を歌ってきたし、今も家族でお互いに歌い合っているから、子守唄に対する抵抗感は何もない」とコメントしている[6]

    タイトル曲は、キャット・スティーヴンスがアルバム『ティー・フォー・ザ・ティラーマン』(1970年)で発表した曲のカバーである[2][7]。「目を閉じてごらん」は、かつてサイモンの夫だったジェームス・テイラーのカバーで、2人の間に生まれたサリー・テイラーとベン・テイラーがボーカルで参加した[2][8]。デヴィッド・ソー作の「クワイエット・イヴニング」及び「アイル・ジャスト・リメンバー・ユー」(後者はソーとベン・テイラーの共作)は本作が初出の曲で[8]、サイモン自身が書いた「ラヴ・オブ・マイ・ライフ」はノーラ・エフロン主演の映画『ディス・イズ・マイ・ライフ』(1992年)に提供した曲のリメイクだが[6]、本作では歌詞の一部が変更されている[8]

    反響・評価

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    アメリカでは2007年1月20日付のBillboard 200で初登場15位となり[9]、翌週には最高13位を記録した[4]

    Thom Jurekはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「簡単に言えば、サイモンのアルバムとしては『ザ・ベッドルーム・テープス』以来の傑作で、質感は全く違うとはいえ『トーチ』や『男の子のように』といった過去の作品にも匹敵する」と評している[7]。また、Christian John WikaneはPopMattersのレビューで10点満点中8点を付け「サイモンの前作『ムーンライト・セレナーデ』は、ストリングスのオーケストレーションで盛り上がっていたのに対し、『イントゥ・ホワイト』は主にアコースティック楽器で成り立っている。全14曲の中に、ドブロ、チェロ、ピアノ、アコースティック・ギター、カリンバを中心としたパーカッション、それにフルートといった楽器が散りばめられているのだ」と評している[2]

    収録曲

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    1. イントゥ・ホワイト - "Into White" (Cat Stevens) - 2:49
    2. オー! スザンナ - "Oh! Susanna" (Stephen Foster) - 2:58
    3. ブラックバード - "Blackbird" (John Lennon, Paul McCartney) - 2:30
    4. 目を閉じてごらん - "You Can Close Your Eyes" (James Taylor) - 3:21
    5. クワイエット・イヴニング - "Quiet Evening" (David Saw) - 4:22
    6. カーニヴァルの朝(「黒いオルフェ」のテーマ) - "Manhã de Carnaval" (Luiz Bonfá) - 2:22
    7. さらばジャマイカ - "Jamaica Farewell" (Irving Burgie) - 3:29
    8. ユー・アー・マイ・サンシャイン - "You Are My Sunshine" (Jimmie Davis, Charles Mitchell) - 2:36
    9. アイ・ゲイヴ・マイ・ラヴ・ア・チェリー(なぞなぞの歌) - "I Gave My Love a Cherry (The Riddle Song)" (Traditional) - 2:51
    10. 愛をいつまでも/夢を見るだけ - "Devoted to You/All I Have to Do Is Dream" (Boudleaux Bryant) - 2:58
    11. スカボロー・フェア - "Scarborough Fair" (Paul Simon, Art Garfunkel) - 3:38
    12. 虹のかなたに - "Over the Rainbow" (Harold Arlen, Yip Harburg) - 2:24
    13. ラヴ・オブ・マイ・ライフ - "Love of My Life" (Carly Simon) - 2:54
    14. アイル・ジャスト・リメンバー・ユー - "I'll Just Remember You" (Ben Taylor, D. Saw) - 2:24

    日本盤ボーナス・トラック

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    1. ハッシュ・リトル・ベイビー/マイ・ボニー - "Hush Little Baby/My Bonnie" (Traditional) - 5:02

    参加ミュージシャン

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    脚注

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    1. ^ カーリー・サイモン/イントゥ・ホワイト”. CDJournal. 音楽出版社. 2019年6月26日閲覧。
    2. ^ a b c d Wikane, Christian John (2007年1月8日). “Carly Simon: Into White”. PopMatters. 2019年6月26日閲覧。
    3. ^ CD英文ブックレット内クレジット
    4. ^ a b Carly Simon Into White Chart History - Billboard 200”. Billboard. 2019年6月26日閲覧。
    5. ^ カーリー・サイモンの最新作、日本発売決定”. CDJournal. 音楽出版社 (2006年12月6日). 2019年6月26日閲覧。
    6. ^ a b c d Holden, Stephen (2007年1月1日). “Hush, Little Baby, Mama's Crooning”. The New York Times. 2019年6月26日閲覧。
    7. ^ a b Jurek, Thom. “Into White - Carly Simon”. AllMusic. 2019年6月26日閲覧。
    8. ^ a b c CD英文ライナーノーツ(カーリー・サイモン)
    9. ^ Top 200 Albums - The Week of January 20, 2007”. Billboard. 2017年6月26日閲覧。