オールズモビル・ブラバダ
ブラバダ (BRAVADA) は、GMが製造しオールズモビルブランドで販売していた自動車である。
概要
[編集]オールズモビルブランドでは唯一のSUVとなった。初代と2代目はGMT330プラットフォーム、3代目はGMT360プラットフォームベースである。初代と2代目はアメリカ合衆国専売であり、3代目のみがカナダでも販売された。シボレーおよびGMCの姉妹車に対して上級版に位置付けられた。
歴史
[編集]初代 (1991-1994年)
[編集]ブラバダ | |
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概要 | |
販売期間 | 1991-1994年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | AWD |
パワートレイン | |
エンジン | 4.3L V6 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,720mm |
全長 | 4,545mm |
全幅 | 1,655mm |
全高 | 1,665mm |
1991年モデルイヤーから発売開始された。前年に出たばかりの4ドア版シボレー・S-10ブレイザーおよびGMC・S-15ジミーの上級版に位置付けられた。トラックベースのオールズモビル車は1920年代以来となる。
姉妹車とは異なり、レザーの装飾、電動装備、ボディ同色バンパー及びエクステリアトリム、そして「スマートトラック」 (Smart Trak) AWDシステムはブラバダにのみ装備されていた。このスマートトラックの心臓部はボルグワーナー4472トランスファーケースであり、通常はリア65%、フロント35%のトルク配分を行い、スリップ時に前輪のトルク配分を増やす。ABSとリモートキーレスエントリーもまた標準装備された。
4.3L V6エンジンは160 hp (119 kW) を発揮し、燃費は市街地17mpg、高速22mpg(EPA測定)であった。1992年には出力が200 hp (149 kW) に引き上げられ、燃費は市街地16mpg、高速21mpg(EPA測定)となった。
1992年モデルではインストゥルメンタルパネルが変更され、姉妹車との若干の差別化が図られた。1993年モデルではオーバーヘッドコンソールとコンパス、温度計、読書灯が追加され、ゴールドのエクステリアバッジと特別なゴールドのアルミホイールを備えたオプションのゴールドパッケージも93年に登場した。初代ブラバダは1994年まで製造された。
2代目 (1996-2001年)
[編集]ブラバダ | |
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前期型 | |
後期型 | |
概要 | |
販売期間 | 1996-2001年 |
ボディ | |
乗車定員 | 5名 |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 | AWD |
パワートレイン | |
エンジン | 4.3 L V6 |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,720mm |
全長 |
4,596mm (1996-1997) 4,665mm (1998-2001) |
全幅 |
1,690mm (1996-1997) 1,715mm (1998-1999) 1,720mm (2000-2001) |
全高 |
1,605mm (1996-1999) 1,635mm (2000-2001) |
ブラバダの1995年モデルは製造されず、シボレー・ブレイザーやGMC・ジミーより遅れて1996年モデルで新型に移行した。2代目は先代よりもやや丸みを帯びたエクステリアをまとい、それ以上にインテリアデザインは突起や角の少なさをアピールした。
4.3L V6エンジンは190hp (142kW)を発揮し、燃費は市街地16mpg、高速21mpg(EPA測定)であった。
ブラバダのインテリアはシボレーやGMCの姉妹車とは異なり、革張りシート、木目調パネル、専用のセンターコンソールと革巻きシフトノブが標準装備された。昼間点灯ライトは運転席エアバッグとともに標準装備となった。
1997年モデルでは4輪ABSが標準装備となり、リアスポイラーが落とされた。
1998年モデルではフェイスリフトが行われた。新しいフロントフェイスにはオーロラで導入された新形状のオールズモビル・エンブレムが付けられた。 インテリアも一新されて、デュアルエアバッグとヒーター付きシートを備えた。電子制御のNP-136トランスファーケースを備えた「スマートトラック」システムはトラクションコントロールのように動作するようになった。通常はRWDとして作動し、ホイールのスリップを検知したときのみ「スマートトラック」によってAWDに切り替えられる。
1999年モデルではボーズサウンドシステムが追加された。同年、自動車電話として登場したオンスターシステムは、2001年にはハンズフリー電話と音声案内を備え、リアビューモニターと統合された。
2000年モデルではプラチナムエディションと呼ばれる新しい2トーンのエクステリアが登場した。
3代目 (2002-2004年)
[編集]ブラバダ | |
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概要 | |
販売期間 | 2002-2004年 |
ボディ | |
ボディタイプ | 5ドアSUV |
駆動方式 |
FR AWD |
パワートレイン | |
エンジン | 4.2L I6 |
変速機 | 4AT |
車両寸法 | |
ホイールベース | 2,870mm |
全長 | 4,870mm |
全幅 | 1,915mm |
全高 | 1,890mm |
3代目ブラバダは2001年2月に発売開始された。GMT360モデルでは最初に登場した車種であり、V8の設定がない唯一の車種でもあった。直列6気筒エンジンを搭載した唯一のオールズモビルでもあり、そしてオールズモビル最後のニューモデルであった。また、FR車も3代目で初めて用意されたが、オールズモビルのFR車としては1992年のカスタムマスター以来となった。
姉妹車のシボレー・トレイルブレイザーやGMC・エンボイ同様、新開発の直列6気筒4.2Lエンジンを搭載した。出力は270hp (201kW)を発揮し、燃費は市街地15mpg、高速21mpg(EPA測定)であった。
2004年、オールズモビルブランドの終焉とともにブラバダの製造は終了した。最後の500台のブラバダは「Final 500」スペシャルエディションとして製造された。刺繍を施されたカスタムシート、往年のオールズモビルのロゴを模倣したエクステリアのバッジ、ダークチェリーメタリック塗装、専用のクロームアロイホイールを装備し、そしてブラバダの個別の製造番号(1番~500番まで)が刻まれたメダルが付けられた。最後の500番目のブラバダは2004年1月にラインオフした。
ブラバダのボディシェルは後継車種のビュイック・レイニア(2004-2007年)とサーブ・9-7X(2005-2009年)に引き継がれ、後者は2008年12月まで製造が続けられた。