コンテンツにスキップ

カルナ・セラピューティクス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

カルナ・セラピューティクス: Karuna Therapeutics Inc.)はアメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンに本社を置く医薬品メーカー[1]。精神神経学領域の医薬品の開発を行っている。2024年3月18日にブリストル・マイヤーズ スクイブの完全子会社になった[2]

概要

[編集]

精神神経学領域の医薬品の開発を行っており、主力製品のムスカリン受容体作動薬である「KarXT」は統合失調症で第3相臨床試験の段階であり、認知症の適応でも臨床試験が行われている。以前は「カルナ・ファーマスーティカルス」という社名であったが2019年3月に現在の「カルナ・セラピューティクス」という社名に変更した[3]

2023年12月22日、同じくアメリカのボストンに本社を置く製薬会社である「ブリストル・マイヤーズ スクイブ」がカルナ・セラピューティクスを140億ドル(当時レートで約1兆9900億円)で買収すると発表し[4]、2024年3月18日、同社の完全子会社となった[2]

年表

[編集]
  • 2019年月3日:社名を「カルナ・ファーマスーティカルス」から「カルナ・セラピューティクス」に変更[3]
  • 2021年2月25日:KarXTの第2相臨床試験結果が「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」に掲載[5]
  • 2023年11月29日:KarXTをFDAに対して承認申請[6]PDUFA dateは2024年9月26日[6]
  • 2023年12月14日:KarXTの第3相臨床試験結果が「ランセット」に掲載[7]
  • 2023年12月22日:「ブリストル・マイヤーズ スクイブ」がカルナ・セラピューティクスを140億ドル(当時レート:約1兆9900億円)で買収すると発表[4][8]
  • 2024年3月18日:ブリストル・マイヤーズ スクイブによる買収完了、完全子会社になり上場廃止となった[2]
  • 2024年9月26日:Karxtが「Cobenfy」の名称でFDAに承認された[9]

製品・パイプライン

[編集]
  • KarXT:統合失調症、統合失調症(補助療法)、アルツハイマー型認知症
  • KAR-2618:TRPC4/5阻害薬。気分障害、不安障害
  • KAR-201:ムスカリン受容体標的薬
  • KAR-301:ムスカリン受容体標的薬
  • KAR-401:ムスカリン受容体標的薬

出典

[編集]
  1. ^ KRTX.O - | Stock Price & Latest News | Reuters”. jp.reuters.com. ロイター. 2023年12月23日閲覧。
  2. ^ a b c Bristol Myers Squibb Completes Acquisition of Karuna Therapeutics, Strengthening Neuroscience Portfolio” (英語). www.businesswire.com. ビジネスワイヤ (2024年3月18日). 2024年4月20日閲覧。
  3. ^ a b Karuna Therapeutics, Inc. (KRTX) Company Profile & Facts - Yahoo Finance”. finance.yahoo.com. yahoo inc. 2023年12月23日閲覧。
  4. ^ a b 米製薬ブリストル、統合失調症薬の米社買収へ 約2兆円 - 日本経済新聞”. 日本経済新聞 電子版. 日本経済新聞社 (2023年12月23日). 2023年12月23日閲覧。
  5. ^ “Muscarinic Cholinergic Receptor Agonist and Peripheral Antagonist for Schizophrenia” (英語). New England Journal of Medicine 384 (8): 717–726. (2021-02-25). doi:10.1056/NEJMoa2017015. ISSN 0028-4793. PMC 7610870. PMID 33626254. http://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMoa2017015. 
  6. ^ a b Karuna Therapeutics Announces U.S. Food and Drug Administration Accepts New Drug Application for KarXT for the Treatment of Schizophrenia”. カルナ・セラピューティクス (2023年11月29日). 2023年12月15日閲覧。
  7. ^ Efficacy and safety of the muscarinic receptor agonist KarXT (xanomeline–trospium) in schizophrenia (EMERGENT-2) in the USA: results from a randomised, double-blind, placebo-controlled, flexible-dose phase 3 trial”. ランセット(エルゼビア) (2023年12月14日). 2023年12月15日閲覧。
  8. ^ ブリストル、統合失調症治療薬メーカーのカルナ買収へ-140億ドル”. Bloomberg.com. ブルームバーグ (2023年12月22日). 2023年12月23日閲覧。
  9. ^ “F.D.A. Approves the First New Schizophrenia Drug in Decades”. ニューヨークタイムズ. (2024年9月24日). https://www.nytimes.com/2024/09/26/health/fda-schizophrenia-drug.html 2024年9月24日閲覧。 

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]