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シルクプリマドンナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
シルクプリマドンナ
欧字表記 Silk Prima Donna[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 1997年4月22日[1]
死没 2016年1月26日(19歳没)[2]
登録日 1999年12月9日
抹消日 2002年11月15日
ブライアンズタイム[1]
バウンドトゥダンス[1]
母の父 Northern Dancer[1]
生国 日本の旗 日本北海道新冠町[1]
生産者 早田牧場新冠支場[1]
馬主 (有)シルク[1]
調教師 山内研二栗東[1]
競走成績
生涯成績 15戦3勝[1]
獲得賞金 2億642万2000円[1]
勝ち鞍
GI 優駿牝馬 2000年
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シルクプリマドンナ[1]は、日本競走馬繁殖牝馬。おもな勝ち鞍は2000年優駿牝馬

戦績

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2000年1月京都競馬場でデビューし、ダート1800メートルの新馬戦を2着に2秒7差の大差をつける圧勝、500万下条件戦も制し連勝を飾った[3]。初の芝レースとなった次走の報知杯4歳牝馬特別ではサイコーキララには屈したものの、先行して粘り2着に入った[3]。続く桜花賞でもチアズグレイスの3着に食い込んだ[3]。このころにはデビュー前の「ダート向き」という評価が「遅れてきた大物」に変化していき、迎えた優駿牝馬では1番人気に推された[3]。レースは逃げたレディミューズ、2番手を進むオリーブクラウン、3番手を行くチアズグレイスが最後の直線でも上位に残る展開となったが、この3頭を追い上げてチアズグレイスとの叩き合いを最後はクビ差制し、戴冠を果たした[3]。騎手の藤田、調教師の山内共に初の優駿牝馬制覇だった。

秋はローズステークスから始動したが4着に終わり、本番の秋華賞でも1番人気に推されるも10着、エリザベス女王杯も5着に入るまでだった[2]。以降は大敗を続け、2002年のエリザベス女王杯の9着を最後に現役を引退、繁殖入りした[4]

競走成績

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以下の内容は、netkeiba.com[5]およびJBISサーチ[4]に基づく。

年月日 競馬場 競走名 頭数 枠番 馬番 オッズ
(人気)
着順 騎手 斤量
(kg)
距離(馬場) タイム
(上り3F)
タイム
勝ち馬/(2着馬)
2000.01.30 京都 4歳新馬 7 3 3 001.2 0(1人) 01着 藤田伸二 53 ダ1800m(良) 1:55.2 (37.3) -2.7 (フミノメガミ)
0000.02.20 京都 4歳500万下 12 2 2 001.7 0(1人) 01着 M.デムーロ 53 ダ1200m(稍) 1:12.4 (36.9) -0.6 (グローリーティアラ)
0000.03.12 阪神 報知杯4歳牝馬特別 GII 16 3 5 006.0 0(2人) 02着 藤田伸二 54 芝1400m(良) 1:23.3 (36.5) -0.3 サイコーキララ
0000.04.09 阪神 桜花賞 GI 18 2 4 008.0 0(3人) 03着 藤田伸二 55 芝1600m(良) 1:35.1 (36.2) -0.2 チアズグレイス
0000.05.21 東京 優駿牝馬 GI 18 3 5 003.7 0(1人) 01着 藤田伸二 55 芝2400m(稍) 2:30.2 (34.9) -0.0 (チアズグレイス)
0000.09.17 阪神 ローズS GII 16 5 9 002.8 0(1人) 04着 藤田伸二 54 芝2000m(良) 2:00.6 (35.8) -0.3 ニホンピロスワン
0000.10.15 京都 秋華賞 GI 18 6 12 004.2 0(1人) 10着 藤田伸二 55 芝2000m(良) 2:01.1 (34.4) -1.2 ティコティコタック
0000.11.12 京都 エリザベス女王杯 GI 17 7 13 012.7 0(4人) 05着 藤田伸二 54 芝2200m(良) 2:13.5 (33.5) -0.7 ファレノプシス
0000.11.26 東京 ジャパンC GI 16 6 11 131.0 (16人) 16着 藤田伸二 53 芝2400m(良) 2:29.3 (38.0) -3.2 テイエムオペラオー
0000.12.17 阪神 阪神牝馬特別 GII 14 2 2 025.9 0(8人) 09着 藤田伸二 53 芝1600m(良) 1:35.0 (36.0) -1.2 トゥザヴィクトリー
2002.03.17 中山 東風S OP 16 2 4 112.0 (16人) 14着 勝浦正樹 56 芝1600m(良) 1:35.5 (35.2) -1.3 ミレニアムバイオ
0000.03.31 中山 ダービー卿CT GIII 15 3 5 099.2 (14人) 14着 勝浦正樹 54 芝1600m(良) 1:33.6 (35.4) -1.2 グラスワールド
0000.08.11 札幌 クイーンS GIII 14 6 9 066.9 (11人) 10着 藤田伸二 55 芝1800m(良) 1:48.6 (37.1) -0.5 ミツワトップレディ
0000.10.13 中山 府中牝馬S GIII 11 8 11 022.6 0(6人) 07着 藤田伸二 55 芝1800m(良) 1:46.5 (35.4) -0.5 ダイヤモンドビコー
0000.11.10 京都 エリザベス女王杯 GI 13 6 8 078.2 (10人) 09着 藤田伸二 56 芝2200m(良) 2:14.4 (34.1) -1.2 ファインモーション

繁殖成績

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本来ならば早田牧場に戻る予定だったのだが、早田牧場が破産したため、ノーザンファームで繁殖入りすることになった。10頭の産駒を送り出し、4番仔はDevil's Drink[6]の名でデンマークで種牡馬入り。産駒のMutekiが2017年のスウェーデンセントレジャー(Svenskt St Leger、Bro Park競馬場、芝2800メートル)を制した[7][8]。また6番仔グランプリブラッドは、星雲賞瑞穂賞道営記念道営3重賞を制した[9]。その後、2016年1月26日に死亡した[2]

生年 馬名 毛色 馬主 管理調教師 戦績 主な勝利競走 供用 出典
初仔 2004年 アルブレヒト 鹿毛 ダンスインザダーク (有)サンデーレーシング 栗東・山内研二 (不出走) [10]
2番仔 2005年 フサイチフェイマス 関口房朗 栗東・池江泰郎
美浦岩戸孝樹
10戦1勝 [11]
3番仔 2006年 ナショナルヒーロー キングカメハメハ 青山洋一 栗東・池江泰郎
小林荒山勝徳
45戦2勝(うち地方17戦0勝) [12]
4番仔 2007年 Devil's Drink アグネスタキオン (種牡馬) [13]
5番仔 2008年 アドマイヤコリン 青鹿毛 ディープインパクト 近藤利一
→松井淳二
栗東・橋田満
盛岡小西重征
42戦2勝(うち地方1戦0勝) [14]
6番仔 2009年 グランプリブラッド 鹿毛 北側雅司
→目黒忠法
栗東・矢作芳人
北海道田中淳司
43戦8勝(うち地方12戦3勝) 2015年星雲賞
2015年瑞穂賞
2015年道営記念
[9]
7番仔 2010年 フラムドグロワール 栗毛 ダイワメジャー (有)シルクレーシング 美浦・藤沢和雄 10戦2勝 [15]
2011年 (不受胎) マンハッタンカフェ
8番仔 2012年 ネオルミエール ネオユニヴァース (有)シルクレーシング 美浦・藤沢和雄 5戦1勝 [16]
9番仔 2013年 プリンシパルスター 牡→ 青鹿毛 ダイワメジャー (有)シルクレーシング
→新垣拓也
栗東・矢作芳人
→栗東・斉藤崇史
西脇・田村彰啓
77戦5勝(うち地方50戦3勝) [17]
2014年 (流産) ゼンノロブロイ
10番仔 2015年 ラストプリマドンナ 鹿毛 ダイワメジャー (有)シルクレーシング 美浦・和田正一郎 17戦2勝 [18]
11番仔 2016年 (未登録) 鹿毛 ヴィクトワールピサ

血統表

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シルクプリマドンナ血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 ロベルト系
[§ 2]

*ブライアンズタイム
Brian's Time
1985 黒鹿毛
父の父
Roberto
1969 鹿毛
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
父の母
Kelley's Day
1977 鹿毛
Graustark Ribot
Flower Bowl
Golden Trail Hasty Road
Sunny Vale

*バウンドトゥダンス
Bound to Dance
1986 鹿毛
Northern Dancer
1961 鹿毛
Nearctic Nearco
Lady Angela
Natalma Native Dancer
Almahmoud
母の母
Truly Bound
1978 鹿毛
In Reality Intentionally
My Dear Girl
Natashka Dedicate
Natasha
母系(F-No.) Natashka系(FN:13-c) [§ 3]
5代内の近親交配 Nasrullah 5×5 [§ 4]
出典
  1. ^ [19]
  2. ^ [20]
  3. ^ [21][19]
  4. ^ [19][20]

関連項目

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出典

[編集]
  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o シルクプリマドンナ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  2. ^ a b c シルクプリマドンナ”. 競走馬のふるさと案内所. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  3. ^ a b c d e シルクプリマドンナ デビュー4か月の電撃戴冠 2000年”. オークス(優駿牝馬) 歴代優勝馬ピックアップ. JRA-VAN. 2019年11月1日閲覧。
  4. ^ a b シルクプリマドンナ 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  5. ^ シルクプリマドンナの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月1日閲覧。
  6. ^ 日本軽種馬協会、JBIS(Japan Bloodstock Information System)「プリンシパルスター」Profile。2019年8月17日閲覧。
  7. ^ RaceBets、Bro Park、Svenskt St Leger 2017、Result2019年8月17日閲覧。
  8. ^ swedish horseracing、2017年10月28日付、A Grey Day in Sweden。2019年8月17日閲覧。
  9. ^ a b グランプリブラッド”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  10. ^ アルブレヒト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  11. ^ フサイチフェイマス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  12. ^ ナショナルヒーロー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  13. ^ Devil's Drink”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  14. ^ アドマイヤコリン”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  15. ^ フラムドグロワール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  16. ^ ネオルミエール”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  17. ^ プリンシパルスター”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  18. ^ ラストプリマドンナ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年11月1日閲覧。
  19. ^ a b c 血統情報:5代血統表|シルクプリマドンナ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2016年9月11日閲覧。
  20. ^ a b c シルクプリマドンナの5代血統表”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年11月1日閲覧。
  21. ^ 平出貴昭 (2014年9月17日). “『覚えておきたい日本の牝系100』収録の全牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2019年12月16日閲覧。

外部リンク

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