コンテンツにスキップ

ディアンドレ・エイトン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ディアンドレ・エイトン
Deande Ayton
バハマ代表でのエイトン
(2023年)
ポートランド・トレイルブレイザーズ  No.2
ポジション C
所属リーグ NBA
基本情報
愛称 DOMINAYTON
国籍 バハマの旗 バハマ
生年月日 (1998-07-23) 1998年7月23日(26歳)
出身地 ナッソー
身長 213cm (7 ft 0 in)
体重 113kg (249 lb)
シューズ プーマ[1]
キャリア情報
高校 バルボアシティ・スクール
ヒルクレスト・プレップ
大学 アリゾナ大学
NBAドラフト 2018年 / 1巡目 / 全体1位[1]
プロ選手期間 2018年–現在
経歴
20182023フェニックス・サンズ
2023ポートランド・トレイルブレイザーズ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ バハマの旗 バハマ

ディアンドレ・エドネイラ・チディケ・エイトンDeandre Edoneille Chidike Ayton, 1998年7月23日 - )は、バハマナッソー出身のプロバスケットボール選手。NBAポートランド・トレイルブレイザーズに所属している。ポジションはセンター

経歴

[編集]

生い立ち

[編集]

ナイジェリア人の両親のもとにバハマのナッソーで生まれた。5人兄弟の一人として育ったエイトンは、サッカーをプレイしていたが、徐々にサッカーをプレイ出来ないほど身体が成長していった。12歳で既に203cmとなったエイトンはサンディエゴアメリカの学校へ通い、コーチと一緒に暮らした[2]

ハイスクール

[編集]

カリフォルニア州サンディエゴにあるバルボアシティスクールに通い2年間バスケットボールのチームに所属した[3]。2014-15シーズンには平均21.0得点、16.0リバウンド、3.8ブロックを記録し、22試合のレギュラーシーズンのうち21試合でダブルダブルを記録した。2015-16シーズンからアリゾナ州フェニックスのヒルクレストプレップアカデミーに転校し、2016-17シーズンには平均26.0得点、15.0リバウンド、3.5ブロックを記録した。2016年にはナイキ・フープサミットに世界選抜として招かれ、8得点7リバウンド記録した。エイトンは同年代の中のトップ選手と評価され、複数の大学スカウトが訪れる中で、アリゾナ大学カンザス大学ケンタッキー大学の3校に進学先を絞り、最終的に2016年9月6日にアリゾナ大学へ進学することを決定した[4]

カレッジ

[編集]

2017年11月10日のノーザンアリゾナ大学との対戦でデビューし、19得点、12リバウンド、3ブロックを記録で、チームを101-67の大勝へ導いた。デビュー戦19得点はアリゾナ大学のデビュー戦での記録としては7位にランクインされるものだった。アリゾナ大学では213cmの4年生CであるDušan Ristićと一緒にスターターとして出場していたため、PFとして出場することになった。2018年1月20日スタンフォード大学との試合では6ブロックショットを記録し、アリゾナ大学のルーキーによる1試合最多ブロックの記録を樹立した。その他にも34試合に出場し、17試合で20点以上を記録し、23試合でダブルダブルを記録した[5]。レギュラーシーズン終了時に、Pac-12の最優秀選手賞、新人王を同時受賞し、Pac-12のファーストチーム、カール・マローン賞、オールアメリカンファーストチームとあらゆる賞を総なめにした。その年のNCAA男子バスケットボールトーナメントでバッファロー州立大学に敗れた後、NBAへのアーリーエントリーを発表した。2018年4月26日には代理人であるNima Namakianと契約したことが発表された。

フェニックス・サンズ

[編集]

2018年のNBAドラフトフェニックス・サンズから全体1位に指名された。サンズの50年のチームの歴史の中で、1位指名を獲得したのはエイトンが初めてだった。2018年7月1日サマーリーグのためのサンズのチームに参加し、その5日後にルーキー契約にサインをした[6]。サマーリーグでは4試合で平均26.8分の出場で、14.5得点、10.5リバウンド、1ブロックとまずまずの成績を残したが、オールサマーリーグファーストチームには選ばれなかった(セカンドチームでは選出)。

1年目の2018-19シーズン、2018年10月17日の開幕戦でデビューし、36分の出場で18得点、10リバウンド、6アシスト、1ブロック、1スティールを記録し121対100でデビュー戦を白星で飾り、ダブルダブルも獲得した。10月27日のグリズリーズ戦ではチームは敗れはしたが、13本シュートを放ち12本ゴールを決め、12本以上シュートを放った選手のフィールドゴール%で90%以上を決めるという40年ぶり2人目のルーキーとなった(1人目はアダムス・キーフ[7]。このシーズンは平均16.3得点・10.3リバウンドの成績を記録し、NBAオールルーキーファーストチームに選出された。

2年目の2019-20シーズン開幕直後の2019年10月25日に、NBAの半薬物規定に違反したとして25試合の出場停止処分を受けた[8]

3年目の2020-21シーズンクリス・ポールの加入でチームは大きく躍進し、カンファレンス2位でプレーオフへ進出。ロサンゼルス・クリッパーズとのカンファレンスファイナル第2戦では、1点ビハインドの第4クォーター残り0.9秒の場面にて、ジェイ・クラウダーのアシストを受けて決勝点となるアリウープを決めた[9]。チームは勢いに乗りNBAファイナルまで進出したが、ミルウォーキー・バックスに敗れ優勝はならなかった。

4年目の2021-22シーズン開幕前の契約延長交渉にて自身はマックス契約を求めたが、サンズ側がこれを渋って交渉が難航し、期限までに契約がまとまらなかった[10]。このシーズン、チームはレギュラーシーズンでリーグ最高勝率を記録したが、プレーオフではカンファレンスセミファイナルで敗れた。シーズン終了後に制限付きFAとなった。

2022年7月14日にインディアナ・ペイサーズが提示した4年総額1億3,300万ドルのマックス契約のオファーシートにサインした[11]。その後すぐにサンズが同額の条件を提示してオファーにマッチしたため、サンズとの再契約が決まった[12]

ポートランド・トレイルブレイザーズ

[編集]

2023年9月27日にデイミアン・リラードが絡む3チーム間の大型トレードで、ポートランド・トレイルブレイザーズへ移籍した[13]

プレースタイル

[編集]

211cm、113kgの巨体の持ち主でありながら、身体能力も高い。それでいて、サイズや身体能力に頼ることなくスキルでも他の選手を圧倒出来るものを備えている。現在までのNBA選手ではデビッド・ロビンソンアンソニー・デイビスと比較される[14]

個人成績

[編集]
略称説明
  GP 出場試合数   GS  先発出場試合数  MPG  平均出場時間
 FG%  フィールドゴール成功率  3P%  スリーポイント成功率  FT%  フリースロー成功率
 RPG  平均リバウンド  APG  平均アシスト  SPG  平均スティール
 BPG  平均ブロック  PPG  平均得点  太字  キャリアハイ

NBA

[編集]

レギュラーシーズン

[編集]
シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2018–19 PHX 71 70 30.7 .585 .000 .746 10.3 1.8 .9 .9 16.3
2019–20 38 32 32.5 .546 .231 .753 11.5 1.9 .7 1.5 18.2
2020–21 69 69 30.7 .626 .200 .769 10.5 1.4 .6 1.2 14.4
2021–22 58 58 29.5 .634 .368 .746 10.2 1.4 .7 .7 17.2
2022–23 67 67 30.4 .589 .292 .760 10.0 1.7 .6 .8 18.0
2023–24 POR 55 55 32.4 .570 .100 .823 11.1 1.6 1.0 .8 16.7
通算 358 351 30.9 .592 .244 .761 10.5 1.6 .7 1.0 16.7

プレーオフ

[編集]
シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2021 PHX 22 22 36.4 .658 --- .736 11.8 1.1 .8 1.1 15.8
2022 13 13 30.5 .640 .500 .636 8.9 1.7 .4 .8 17.9
2023 10 10 31.9 .550 --- .520 9.7 1.0 .6 .7 13.4
通算 35 35 34.2 .651 .500 .698 10.7 1.3 .7 1.0 16.6

カレッジ

[編集]
シーズン チーム GP GS MPG FG% 3P% FT% RPG APG SPG BPG PPG
2017–18 アリゾナ 35 35 33.5 .612 .343 .733 11.6 1.6 .6 1.9 20.1

脚注

[編集]
  1. ^ Ayton's Puma extension features charitable focus” (英語). ESPN.com (2021年12月28日). 2023年9月27日閲覧。
  2. ^ 2018年の顔:NBAの次世代「ユニコーン」ディアンドレ・エイトン(1)”. スポーティングニュース・ジャパン (1月5日). 2018年11月28日閲覧。
  3. ^ No. 1 recruit Ayton enrolls at Hillcrest Hoops” (英語). ESPN. 2018年11月28日閲覧。
  4. ^ Arizona Basketball lands No. 1 recruit” (英語). KGUN (2016年9月6日). 2018年11月28日閲覧。
  5. ^ アリゾナワイルドキャッツメディアガイド” (PDF). 2018年11月28日閲覧。
  6. ^ Suns Sign Ayton, Bridges, Okobo, King” (英語). Phoenix Suns. 2018年11月28日閲覧。
  7. ^ NBA (2018年10月27日). “Tweet” (英語). Twitter. 2018年11月28日閲覧。
  8. ^ Suns center Deandre Ayton suspended for 25 games by NBA” (英語). www.nba.com. 2022年7月14日閲覧。
  9. ^ Deandre Ayton lifts Suns to Game 2 win over Clippers with clutch last second tip-in” (英語). sports.yahoo.com. 2022年7月14日閲覧。
  10. ^ co.,Ltd, FromOne. “エイトンがサンズとの延長契約ならず…同期のブリッジズは「彼にはここにいてほしい」”. バスケットボールキング. 2022年7月14日閲覧。
  11. ^ Deandre Ayton, Pacers agree to four-year, $133 million offer sheet; Suns have 48 hours to match” (英語). CBSSports.com. 2022年7月14日閲覧。
  12. ^ Suns re-sign Deandre Ayton to multiyear contract” (英語). www.nba.com. 2022年7月19日閲覧。
  13. ^ Trail Blazers Acquire Deandre Ayton, Jrue Holiday and Toumani Camara in Three Team Trade With Milwaukee Bucks and Phoenix Suns” (英語). www.nba.com. 2023年9月28日閲覧。
  14. ^ ESPN (2018年5月18日). “Deandre Ayton scouting report: Anthony Davis + Al Horford + David Robinson?” (英語). Youtube. 2018年11月28日閲覧。

外部リンク

[編集]