フナガタガイ科
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フナガタガイ科 | |||||||||||||||||||||
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分類 | |||||||||||||||||||||
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フナガタガイ科(船形貝科、Trapezidae)は、異歯亜綱マルスダレガイ目に含まれる二枚貝の科で、貝殻が前後にやや長く長方形に近い。太短い水管と、鉸歯は主歯2個・前後に側歯をもつ[2][3][4]。模式属は Trapezium Megerle von Mühlfeld, 1811 であり、属名の"Trapezium"は「台形」を意味する。房総半島以南のインド-西太平洋の岩礁などに主に生息し、日本産は7種が知られている[5]。
属
[編集]フナガタガイ科は小さな科で、日本産は7種が知られている[5]。本科にふくまれる5つの属と主な種を以下に記した[1][6]。
- Coralliophaga Blainville, 1824 タガソデガイなど。サンゴに穿孔し、足糸は使わない[3][4]。地中海やカリブ海にも分布[7]。
- Fluviolanatus Iredale, 1924 豪州産。
- Glossocardia Stoliczka, 1870 ツキヨミガイ属。海底洞窟に生息[8]。
- Neotrapezium Habe, 1951 ウネナシトマヤガイは美味い[9]。
- Trapezium Megerle von Mühlfeld, 1811 フナガタガイ属。岩礁に足糸で付着する。
分化
[編集]本科関連の主な科の分岐図の一例を下に示した[10]。
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Comboschら (2017)による二枚貝の分岐図の一部を簡略化して表記[10] |
白亜紀以降、水温や淡水化など環境の変化に応じて種の分化が進行した。本科は外観が似たトマヤガイ科とは遠縁で、マルスダレガイ目の中で鉸歯や水管があまり発達していない科である。
関連項目
[編集]出典
[編集]- ^ a b “Trapezidae”. WoRMS. 2024年10月13日閲覧。
- ^ 松隈 2004, p. 324.
- ^ a b 佐々木 2010, p. 41.
- ^ a b Morton 2014.
- ^ a b 波部 1967, p. 143.
- ^ Tan & Low 2013.
- ^ “Trapezidae”. GBIF. 2024年10月13日閲覧。
- ^ 照屋 & 寺本 2024, p. 36-42.
- ^ “ウネナシトマヤガイ”. 藤原昌髙. 2024年10月13日閲覧。
- ^ a b Combosch etal 2017.
- ^ アボット 1985, p. 355.
参考文献
[編集]- 波部忠重・小菅貞男『標準原色図鑑全集3 貝』保育社、1967年。ISBN 4586320036。 NCID BN04374609 。
- R.T.アボット、S.P.ダンス『世界海産貝類大図鑑』波部忠重、奥谷喬司 監修・訳、平凡社、1985年3月。ISBN 4582518117。 NCID BN00814197。NDLJP:12602136。
- 松隈明彦ら『世界文化生物大図鑑貝類』(改訂新版)世界文化社、2004年。ISBN 9784418049042。全国書誌番号:20617488 。
- Siong Kiat Tan (2013). “The family Trapezidae, with a new record of Glossocardia obesa (Bivalvia: Veneroida: Arcticoidea)”. Nature in Singapore 6: 247-256.
- Brian Morton (2014). “The biology and functional morphology of Coralliophaga lithophagella (Bivalvia: Arcticoidea: Trapezidae): An abyssate, deep-water, nestler from the Açores. With comparative notes on the estuarine Trapezium liratum from Hong Kon”. Estuarine, Coastal and Shelf Science (Estuarine and Coastal Science Association) 142: 50-59. doi:10.1016/j.ecss.2014.03.003.
- 佐々木猛智『貝類学』東京大学出版会、2010年。ISBN 9784130601900。全国書誌番号:21846371 。
- David Combosch (2014). “A family-level Tree of Life for bivalves based on a Sanger-sequencing approach”. Molecular Phylogenetics and Evolution 107: 191-208. doi:10.1016/j.ympev.2016.11.003.
- 照屋清之助、寺本沙也加「洞窟外における海底洞窟性貝類の記録」『日本貝類学会研究連絡誌ちりぼたん』第54巻第1-2号、日本貝類学会、2024年、36-42頁。