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マーク・プライアー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
マーク・プライアー
Mark Prior
ロサンゼルス・ドジャース 投手コーチ #99
A+級タンパ・ヤンキースでの現役時代
(2011年4月9日)
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 カリフォルニア州サンディエゴ
生年月日 (1980-09-07) 1980年9月7日(44歳)
身長
体重
6' 5" =約195.6 cm
230 lb =約104.3 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2001年 MLBドラフト1巡目
初出場 2002年5月22日
最終出場 2006年8月10日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

マーク・ウィリアム・プライアーMark William Prior, 1980年9月7日 - )はカリフォルニア州サンディエゴ出身の元プロ野球選手投手)。右投右打。現在は、MLBロサンゼルス・ドジャースの投手コーチを務める。

経歴

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プロ入り前

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1998年のMLBドラフト1巡目(全体43位)でニューヨーク・ヤンキースから指名されたが、契約せずにヴァンダービルト大学へ進学した。

2年次に移った南カリフォルニア大学在学中に全米の大学野球最高の選手に与えられるゴールデンスパイク賞ベースボールアメリカ・カレッジ年間最優秀選手賞英語版ディック・ハウザー・トロフィー英語版ロータリー・スミス賞などを受賞した。

プロ入りとカブス時代

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2001年のMLBドラフト1巡目(全体2位)でシカゴ・カブスから指名を受け、破格の契約金1050万ドルで入団した。この金額は2009年スティーブン・ストラスバーグワシントン・ナショナルズと1500万ドルで契約するまで史上最高であった[1]。なお、この年の全体1位はミネソタ・ツインズジョー・マウアーである。

マイナーリーグでの経験を短期間で終え、2002年5月22日にメジャーデビューを果たした。メジャー1年目は19試合に先発登板しそのうち6試合で2桁の三振を奪った。116.2回を投げ147三振、6勝6敗の成績で終え、新人王の投票で7位だった[2]。 。

2003年には、18勝(リーグ2位タイ)・6敗・防御率2.43(同3位)・245奪三振(同2位)・K/BB 4.9(同2位)などの好成績で、サイ・ヤング賞の投票ではエリック・ガニエジェイソン・シュミットに次ぐ3位だった[3]。同シーズン中にアトランタ・ブレーブスマーカス・ジャイルズとの接触プレーのため、2003年のMLBオールスターゲームの欠場を余儀なくされる。怪我から復帰後は10勝1敗の好成績を残し、カブスをプレーオフに導く。

その後のディビジョンシリーズではブレーブスを下し、フロリダ・マーリンズとのリーグチャンピオンシップシリーズに出場。彼が先発した第6戦で、8回表まで無失点と好投して1945年以来のワールドシリーズ出場までアウト5つまで迫りながら、ファンの守備妨害をきっかけとして形勢が逆転し、マーリンズの逆転を許す。

2004年7月30日

2004年のシーズンは最初の2か月間にわたってアキレス腱と肘痛のため故障者リストに入る。肘の故障に関して肘の腱の再生手術(トミー・ジョン手術)が必要との憶測が一部で流れていたが、カブス側、プライアー双方とも否定していた。

2005年5月1日

2005年5月27日のコロラド・ロッキーズ戦でブラッド・ホープのピッチャーライナーを右肘に受け骨折した[4]ため、約1ヶ月欠場した。

2006年7月21日

2006年には肘痛が再発したため、わずか9試合の登板に終わり、1勝6敗、防御率7.21という自己最悪となる成績でシーズンを終えた。

2007年シーズン開幕前にはカブスと1年の契約延長を結び、再起が期待されたが、開幕前にマイナー落ちが告げられた。そして、4月にメジャーデビュー以来初となる手術を受け、2007年シーズンはメジャーに上がることなく終わることになった。オフにFAとなった。

カブス退団後

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2007年12月26日にサンディエゴ・パドレスと1年契約を結んだ。

2008年は登板なし。2009年1月13日、パドレスとマイナー契約で再契約するも、やはり登板はなかった。

2010年はまず、独立リーグ・ゴールデンベースボールリーグオレンジカウンティ・フライヤーズ英語版でプレーした。9月4日にテキサス・レンジャーズとマイナー契約を結んだが、傘下のAAA級オクラホマシティ・レッドホークスで1試合に登板したのみで、メジャー昇格には至らなかった。この年所属した2球団合計では12回を投げ24奪三振を記録しており、投げれば相変わらずの奪三振率を誇っている。12月15日にヤンキースとマイナー契約を結んだ。

2011年もメジャー昇格できず、11月2日にFAとなった。

2012年ボストン・レッドソックス傘下のAAA級ポータケット・レッドソックスでプレーした。

2013年3月1日にシンシナティ・レッズとマイナー契約を結んだ。開幕から傘下のAAA級ルイビル・バッツでプレーしていたが、6月28日に自由契約となった。12月に現役引退を表明した[5]

引退後

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引退後はパドレス傘下のマイナーで投手コーディネーターを務め、2018年シーズンからはロサンゼルス・ドジャースのブルペンコーチを務める[6]2020年シーズンからは投手コーチに転任となる[7]

選手としての特徴

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  • 90mph後半(約160km/h)の速球変化球をコーナーにコントロールする力を持っており、その才能からネクスト・ロジャー・クレメンスと呼ばれた。
  • 平均球速94mph(約151km/h)前後、最速99mph(約159km/h)を誇る打者の手元で非常によく伸びるフォーシームのライジング・ファストボールを、非常にコンパクトな投球動作のおかげでホームプレートの両サイドにコントロール良く投げることができる[8]カーブはリリースの角度が大抵の投手よりも低いため、より鋭い回転があり、曲がりの大きさやスピードをコントロールすることもできた[8]
  • 打撃成績では5シーズン通算で打率.201(204打数41安打)、10二塁手、1本塁打、22犠打などを記録した。

詳細情報

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年度別投手成績

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W
H
I
P
2002 CHC 19 19 1 0 0 6 6 0 0 .500 486 116.2 98 14 38 0 7 147 1 0 45 43 3.32 1.17
2003 30 30 3 1 1 18 6 0 0 .750 863 211.1 183 15 50 4 9 245 9 0 67 57 2.43 1.10
2004 21 21 0 0 0 6 4 0 0 .600 510 118.2 112 14 48 2 3 139 2 1 53 53 4.02 1.35
2005 27 27 1 0 0 11 7 0 0 .611 701 166.2 143 25 59 2 4 188 4 1 73 68 3.67 1.21
2006 9 9 0 0 0 1 6 0 0 .143 211 43.2 46 9 28 2 8 38 5 0 39 35 7.21 1.69
MLB:5年 106 106 5 1 1 42 29 0 0 .592 2771 657.0 582 77 223 10 31 757 21 2 277 256 3.51 1.23

年度別守備成績

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投手(P)












2002 CHC 19 1 8 0 0 1.000
2003 30 8 12 3 0 .870
2004 21 4 18 0 3 1.000
2005 27 9 9 1 0 .947
2006 9 3 5 2 1 .800
MLB 106 25 52 6 4 .928

表彰

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記録

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背番号

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  • 22(2002年 - 2006年)
  • 23(2018年 - 2020年)
  • 99(2021年 - 2023年)

脚注

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  1. ^ 松坂大輔とマーク・プライアー。~復活に懸ける32歳の天才投手~ Number Web 2013年7月27日
  2. ^ 2002 Awards Voting”. Baseball-Reference.com. 2022年1月20日閲覧。
  3. ^ 2003 Awards Voting”. Baseball-Reference.com. 2022年1月20日閲覧。
  4. ^ Cubs unsure how much time Prior might miss”. ESPN (2005年5月27日). 2022年1月20日閲覧。
  5. ^ Ex-Cubs phenom Mark Prior retires
  6. ^ Tim Brown (2018年1月3日). “Sources: Dodgers hire Mark Prior as bullpen coach” (英語). Yahoo! Sports. https://sports.yahoo.com/sources-dodgers-hire-mark-prior-bullpen-coach-020013755.html?soc_src=community&soc_trk=tw 2018年1月22日閲覧。 
  7. ^ Ken Gurnick (2019年10月28日). “Honeycutt ready for front-office assistant role” (英語). MLB.com. 2020年3月1日閲覧。
  8. ^ a b スカウティング・レポート『月刊スラッガー』2004年1月号、日本スポーツ企画出版社、雑誌15509-1、54-57頁。

関連項目

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外部リンク

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