吉沢伝三郎
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人物情報 | |
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生誕 |
1924年2月8日 日本大阪府 |
死没 | 2003年4月15日 (79歳没) |
出身校 | 東京帝国大学 |
子供 | 吉澤夏子(社会学者) |
学問 | |
研究分野 | 哲学・倫理学 |
研究機関 | 東京都立大学 |
吉沢 伝三郎(吉澤 傳三郎、よしざわ でんざぶろう、1924年2月8日 - 2003年4月15日[1])は、日本の哲学・倫理学研究家。ニーチェを主とした近代ドイツ哲学研究で知られる。東京都立大学名誉教授[1]。
経歴
[編集]1924年(大正13年)、大阪府に生まれる[1]。1941年(昭和16年)に大阪府立高津中学校を卒業後、旧制一高に進学。1949年(昭和24年)に東京帝国大学文学部倫理学科を卒業[2]。和辻哲郎から教えを受けた最晩年の弟子の一人であり、和辻にその人柄と秀逸な研究をこよなく愛された愛弟子だった。
卒業後は東京都立大学教授となる。1987年に定年退官。2003年に死去。急死した最愛の長男の墓に永眠している。
研究内容・業績
[編集]専門は近代ドイツ哲学。ニーチェ全集、シェーラー全集の編纂者であった。また「実存主義思想」の研究者としても著名で、サルトルとも親交があった。
家族・親族
[編集]著書
[編集]- 『行動の倫理』(芦書房) 1958
- 『現代生活と倫理』(理想社、現代倫理学叢書) 1964
- 『近代倫理学の成立と現代の倫理』(理想社) 1964
- 『パスカルとニーチェ 『愛と実存』の論理』(勁草書房) 1964
- 『ツァラトゥストラ入門』(塙新書) 1967
- 『ニーチェと実存主義』(理想社) 1969
- 『生活世界の現象学 フッサールの危機書の研究』(サイエンス社、ライブラリー現代の哲学) 1981
- 『和辻哲郎の面目』(筑摩書房) 1994、のち平凡社ライブラリー 2006
共編著
[編集]- 『一般倫理学』(理想社) 1961
- 『実存主義講座』1 - 8 (飯島宗享共編、理想社) 1968 - 1974
- 『哲学概論』(飯島宗享, 泉治典共編、以文社) 1971
- 『性教育をめぐる問題事例 こんなときどうするか』(沢田慶輔, 小此木啓吾共編、学陽書房) 1973
- 『行為論の展開』(編著、南窓社) 1993
翻訳
[編集]- 『ニーチェの哲学』(オイゲン・フィンク、理想社、ニーチェ全集別巻) 1963
- 『人倫の形而上学』(尾田幸雄共訳、理想社、カント全集11) 1969
- 『ツァラトゥストラ』(理想社、ニーチェ全集9) 1969
- 『虚無との出会い 実存哲学についての一試論』(ヘルムート・クーン、以文社) 1971
- 『倫理学における形式主義と実質的価値倫理学』(岡田紀子共訳、白水社、シェーラー著作集1・2) 1976
- 『生成の無垢』第1巻(ニーチェ、原佑共訳、以文社) 1979
- 改訳版(ちくま学芸文庫、ニーチェ全集 別巻3・4) 1994
- 『道徳の基礎的諸概念』(ローベルト・シュペーマン、以文社) 1988