国際科学会議
国際科学会議(こくさいかがくかいぎ、International Council for Science : ICSU)は、科学とその応用分野における国際的活動を推進することを目的として、1931年に設立された非政府組織である。
第一次世界大戦後の1919年に、アメリカ・イギリス・フランス・インド・ベルギーの学術団体(アカデミー)の呼びかけから各国の学術機関や自然科学に関する国際的な学会連合をまとめる組織として「International Research Council (IRC), 万国学術研究会議」が設立された[1]。1931年には改組され「International Council of Scientific Unions (ICSU), 国際学術連合会議」となった。 第二次大戦後の1946年には、UNESCO(国際連合教育科学文化機関)との合意の元に,ICSUが国際的な学会連合を代表することとなり、これに伴い財政的な援助を受け本格的な活動を開始した。1998年には名称を「International Council for Science, 国際科学会議」へ変更したが、略称はICSUを引き続き使用していた[2]。 2018年には、ICSUは「International Social Science Council (ISSC), 国際社会科学協議会」と統合し「International Science Council (ISC), 国際学術会議」へ改組された[3][4]。本部はフランス・パリにある。
概要
[編集]国際科学会議は、アカデミー等の世界各国の主要な学術機関や各学問分野を代表する国際学術団体をとりまとめる組織である。その目的は科学や社会における問題を認識し、その対処方法を示唆するとともに、広範な分野の科学者間の交流を促進し、科学界と政府との建設的な対話を促進することにある。
主な活動としては、国際地球観測年や世界気候計画、全球地球観測システム等の国際共同研究事業を展開している。
財源は、加盟団体からの分担金と、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)からの助成金および契約によって賄われている。2009年の収入総額は約423万ユーロ。
構成員
[編集]- 各国の科学アカデミー(97団体)、国際学術団体(30団体)
- 学際提携機関(23機関)
科学アカデミーとして、日本からは日本学術会議が加盟している。
加盟団体(一例)
[編集]- 国際数学連合(IMU)
- 国際純粋・応用物理学連合(IUPAP)
- 国際純正・応用化学連合(IUPAC)
- 国際天文学連合(IAU)
- 国際生物科学連合
- 国際測地学・地球物理学連合
- 国際地理学連合
- 国際地質科学連合
- 国際科学史科学基礎論連合(IUHPS)
- 国際応用システム分析研究所
- 国際林業研究機関連合
- 国際写真測量法・リモートセンシング学会(ISPRS)
- 太平洋科学協会
- 第三世界科学アカデミー
- 南極研究科学委員会
- 科学技術データ委員会(CODATA)
- 環境問題科学委員会
- 海洋研究科学委員会
- 太陽地球系物理学科学委員会
- 世界科学データシステム(WTS)
脚注
[編集]- ^ kotobank・世界大百科事典 International Research Council
- ^ kotobank・ブリタニカ国際大百科事典 「国際科学会議」
- ^ 日本学術会議 「ICSU(International Council for Science:国際科学会議)」
- ^ The International Science Council (ISC) International Science Council
関連項目
[編集]- 国際宇宙空間研究委員会
- 国際社会科学協議会 - 社会科学系の国際学術団体等が加盟している。
外部リンク
[編集]- ICSU - International Council for Science
- 機関:ICSU(国際研究計画・機関情報データベース)