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夜空はいつでも最高密度の青色だ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
夜空はいつでも最高密度の青色だ
著者 最果タヒ
発行日 2016年4月22日
発行元 リトルモア
ジャンル 詩集
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判並製本
ページ数 96
前作死んでしまう系のぼくらに
公式サイト www.littlemore.co.jp
コード ISBN 978-4-89815-439-7
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夜空はいつでも最高密度の青色だ』(よぞらはいつでもさいこうみつどのあおいろだ)は、最果タヒによる詩集、およびそれを原作とした2017年日本映画である。詩集は最果の第4詩集として2016年4月22日リトルモアから刊行された。全43篇収録[1]

概要

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2016年5月にリトルモアから刊行された、著者の第四詩集。全43篇の詩が収録されている。ブックデザインは佐々木俊。前作『死んでしまう系のぼくらに』がヒットし、若者に人気の新進詩人として注目を受け始めた中での刊行だった。収録作の大半はTwitterなどインターネットが初出である。

映画

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夜空はいつでも最高密度の青色だ
The Tokyo Night Sky Is Always the Densest Shade of Blue
監督 石井裕也
脚本 石井裕也
原作 最果タヒ
『夜空はいつでも最高密度の青色だ』
製作 有賀高俊
土井智生
五箇公貴
出演者 石橋静河
池松壮亮
佐藤玲
三浦貴大
ポール・マグサリン
市川実日子
松田龍平
田中哲司
音楽 渡邊崇
主題歌 The Mirraz「NEW WORLD」
撮影 鎌苅洋一
編集 普嶋信一
制作会社 フィルムメイカーズ
リトルモア
製作会社 「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会
配給 東京テアトル
リトルモア
公開 2017年5月13日(東京)
2017年5月27日(全国)
上映時間 108分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』のタイトルで石井裕也監督・脚本により映画化され[2]2017年5月13日に東京・新宿ピカデリー渋谷ユーロスペースにて先行上映、5月27日に全国公開[3]石橋静河池松壮亮のW主演で、石橋は本作が映画初主演作となった[4]

映画版のタイトルは『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』となっており、作品名に“映画”と入っている。

原作の詩集の中にはストーリーは無いが、監督の石井裕也が東京を舞台にした1組の男女のラブストーリーとして作り上げ、脚本を執筆した[2]2020年東京オリンピックを前に変わっていく東京の最後の姿も映し出されている[5]

ストーリー

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子どもの頃に母を亡くし、死に対する不安を感じながら育った美香(石橋静河)。今は看護師として働き、患者の死を当たり前のように受け入れなければならない日々を過ごしている。そして社会に適応できない不安を抱え日雇い労働者として働き、木造アパートでギリギリの生活をしている慎二(池松壮亮)。慎二はある日、同僚の智之(松田龍平)らとともにガールズバーにやってくる。そこで経済的に厳しい実家に仕送りをするため夜はガールズバーでアルバイトをする美香と出会う。職場でもガールズバーでも空気が読めずお喋りが止まらなくなる慎二。一方でそっけない態度を見せる美香を智之は気に入り、慎二を出し抜き美香と連絡を取り合う仲になる。しかしそんな矢先、工事現場で働いている最中に智之が首にある古傷が原因で脳梗塞を起こし帰らぬ人となってしまう。身寄りのいない智之の葬儀で慎二と美香は再会する。言葉にならない感情が押し寄せ、いつもお喋りが止まらない慎二は黙り込み、そんな慎二に美香は不安を感じ喋り続ける。その次の日も変わらず日雇い労働を続けていた慎二だったが、現場で荷物の下敷きになり腕を負傷してしまう。フィリピンに家族を残し日本に来た出稼ぎ労働者のアンドレス(ポール・マグサリン)や腰に持病を抱えボロボロの身体で働き続ける岩下(田中哲司)は、目の前で同僚の智之を亡くしたばかりで、さらに慎二が仕事中に怪我をし不安を募らせていく。慎二は治療のため病院に行くとそこで看護師の美香と再会。2人は意気投合したわけではなかったが恋に落ち、ぎこちない交流を始め、やがて結婚を意識するまでになる。

キャスト

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スタッフ

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  • 原作:最果タヒ『夜空はいつでも最高密度の青色だ』(リトルモア刊)
  • 脚本・監督:石井裕也
  • 音楽:渡邊崇
  • エンディング曲:The Mirraz「NEW WORLD」
  • 撮影:鎌苅洋一
  • 照明:宮尾康史
  • 録音:加藤大和、高須賀健吾
  • 美術・装飾:渡辺大智
  • 編集:普嶋信一
  • 写真:大森克己
  • アニメーション:松丸翔
  • 衣装:立花文乃
  • ヘアメイク:豊川京子
  • 音響効果:柴崎憲治
  • VFXプロデューサー:赤羽智史
  • 助監督:石井純
  • 製作担当:栗林直人
  • キャスティング:福田真弓
  • 製作渉外:藤田充彦
  • 海外担当:荒木啓子
  • 宣伝プロデューサー:中野朝子
  • 企画:孫家邦、菊地美世志、赤須恵祐
  • プロデューサー:有賀高俊、土井智生、五箇公貴
  • 配給:東京テアトルリトルモア
  • 製作プロダクション:フィルムメイカーズ、リトルモア
  • 製作:「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」製作委員会(テレビ東京、東京テアトル、ポニーキャニオン朝日新聞社、リトルモア)

作品の評価

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2017年2月、第67回ベルリン国際映画祭にて、フォーラム部門に入選し上映された[14]

国内では、キネマ旬報ベスト・テンの日本映画第1位に選ばれた他、数々の映画賞を受賞した。

受賞歴

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脚注

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  1. ^ 藤本雪奈 (2016年7月4日). “愛と苦しみの中でもがき言葉を絞りだす! 最果タヒ新詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』”. ダ・ヴィンチニュース (KADOKAWA). https://ddnavi.com/news/308438/a/ 2018年9月18日閲覧。 
  2. ^ a b 石橋静河×池松壮亮で最果タヒの詩集を映画化、監督は「舟を編む」の石井裕也”. 映画ナタリー (2016年8月7日). 2017年4月21日閲覧。
  3. ^ 石井裕也オールナイトで「舟を編む」など9本上映、池松壮亮とのトークイベントも”. 映画ナタリー (2017年4月20日). 2017年4月21日閲覧。
  4. ^ “石橋凌&原田美枝子の次女・石橋静河、ベストセラー詩集の映画化で主演抜てき”. 映画.com. (2016年8月2日). https://eiga.com/news/20160802/4/ 2018年9月18日閲覧。 
  5. ^ 石井裕也監督が語る、変わりゆく東京「オリンピック前の最後の風景や気分を撮れた」”. Real Sound (2017年12月4日). 2018年1月29日閲覧。
  6. ^ a b c d e f g h i j "映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ". MOVIE WALKER PRESS. 株式会社ムービーウォーカー. 13 May 2017. 2023年10月5日閲覧
  7. ^ NEWSエンターテインメント - Twitter 2017年5月27日
  8. ^ "佐藤菜月". WEBザテレビジョン. KADOKAWA. 5 October 2023. 2023年10月5日閲覧
  9. ^ 大人計画 - Twitter 2017年5月8日
  10. ^ 伊佐山ひろ子 - 株式会社 フロム・ファーストプロダクション
  11. ^ 久保井研 - 劇団唐組
  12. ^ ぼくもとさきこ - CACTUS
  13. ^ 徳橋みのり - 有限会社マッシュ
  14. ^ 荻上直子監督&石井裕也監督、ベルリンで新作お披露目”. 映画.com (2017年2月17日). 2017年4月21日閲覧。
  15. ^ 「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」主演・石橋静河がTIFF東京ジェムストーン賞受賞”. PONYCANYON NEWS (2017年11月6日). 2017年11月27日閲覧。
  16. ^ 「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」第9回TAMA映画賞で最優秀作品賞など3冠獲得”. PONYCANYON NEWS (2017年11月6日). 2017年11月27日閲覧。
  17. ^ 田中麗奈、山路ふみ子映画賞女優賞に「泣きそう」 石橋静河は新人賞で飛躍誓う”. 映画.com (2017年11月6日). 2017年11月27日閲覧。
  18. ^ 第39回ヨコハマ映画祭 2017年日本映画個人賞” (2017年12月2日). 2017年12月4日閲覧。
  19. ^ 第32回高崎映画祭最優秀作品賞は阪本順治監督「エルネスト」に決定”. 映画.com (2017年12月21日). 2017年12月22日閲覧。
  20. ^ 石井裕也監督、次回作は「言えません」/映画大賞”. 日刊スポーツ (2017年12月29日). 2018年1月15日閲覧。
  21. ^ キネマ旬報ベスト・テン日本映画1位は『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』”. シネマトゥデイ (2018年1月11日). 2018年1月15日閲覧。
  22. ^ 毎日映画コンクール 第72回(2017年)”. 毎日新聞. 2018年1月22日閲覧。
  23. ^ “【ブルーリボン賞】新人賞・石橋静河「母と同じ賞うれしい」76年度受賞の原田美枝子と親子受賞は史上初”. スポーツ報知. (2018年1月24日). https://hochi.news/articles/20180123-OHT1T50131.html 2018年1月24日閲覧。 
  24. ^ 映画芸術が2017年ベストテン&ワーストテン発表、ベスト1位に「夜空はいつでも」”. 映画ナタリー (2018年1月29日). 2018年1月29日閲覧。
  25. ^ “石井裕也、第12回アジア・フィルム・アワードで監督賞受賞!”. 映画.com. (2018年3月19日). https://eiga.com/news/20180319/10/ 2018年3月21日閲覧。 

外部リンク

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