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大社湯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
大社湯 (第三鶴の湯)
地図
所在地 鳥取県倉吉市新町3丁目2292
座標 北緯35度25分58.35秒 東経133度49分13.22秒 / 北緯35.4328750度 東経133.8203389度 / 35.4328750; 133.8203389座標: 北緯35度25分58.35秒 東経133度49分13.22秒 / 北緯35.4328750度 東経133.8203389度 / 35.4328750; 133.8203389
交通 JR山陰本線倉吉駅」より路線バスでアクセス可、専用駐車場もあり
(詳細は#交通を参照)
開業 1907年頃[1][2][3]
廃業 2022年11月30日
建物の特徴
建築年 明治後期
建築構造・様式 木造2階建て(平屋部分もあり)、切妻造桟瓦葺[4]
文化財の指定等 国の登録有形文化財
2010年登録)
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大社湯(たいしゃゆ)は、かつて鳥取県倉吉市にあった公衆浴場銭湯)。浴場及び主屋が国の登録有形文化財に登録されている[4]

2022年令和4年)11月30日をもって営業を終了した[5]が、2023年(令和5年)12月時点で建物は現存しており[6]、登録有形文化財のままである[4]

名称

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開業当初は「第三鶴の湯」という屋号であったが[注 1]、南隣に出雲大社倉吉分院があることから「大社湯」の名前で呼ばれるようになり[7]、現在では公式な屋号となっている[8]

歴史

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1907年明治40年)頃に開業[1][2][3]した鳥取県内に現存する最古の銭湯であった[7]大正期には建物の増築、昭和期には改修が行われている[4]

住宅風の外観が周囲の景観と調和し、明治後期における公衆浴場の形態を今に残す貴重な建造物であることから、2010年平成22年)には浴場及び主屋が登録有形文化財に登録された[4]

二度の休業と営業再開

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2015年(平成27年)にボイラー故障で一時休業となった際には、貴重な文化財の銭湯を残すため倉吉市が修理費の半分を出資して営業再開に至った[1][2][3][9]

2016年(平成28年)10月21日に発生した鳥取県中部地震(倉吉市は震度6弱)の影響で浴室のタイルが100枚以上剥がれ落ち、ボイラーも再度故障(一部破損)するなど被災したため、再び休業に陥ることとなった[1][2][3]。タイルが明治時代の特注品ということもあり修復の目処が立たず一時は存続の危機に立たされたが[9]、常連客や県外からの観光客、家族らの励ましにより再開を決意、さらに市や県の支援などもあってタイルの修復(元の形状に近い代替のタイルによる)およびボイラーの修理を行うことができたため、約1ヶ月後の11月26日より営業を再開している[1][2][3]

しかし、冒頭のとおり2022年(令和4年)11月30日をもって営業を終了している[5]

建物・内装の特徴

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大社湯の外観(2017年1月)

倉吉駅より南西に約3.5km(直線距離)、重要伝統的建造物群保存地区として選定されている打吹玉川(白壁土蔵群)の近くにある。外観は木造建築であるが、一部に煉瓦も使用されている。また、東半分と2階は居住スペースとなっている[4]

男湯と女湯に分かれた木製のガラス戸(引き戸)より中に入ると番台と脱衣場があり、木製の脱衣ロッカーやアナログ体重計などが設置されている[注 2]。細長い扉(開き戸)を開けると浴室があり、石造りの浴槽が一つ[注 3]と汲み湯用の水鉢、立ちシャワーが設置されている一方で、カランについては銭湯では珍しく設置されていない。また床や壁、浴槽の底は様々な色・柄のタイル[注 4]によって装飾されている[10][11][12]

なお、2016年(平成28年)の地震で浴室のタイル100枚以上が剥がれ落ち破損したため[2]、元の形状に近い代替タイルによる修復が施されている[1]

施設情報

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現在では廃業しているが、以下は営業していた頃の情報である。

営業時間

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  • 16:00 - 21:00
  • 毎月5の付く日(5・15・25日)定休
他不定休(年始や臨時休業など上記日以外でも休みとなる場合あり)
※2017年1月時点の情報[8]

料金

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※2017年1月時点の鳥取県における普通公衆浴場料金[8]

所在地

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住所:鳥取県倉吉市新町3丁目2292

交通

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JR山陰本線倉吉駅」より当銭湯へは約4.5km(徒歩では1時間程)の距離があるが、以下の路線バスによりアクセスすることができる。

  • 同駅バスターミナル2番乗り場より、以下の路線バスに乗車[13]
    • 「市内経由線」(西倉吉、関金、広瀬、大宮行き)に乗車(15分程)し、「赤瓦・白壁土蔵」バス停下車(→下車後徒歩5分程)または「新町」バス停下車(→下車後徒歩1分程)
    • 「パークスクエア線」(西倉吉、大河原行き〈いずれもパークスクエアまたは市役所経由〉)に乗車(18分程)し、「白壁土蔵群前」バス停下車(→下車後徒歩5分程)

また、当銭湯の北側には専用駐車場も設けられている。

なお、国鉄倉吉線(1985年廃止)が存在した当時は打吹駅が最寄りであった。

脚注

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注釈

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  1. ^ かつては第一および第二鶴の湯もあったが廃業している[7]
  2. ^ 玄関タタキに敷き詰められていたタイルは年月とともに摩耗が進んで色も剥げてしまっているが、隅には当初のレトロ模様のタイルが残されている[10][11]
  3. ^ 浴室の奥にはセメントで蓋をされた、かつての副浴槽と思われる痕跡が残されている[10][11]
  4. ^ 壁にはマジョリカタイルによるタイル絵も見られる[11]

出典

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  1. ^ a b c d e f 老舗銭湯「大社湯」復活へ 11月中には営業再開(日本海新聞 "Net Nihonkai" 2016年11月4日付 2017年1月21日閲覧〈同日付のウェブ魚拓キャッシュ
  2. ^ a b c d e f 明治の風情は残った…被災した銭湯が再開へ、100年続く倉吉の老舗(産経ニュース 2016年11月18日付 2017年1月21日閲覧〈同日付のウェブ魚拓キャッシュ
  3. ^ a b c d e 鳥取)老舗銭湯「大社湯」が営業再開、常連客続々 倉吉(朝日新聞デジタル 2016年11月27日付 2017年1月21日閲覧〈同日付のウェブ魚拓キャッシュ
  4. ^ a b c d e f 大社湯(第三鶴の湯)浴場及び主屋(文化遺産オンライン:データベース/文化庁)
  5. ^ a b 【閉店】大社湯 - 開店閉店.com、2022年12月9日閲覧
  6. ^ 倉吉市を訪れる(振り返ればロバがいる 2024年1月23日)
  7. ^ a b c 大社湯(感動!動画で体験倉吉) > 紹介動画:大社湯 - YouTube
  8. ^ a b c 大社湯鳥取県浴場組合MAP<公式サイト> 2017年1月21日閲覧
  9. ^ a b 鳥取の老舗銭湯、存続の危機 国登録文化財、地震で破損(朝日新聞デジタル 2016年10月22日 2017年1月21日閲覧〈同日付のウェブ魚拓キャッシュ
  10. ^ a b c 【鳥取県】の激渋銭湯:大社湯(関西の激渋銭湯 2003年8月23日, 2008年5月19日再訪)
  11. ^ a b c d 大社湯(鳥取県倉吉市新町)風呂屋の煙突 2010年1月13日)
  12. ^ 鳥取 大社湯(と~じの二足三文 2016年3月17日)
  13. ^ 倉吉市内の移動方法:市内主要路線バス 倉吉駅バスターミナル起点(山陰・鳥取県「倉吉観光情報」/倉吉観光マイス協会) ※ページ内の「倉吉駅から 白壁土蔵群へ」を参照。

関連項目

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登録有形文化財に登録されているその他の銭湯(風呂屋)

外部リンク

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