官位令
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官位令(かんいりょう)は、令の篇目の1つ。大宝令・養老令ではともに第1番目に位置しており、全19条からなると推測されている[1][2]。
概要
[編集]官職の位階への対応を定めたもので、親王の一品から四品までの4階、諸王・諸臣の正一位から少初位下までの30階について、位階に相応する四等官・品官・才伎長上など内長上の官職を列記している。唐令の官品令に相当するものであるが、官品を正一品から従九品下まで品階に分け、その尊卑を定める基準であり、それ自体が官人に与えられるものではなかった。日本の場合は、位階が各官人に与えられるものであり、官職につくには一定の位階を持たなければならないという、日本独自の官位相当制の原則があり、唐制に比して、より身分制的な性格を持っている。ほかにも軍功により与えられる勲位の規定もあり、十二等まであり、朝参行列などの際の勲位と位階の対応関係が示されていた。
脚注・参考文献
[編集]脚注
[編集]- ^ 吉村武彦『井上光貞の業績と『令集解』研究』明治大学日本古代学研究所〈日本古代学研究の世界的拠点形成〉、2019年、35-41頁 。
- ^ 坂上康俊 (1998). “大宝令復原考証三題”. 史淵 (九州大学文学部) 135: 1-17 .