コンテンツにスキップ

小泉和子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

小泉 和子(こいずみ かずこ、1933年11月19日[1] - )は、日本の民俗学者歴史学者生活史研究家。小泉和子生活史研究所代表。昭和のくらし博物館館長。NPO法人昭和のくらし博物館理事長。家具道具室内史学会会長。重要文化財熊谷家住宅館長。

父の小泉孝(1901 - 1982)は建築技師で、自ら設計施工した自宅が、登録有形文化財になり、昭和のくらし博物館東京都大田区)として公開されている。日本社会党衆議院議員を務めた野間千代三は母方の叔父である。

略歴

[編集]

東京生まれ。女子美術大学洋画をまなび、卒業後家具製作会社に入社。1970年東京大学工学部建築学科の研究生となり、日本家具・室内意匠史を研究。1971年生活史研究所を設立。1986年「日本住宅において家具調度が室内意匠に与えた影響に関する研究」で東京大学工学博士。1999年から東京大田区の生家を「昭和のくらし博物館」として公開する。2001年から2007年京都女子大学教授。

著書

[編集]
  • 『日本の美術 和道具』(小学館、ブック・オブ・ブックス) 1977
  • 『家具と室内意匠の文化史』(法政大学出版局) 1979
  • 箪笥』(法政大学出版局、ものと人間の文化史) 1982
  • 『道具が語る生活史』(朝日選書) 1989
  • 『台所道具いまむかし』(平凡社) 1994
  • 『日本史小百科 家具』(東京堂出版) 1995
  • 『室内と家具の歴史』(中央公論社) 1995、のち文庫
  • 『和家具』(小学館) 1996
  • 『昭和台所なつかし図鑑』(平凡社、コロナ・ブックス) 1998
  • 『道具と暮らしの江戸時代』(吉川弘文館、歴史文化ライブラリー) 1999
  • 『昭和のくらし博物館』(田村祥男写真、河出書房新社、らんぷの本) 2000
  • 『和食の力』(平凡社新書) 2003
  • 『西洋家具ものがたり』(河出書房新社、らんぷの本) 2005
  • 『昭和すぐれもの図鑑』(田村祥男写真、河出書房新社、らんぷの本) 2007
  • 『「日本の住宅」という実験 風土をデザインした藤井厚二』(農山漁村文化協会、百の知恵双書) 2008
  • 『昭和の家事 母たちのくらし』(河出書房新社、らんぷの本) 2010
  • 船箪笥の研究』(思文閣出版) 2011
  • 『図説日本インテリアの歴史』(河出書房新社、ふくろうの本) 2015
  • 『茶と室内デザイン』(思文閣出版) 2015
  • 『昭和なくらし方』(河出書房新社、らんぷの本) 2016
  • 『くらしの昭和史』(朝日新聞出版、朝日選書) 2017

共編著

[編集]
  • 『旧沼津御用邸の家具 明治宮廷の洋風文化 沼津御用邸記念公園西附属邸家具修繕報告書』(編著、沼津市) 1995
  • 『銀座育ち 回想の明治・大正・昭和』(小泉孝共著、朝日選書) 1996
  • 『絵巻物の建築を読む』(玉井哲雄, 黒田日出男共編著、東京大学出版会) 1996
  • 『類聚雑要抄指図巻』(川本重雄共編、中央公論美術出版) 1998
  • 『占領軍住宅の記録』(高藪昭, 内田青蔵共著、住まいの図書館出版局、住まい学大系) 1999
  • 『桶と樽 脇役の日本史』(編、法政大学出版局) 2000
  • ちゃぶ台の昭和』(編、河出書房新社、らんぷの本) 2002
  • 『洋裁の時代 日本人の衣服革命』(編著、OM出版、百の知恵双書) 2004
  • 『昭和のキモノ』(編、河出書房新社、らんぷの本) 2006
  • 『家で病気を治した時代 昭和の家庭看護』(編著、農山漁村文化協会、百の知恵双書) 2008
  • 『女中がいた昭和』(編、河出書房新社、らんぷの本) 2012
  • 『少女たちの昭和』(河出書房新社、らんぷの本) 2013
  • 『昭和の結婚』(河出書房新社、らんぷの本) 2014
  • 『パンと昭和』(河出書房新社、らんぷの本) 2017
  • 『楽しき哀しき昭和の子ども史』(河出書房新社、らんぷの本) 2018

翻訳

[編集]

自著英訳

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.259

参考

[編集]
  • (有)小泉和子生活史研究所
  • 家具道具室内史学会
  • 小泉和子, 「日本家具・室内意匠史を教えて6年 (小泉和子先生御退職特集)」『生活造形』 2007年2月, 京都女子大学・京都女子大学短期大学部, 52号 p.1-2, ISSN 09199349, NAID 110006426283