後藤信幸
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後藤 信幸(ごとう のぶゆき、1930年4月7日 - 2017年8月)は、日本のフランス・ドイツ文学者、詩人、翻訳家。 亜細亜大学教養部助教授、教授。
略歴
[編集]大分県竹田市(当時の住所は、大分県直入郡竹田町古町575番地)に生れる。
1936年熊本県玉名郡弥富村の尋常小学校、1942年竹田中学校、1944年学徒勤労動員(北九州の軍需工場)を経て、1947年広島高等師範学校文科に入学。10代後半はロシア文学、ドイツ文学に親しみ、18歳ころより短歌を創作、手書き歌集『昼の夢』(200首)を宮柊二に送る。 19歳頃より詩作。1960年、慶應義塾大学の通信教育で学ぶ。 1965年慶應義塾大学文学部仏文科卒、学部論文は「シュペルヴィエルにおける詩的体験 - 記憶と忘却 -」。 1968年同大学院修士課程修了(仏語・仏文学専攻)修士論文は「シュペルヴィエルに於ける内的空間 - 忘れがちの記憶 -」。
1969年金子直との文通始まる。また、俳句を書きはじめる。1975年金子直を中心とした詩誌「回」に創刊より参加。 1978年ヨーロッパ行、シュペルヴィエルの墓、リルケの墓に詣でる。 1982年より1983年パリに滞在。1986年金子直との二人誌「回」創刊。発行所の回暦社を自宅に置く。 1990年に「回」はⅩ号で終巻、1991年『回 1986-1990』として回暦社より刊行。
1996年頃よりフィリップ・ジャコテの詩の翻訳を多く行う。
市井の俳人としての顔を持ち、晩年には住所地で毎月開かれていた団地親睦句会(花水木句会=後路高笑主宰)に、2003年から亡くなる2017年8月まで毎月ほぼ皆勤した。
著書
[編集]共著
[編集]翻訳
[編集]- 『リルケの詩と実存』(ヴィクトール・ヘル、理想社) 1969
- 『ロマン的魂と夢 ドイツ・ロマン主義とフランス詩についての試論』(アルベール・ベガン、小浜俊郎共訳、国文社、アルベール・ベガン著作集1) 1972
- 『ルー・ザロメ - ニーチェ、リルケ、フロイトをめぐって』(マキー、以文社、ルー・ザロメ著作集 別巻) 1974
- 『 現存の詩 クレティアン・ド・トロワからピエール・エマニュエルまで 付ネルヴァル』(アルベール・ベガン、小浜俊郎, 山口佳巳共訳、国文社、アルベール・ベガン著作集2) 1975
- 『リルケ書簡集』2 - 3(塚越敏共訳、国文社) 1977 - 1978
- 『ストラヴィンスキーの思い出』(C・F・ラミュ、泰流社、ゼピュロス叢書) 1985
- 『帆船のように シュペルヴィエル詩集』(国文社) 1985
- 「習作と明証・詩篇と献呈詩」(河出書房新社、『リルケ全集 第5巻 (詩集 5)』) 1991
- 『冬の光に 附・雲の下の想い フィリップ・ジャコテ詩集』(国文社) 2004
- 『無知なる者 フィリップ・ジャコテ詩集』(国文社) 2009
参考
[編集]- [1]
- [2]後藤著『存在の梢』巻末年譜