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第8回全日本都市対抗野球大会

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第8回全日本都市対抗野球大会(だい8かいぜんにほんとしたいこうやきゅうたいかい)は、1934年8月5日から8月11日まで明治神宮野球場で開かれた都市対抗野球大会である。

概要

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  • 初出場チームは鎌倉市・鎌倉老童軍、新潟市新潟コンマーシャル倶楽部米子市・大阪鉄道局米子、台北市・全台北の4チーム。うち鎌倉老童軍は作家の久米正雄ら野球好きの鎌倉文人がかつての花形選手たちを集めて結成したチームであり、前年本大会に出場した川崎市・コロムビアを予選で破っての初出場。
  • 本大会で優勝最有力と目されていたのは大阪市・全大阪。三原脩早大)、牧野直隆慶大)らを加入させ、鉄壁の内野を築き上げた。そして下馬評どおり優勝し、他チームの軍門に下ること7回、8度目の挑戦で初めて黒獅子旗を手にした。なお、決勝戦は2年連続で延長サヨナラゲームとなった。

出場チーム

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大会

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1回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
大阪鉄道局吹田 1 0 0 4 1 0 2 0 2 10
東京倶楽部 2 0 2 3 0 2 2 4 X 15

勝:宮武 敗:本田
※大阪鉄道局吹田の受けた19四球は大会記録

  • 第2試合(8月5日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
全大阪 0 0 1 0 0 0 0 2 0 3
名古屋鉄道局 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:伊達 敗:武田

1 2 3 4 5 6 7 8 9
全大宮 0 1 0 0 5 13 0 2 0 21
仙台鉄道局 1 0 1 0 0 1 1 2 0 6

勝:南 敗:富田 本:富田(大宮)
※全大宮の6回表13得点は大会記録タイ(1例目)

  • 第4試合(8月6日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
米子鉄道管理局 0 0 0 0 0 0 1 0 0 1
満州倶楽部 1 1 0 5 2 1 0 0 X 10

勝:浜崎真 敗:中村

  • 第5試合(8月6日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
八幡製鉄 1 1 0 0 0 0 1 0 0 3
札幌鉄道局 0 0 1 0 0 0 1 0 0 2

勝:角地 敗:岡村

1 2 3 4 5 6 7 8 9
鎌倉老童軍 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1
全台北 1 0 0 0 5 1 2 1 X 10

勝:渡辺 敗:雨宮

  • 第7試合(8月7日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
全神戸 0 1 0 0 0 2 2 0 0 5
全横浜 0 2 1 2 0 0 0 4 X 9

勝:西田 敗:大村

  • 第8試合(8月7日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
新潟コンマーシャル倶楽部 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
全京城 3 1 0 6 0 2 0 0 X 12

勝:上野 敗:磯野

2回戦

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
全大阪 0 0 0 1 0 0 1 5 1 8
東京倶楽部 0 5 2 0 0 0 0 0 0 7

勝:伊達 敗:辻

  • 第2試合(8月8日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
全大宮 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
満州倶楽部 0 0 0 0 1 0 0 0 X 1

勝:杉谷 敗:南

  • 第3試合(8月8日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
八幡製鉄 0 0 0 0 0 1 5 0 0 6
全台北 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1

勝:角地 敗:渡辺

1 2 3 4 5 6 7 8 9
全京城 0 0 4 0 2 0 0 3 1 10
全横浜 1 0 0 0 0 0 0 0 0 1

勝:上野 敗:西田 本:宇田(横浜)

準決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9
全大阪 2 1 0 0 0 3 0 0 0 6
満州倶楽部 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0

勝:伊達 敗:浜崎真

  • 第2試合(8月10日)
1 2 3 4 5 6 7 8 9
八幡製鉄 3 0 0 0 1 1 4 1 0 10
全京城 0 0 1 0 0 0 3 0 0 4

勝:角地 敗:上野

決勝

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1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
八幡製鉄 1 0 0 0 0 1 3 1 0 0 6
全大阪 0 0 1 0 0 3 0 0 2 1x 7

勝:伊達 敗:角地
(全大阪は初優勝)

表彰選手

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