航空事故の一覧 (1959年以前)
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本項では、日本以外で発生した民間航空機やゼネラル・アビエーションの航空事故のうち、1959年以前のものについて記述する。
本項以外の航空事故については以下を参照。
- 航空事故の一覧 (1960年から1979年) - 1960年から1979年までに発生した航空事故
- 航空事故の一覧 (1980年から1999年) - 1980年から1999年までに発生した航空事故
- 航空事故の一覧 (2000年から2019年) - 2000年から2019年までに発生した航空事故
- 航空事故の一覧 (2020年以降) - 2020年以降に発生した航空事故
凡例
[編集]- 事故発生日
- 航空会社と便名もしくは機体記号または機体名
- 製造元と機種
- 犠牲者数
- 事故の状況
- 個別の記事がある場合には詳細として内部リンク
1919年以前
[編集]1785年
[編集]- 1785年6月
- 機種: ロジェ気球のプロトタイプ
- 死者: ピラートル・ド・ロジェとピエール・ロマン
- 状況: 係留していない熱気球による史上初の有人飛行を行ったピラートル・ド・ロジェはピエール・ロマンを伴いモンゴルフィエ兄弟の開発したロジェ気球でイギリス海峡の横断を試みたが、上空で気球が爆発し二人とも事故死する。2人は熱気球の事故で死亡した最初の犠牲者であり、記録に残る最も古い有人飛行中の航空事故である[1]。
1908年
[編集]1919年
[編集]- 1919年7月21日
- 便名: グッドイヤー ウィングフット・エア・エクスプレス(飛行船)
- 機種: グッドイヤー タイプFD
- 死者: 乗員乗客5人中3人と地上の10人が死亡。
- 詳細: 「ウィングフット・エア・エクスプレス墜落事故」を参照。
1920年代
[編集]1922年
[編集]1927年
[編集]- 1927年8月10日 - 8月19日
- 機種: ロッキード ベガなど合計6機
- 死者: 死者3人、行方不明者7人。
- 状況: カリフォルニア州・オークランドをスタートしてハワイ州・ホノルルに向かう長距離エアレース「ドール・エアダービー」において参加15機中、まず3機がスタート前に墜落して3名が死亡、4機が何らかの事情によってリタイアした。スタートした8機の内、2機が離陸中に墜落、幸いにも死者は出なかったが無事にスタートした6機の内、2機が途中棄権、もう2機が遭難してしまい、無事にゴール出来たのは残りの2機だけだった。更に遭難した2機を捜索した途中棄権の1機も遭難してしまい計3機が遭難、乗員の7名が行方不明になるなど大惨事になってしまった。[3]
- 1927年8月22日
- 1927年9月7日
1928年
[編集]1930年代
[編集]1930年
[編集]- 1930年1月19日
- 便名: トランスコンチネンタルエアトランスポート 7便
- 機種: フォード 5-AT-C トライモーター
- 死者: 乗員乗客16人全員が死亡[5]。
- 状況: エンジントラブルでカリフォルニア州オーシャンサイド近郊に墜落。
- 1930年10月5日
1931年
[編集]1935年
[編集]1937年
[編集]- 1937年5月6日
- 便名: ドイツ飛行船運輸 (DELAG) ヒンデンブルク号
- 機種: ツェッペリン LZ 129(硬式飛行船)
- 死者: 乗員乗客97人中35人と地上の1人が死亡。
- 詳細: 「ヒンデンブルク号爆発事故」を参照。
- 1937年11月16日
- 便名: サベナ航空 便名不明(機体記号:OO-AUB)[7]
- 機種: ユンカース Ju-52/3mge[7]
- 死者: 乗員乗客11人全員が死亡。
- 状況: ベルギーのオーステンデ郊外で墜落。旧ヘッセン=ダルムシュタット大公のゲオルグ・ドナトゥス一家が巻き込まれた。
1938年
[編集]- 1938年1月11日
- 1938年2月5日
- 機種: ソビエト連邦 SSSR-V6 オソアヴィアヒム(半硬式飛行船)
- 死者: 乗員19人中13人が死亡。
- 状況: ムルマンスクへの飛行中、ムルマンスクの南280キロメートルにあるカンダラクシャ近郊の高地に衝突し墜落した。
- 詳細: 「SSSR-V6 オソアヴィアヒム墜落事故」を参照。
- 1938年7月28日
1940年代
[編集]1941年
[編集]1942年
[編集]- 1942年1月16日
- 便名: トランスコンチネンタル・アンド・ウエスタン・エア 3便
- 機種: ダグラス DC-3-382[10]
- 死者: 乗員乗客22人全員が死亡。
- 状況: ニューヨーク発ロサンゼルス行きの国内線が、最終給油地のラスベガスを離陸後間もなく近郊の山腹に墜落。俳優クラーク・ゲーブルの妻で女優のキャロル・ロンバードが母と共に巻き込まれた。
- 1942年10月23日
1946年
[編集]1947年
[編集]- 1947年1月26日
- 便名: KLMオランダ航空 便名不明(機体記号:PH-TCR)[15]
- 機種: ダグラス DC-3C[15]
- 死者: 乗員乗客22人全員が死亡。
- 状況: アムステルダム発ストックホルム行きの国際線が、給油地のコペンハーゲンを離陸直後に失速して墜落。当時のスウェーデン皇太子の長子で、現国王の父に当たるヴェステルボッテン公グスタフ=アドルフ王子や、アメリカの女優でアカデミー賞にノミネートされていたグレース・ムーアが巻き込まれた。
- 詳細: 「1947年KLMオランダ航空ダグラス DC-3コペンハーゲン墜落事故」を参照。
- 1947年5月30日
1948年
[編集]- 1948年1月30日
- 便名: ブリティッシュ・サウスアメリカン航空 (BSAA) “スター・タイガー”[17]
- 機種: アブロ 688 チューダー 1[17]
- 死者: 乗員乗客31人全員が死亡[17]。
- 状況: アゾレスからバミューダに向けて大西洋横断飛行をしていた旅客機がバミューダ近海で失踪。失踪した地点が「バミューダトライアングル」と呼ばれる海域であることから、ミステリアスな状況で消えた航空機の1つとされている。しかし実際には強い向かい風を避けるために低空飛行したが、風に流され航路を外れて自機の位置確認が出来なくなり、バミューダの手前で電波誘導を依頼したところで通信が途絶しており、燃料切れで海上に墜落した可能性があるという[18]。
- 1948年7月4日
- 便名: 1) スカンジナビア航空 “Agnar Viking”、2) イギリス空軍(機体記号:MW248)
- 機種: 1) ダグラス DC-6、2) アブロ アブロ ヨーク C.1
- 死者: 両機の乗員乗客39人全員が死亡。
- 詳細:「1948年ノースウッド空中衝突事故」を参照。
1949年
[編集]- 1949年1月17日
- 便名: ブリティッシュ・サウスアメリカン航空 (BSAA) “スター・エリエル”[19]
- 機種: アブロ 688 チューダー 4B[19]
- 死者: 乗員乗客20人全員が死亡[19]。
- 状況: バミューダからジャマイカのキングストンに向けて離陸した旅客機が大西洋上で失踪。失踪したのが前年と同じ航空会社、同じ機種の旅客機であり、さらに同じ「バミューダトライアングル」付近であったため、こちらもミステリアスな事件とされている。
- 1949年5月4日
- 1949年10月28日
1950年代
[編集]1950年
[編集]- 1950年3月12日
- 1950年6月23日[23]
- 便名: ノースウエスト・オリエント航空 2501便
- 機種: ダグラス DC-4
- 死者: 乗員乗客58人全員が死亡。
- 詳細: 「ノースウエスト航空2501便墜落事故」を参照。
- 1950年8月31日
- 便名: トランス・ワールド航空 903便
- 機種: ロッキード L-749A コンステレーション[24]
- 死者: 乗員乗客55人全員が死亡。
- 状況: カイロ空港を離陸後、ベアリングに欠陥があったためエンジン火災を起こし砂漠上に墜落。
- 詳細: 「トランス・ワールド航空903便墜落事故」を参照。
1951年
[編集]1952年
[編集]- 1952年4月11日
- 1952年4月29日
- 便名: パンアメリカン航空 202便
- 機種: ボーイング 377 ストラトクルーザー 10-26[25]
- 死者: 乗員乗客50人全員が死亡。
- 詳細: 「パンアメリカン航空202便墜落事故」を参照。
- 1952年5月26日
1953年
[編集]- 1953年5月2日
- 便名: 英国海外航空 (BOAC) 783便
- 機種: デ・ハビランド DH-106 コメット1
- 死者: 乗員乗客43人全員が死亡。
- 詳細: 「英国海外航空783便墜落事故」および「コメット連続墜落事故」を参照。
- 1953年7月12日
- 1953年9月1日
- 便名: エールフランス 178便
- 機種: ロッキード L-749A コンステレーション[29]
- 死者: 乗員乗客42人全員が死亡。
- 状況: アルプス山脈のシメ山に激突[29]。来日の途上にあった世界的バイオリニストのジャック・ティボーが秘蔵の名器ストラディバリウスと共に巻き込まれた。
- 詳細: 「エールフランス178便墜落事故」を参照。
- 1953年10月29日
- 便名: 英連邦太平洋航空 (BCPA) 304便
- 機種: ダグラス DC-6
- 死者: 乗員乗客19人全員が死亡。
- 詳細: 「英連邦太平洋航空304便墜落事故」を参照。
1954年
[編集]- 1954年1月10日
- 便名: 英国海外航空 (BOAC) 781便
- 機種: デ・ハビランド DH-106 コメット1
- 死者: 乗員乗客35人全員が死亡。
- 詳細: 「英国海外航空781便墜落事故」および「コメット連続墜落事故」を参照。
- 1954年4月8日
- 便名: 南アフリカ航空 201便
- 機種: デ・ハビランド DH-106 コメット1
- 死者: 乗員乗客21人全員が死亡。
- 詳細: 「南アフリカ航空201便墜落事故」および「コメット連続墜落事故」を参照。
- 1954年9月5日
- 便名: KLMオランダ航空 633便
- 機種: ロッキード L-1049C-55-81 スーパーコンステレーション
- 死者: 乗員乗客56人中28人が死亡。
- 詳細: 「KLMオランダ航空633便墜落事故」を参照。
1955年
[編集]1956年
[編集]- 1956年6月20日
- 便名: アエロポスタル・ベネズエラ (Linea Aeropostal Venezolana) 253便[30][注 3]
- 機種: ロッキード L-1049E-55 スーパーコンステレーション[30]
- 死者: 乗員乗客74人全員が死亡[30]。
- 状況: ニューヨークからカラカスに向かっていたが、ニュージャージー沖に墜落。レシプロエンジンが過回転を起こし破損、火災が発生したことが原因。
- 1956年6月30日
- 便名: 1) ユナイテッド航空 718便、2) トランス・ワールド航空 2便
- 機種: 1) ダグラス DC-7[31]、2) ロッキード L-1049-54-80 スーパーコンステレーション[32]
- 死者: 両機の乗員乗客128人全員が死亡。
- 詳細:「グランドキャニオン空中衝突事故」を参照。
- 1956年8月29日
- 1956年10月16日
- 便名: パンアメリカン航空 6便[34]
- 機種: ボーイング 377 ストラトクルーザー 10-29[34]
- 死者: なし。
- 詳細: 「パンアメリカン航空006便不時着水事故」を参照。
- 1956年11月27日
- 便名: アエロポスタル・ベネズエラ (Linea Aeropostal Venezolana) 253便[35][注 4]
- 機種: ロッキード L-749-79 コンステレーション[35]
- 死者: 乗員乗客25人全員が死亡。
- 状況: 着陸進入時の高度が低かったため、カラカスの東南東18キロメートルの山岳地帯に墜落した。犠牲者の中にはMLB・セントルイス・カージナルス在籍の野球選手チャーリー・ピートとその家族も含まれていた。
- 1956年12月9日
- 便名: トランス・カナダ航空 810-9便[36]
- 機種: カナディア DC-4M2 ノース・スター[36][注 5]
- 死者: 乗員乗客62人全員が死亡[36]。
- 状況: バンクーバーからカルガリーに向かっていたが、エンジン火災のために引き返す途中に失踪。翌年5月に山岳地帯で発見された。事故は高度を下げていたところ着氷もしくは乱気流などのために操縦不能になり岩壁に激突したと推定。
1957年
[編集]- 1957年3月14日
- 便名: 英国欧州航空 (BEA) 411便
- 機種: ビッカース 701 バイカウント
- 死者: 乗員乗客20人全員と地上の2人が死亡。
- 状況: アムステルダムからマンチェスターに向かっていた定期便が着陸直前に住宅街に墜落。原因は右翼フラップに装着されていたボルトの座金が工作不良のため疲労破壊し、フラップの誤作動を引き起こしたためであった。ターボプロップ旅客機として世界初の人身死亡墜落事故となった。
- 1957年3月17日
- 便名: フィリピン空軍 大統領専用機[37](機体記号:2100925)[38]
- 機種: ダグラス C-47A-75-DL スカイトレイン[38]
- 死者: 乗員乗客26人中25人が死亡。
- 状況: フィリピンのマグサイサイ大統領が遊説先のセブから首都マニラへの帰途、搭乗するフィリピン空軍運航の大統領専用機が、離陸からおよそ40分後にセブ市北西35キロメートルのマヌンガル山山腹に墜落、大統領はじめ同行の教育長官・下院議員・空軍総司令官などの要人が犠牲となった。原因は離陸直後の上昇中に片方のエンジンのドライブシャフトが金属疲労により破損したことで必要な推力を得られなかったためと結論づけられたが、事故機は記録飛行時間が100時間未満の新造機だったことから様々な憶測を呼んだ。
- 1957年7月16日
- 1957年8月15日
- 1957年11月7日
- 便名: パンアメリカン航空 7便
- 機種: ボーイング 377 ストラトクルーザー 10-29[41]
- 死者: 乗員乗客44人全員が死亡。
- 詳細: 「パンアメリカン航空007便失踪事故」を参照。
1958年
[編集]- 1958年2月6日
- 便名: 英国欧州航空 (BEA) 609便
- 機種: エアスピード (en) AS.57 アンバサダー2[42]
- 死者: 乗員乗客44人中23人が死亡[42]。
- 詳細: 「ミュンヘンの悲劇」を参照。
- 1958年4月21日
- 便名: 1) ユナイテッド航空 736便、2) アメリカ空軍 練習機(機体記号:56-3755)[43]
- 機種: 1) ダグラス DC-7、2) ノースアメリカン F-100F-5-NA スーパーセイバー
- 死者: 両機の乗員乗客49人全員が死亡[43]。
- 状況: ネバダ州上空で空中衝突し、両機とも墜落。民間航空路に日常的に侵入していた空軍が非難された。
- 詳細: 「en:United Airlines Flight 736」を参照。
- 1958年5月18日
- 1958年8月15日
- 1958年10月17日
1959年
[編集]- 1959年2月3日
- 1959年6月26日
- 便名: トランス・ワールド航空 891便
- 機種: ロッキード L-1649A スターライナー
- 死者: 乗員乗客68人全員が死亡。
- 状況: ギリシャからアメリカに向かっていた当該機が、経由地のミラノ空港を離陸後、空中爆発し墜落した。事故の原因は判明しなかったが、静電気もしくは落雷で右翼タンク内の気化燃料に引火して吹き飛ばされ、操縦不能になり墜落したと推定されている。
- 1959年6月26日
- 便名: ブラニフ航空 542便
- 機種: ロッキード L-188 エレクトラ
- 死者: 乗員乗客34人全員が死亡。
- 詳細: ブラニフ航空542便事故を参照。
- 1959年10月30日
- 便名: ピードモント航空 349便
- 機種: ダグラス C-47A-90-DL[47]
- 死者: 乗員乗客27人中26人が死亡。
- 詳細: 「ピードモント航空349便墜落事故」を参照。
- 1959年11月16日
- 便名: ナショナル航空 967便
- 機種: ダグラス DC-7B
- 死者: 乗員乗客42人全員が死亡。
- 詳細: 「ナショナル航空967便墜落事故」を参照。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ 熱気球、過去の死亡事故 - [ナショナルジオグラフィック
- ^ “航空機事故と身元確認”. 宇都野創. 2019年10月5日閲覧。
- ^ 世界の駄っ作機7巻より
- ^ “ASN Aircraft accident Fokker F.VIII H-NADU St. Julians, Sevenoaks, Kent” (英語). Aviation Safety Network. 2017年11月5日閲覧。
- ^ “ASN Aircraft accident Ford 5-AT-C Tri-Motor NC9689 Oceanside, CA” (英語). Aviation Safety Network. 2017年11月4日閲覧。
- ^ a b c d “ASN Aircraft accident Tupolev ANT-20 Maxim Gorky CCCP-I20 Moscow” (英語). Aviation Safety Network. 2017年12月10日閲覧。
- ^ a b “ASN Aircraft accident Junkers Ju-52-3mge OO-AUB Stene Airfield” (英語). Aviation Safety Network. 2017年11月4日閲覧。
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参考文献
[編集]- 加藤寛一郎『航空機事故50年史』講談社、2008年。ISBN 978-406281198-9。
- デイビッド・ゲロー『航空事故』清水保俊(訳)(増改訂版)、イカロス出版、1997年。ISBN 978-487149099-3。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- Aviation Safety Network - 世界各地で発生した民間航空機による事故の便覧