芝田進午
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芝田 進午(しばた しんご、男性、1930年3月26日 - 2001年3月14日)は、日本の哲学者・社会学者。
来歴・人物
[編集]金沢市出身。第四高等学校を経て、東京大学文学部哲学科を卒業、法政大学助教授、67年教授、76年広島大学教授、86年唯物論研究協会委員長[1]。93年定年退官、名誉教授、聖泉短期大学教授。
基本的にマルクス主義の立場に立って、資本制社会の理論的分析のほか、ベトナム解放戦争、原水爆廃絶運動、労働問題、バイオハザード問題などさまざまな社会問題を熱心に研究し、社会運動にも積極的にかかわった。平和運動家のアリス・ハーズとの文通もあり、その著作の翻訳により彼女の日本での存在を有名にした。2001年、胆管癌により死去。 日本共産党の党員であった。
著作
[編集]- 『人間性と人格の理論』青木書店 1961年
- 『現代の精神的労働』三一書房 1962年 増補版 1966年
- 『われ炎となりて』弘文社 1966年
- 『ベトナムと思想の問題』青木書店 1968年
- 『ベトナム日記 アメリカの戦争犯罪を追って』新日本出版社 1969年
- 『ベトナムと人類解放の思想』大月書店 1976年
- 『現代の課題1 核兵器廃絶のために』青木書店 1978年
- 『現代の課題2 現代民主主義のために』青木書店 1978年
- 『実践的唯物論の根本問題』青木書店 1978年
- 『科学=技術革命の理論』青木書店 1979年
- 『現代民主主義と社会主義』青木書店 1982年
- 『核時代』青木書店 1987年
- 『人生と思想』青木書店 1989年
- 『戦争と平和の理論』勁草書房 1992年
- 『実践的唯物論への道 人類生存の哲学を求めて』青木書店 2001年
編著
[編集]- 『公務労働 現代に生きる自治体労働者』自治体研究社 1970年
- 『現代革命とマルクス主義哲学』上下 青木書店 1970年
- 『人間の権利 アメリカ革命と現代』大月書店(国民文庫) 1977年
- 『医療労働の理論』青木書店 1977年
- 『マルクス主義研究年報』1-4 合同出版 1977年-1980年。『社会科学研究年報』と改題、5-9 1981年-1986年
- 『教育をになう人びと 学校教職員と現代民主主義』青木書店 1980年
- 『公務労働の理論』青木書店 1982年
- (共編)『反核・日本の音楽 ノーモア・ヒロシマ音楽読本』汐文社 1982年
- 『現場からの職業案内 学生諸君!君たちはどう生きるか』有斐閣 1983年
- 『芸術的労働の理論』青木書店 1983-84年
- 『協同組合で働くこと 協同組合運動の現実と展望』労働旬報社 1987年
- 『生命(いのち)を守る方法 バイオ時代の人間の権利』晩声社 1988年
- 『生物災害(バイオハザード)を防ぐ方法 バイオ時代の人間の権利2』晩声社 1990年
- 『バイオ裁判 バイオ時代の人権と予研裁判』晩声社 1993年
翻訳
[編集]- (編訳)アリス・ハーズ『ある平和主義者の思想』岩波新書 1975年
- (編訳)アリス・ハーズ『われ炎となりて』青木文庫 1975年
- (立花誠逸との共訳)ジョン・サマヴィル『核時代の哲学と倫理 人類の生存のために』青木書店 1980年
脚注
[編集]関連文献
[編集]- 芝田進午さんを偲ぶ会編『芝田進午の世界 核・バイオ時代の哲学を求めて』 桐書房 2002年