ダメージ固定技

ダメージ固定技（ - こていわざ）とは、相手に与えるダメージが双方のステータスに依らないわざの通称。

概要

ステータスに基づいたダメージ計算が行われずに、与えるダメージが決まっている攻撃技を指す。

ダメージ固定技には、大きく分けて以下のような種類がある。

• わざごとに定められたダメージを与える : ソニックブーム、ちきゅうなげなど
• 相手の残りHPの一定割合分のダメージを与える : いかりのまえばなど
• 相手から受けたダメージを何倍かにして返す : カウンターなど
• 命中率は低いが、当たれば相手の残りHP分のダメージを与える : 一撃必殺技

ダメージ固定技一覧

わざ	タイプ	命中	PP	分類	直接	与えるダメージ	使用できる世代
ソニックブーム	ノーマル	90	20	特殊	×	20ダメージ	1-7
りゅうのいかり	ドラゴン	100	10	特殊	×	40ダメージ	1-7
ちきゅうなげ	かくとう	100	20	物理	○	攻撃側のレベル分	1-
ナイトヘッド	ゴースト	100	15	特殊	×	攻撃側のレベル分	1-
サイコウェーブ	エスパー	100	15	特殊	×	攻撃側のレベル×0.5～攻撃側のレベル×1.5	1-7
いかりのまえば	ノーマル	90	10	物理	○	相手の残りHP×0.5	1-
しぜんのいかり	フェアリー	90	10	特殊	×	相手の残りHP×0.5	7-
カタストロフィ	あく	90	10	特殊	×	相手の残りHP×0.5	9
がむしゃら	ノーマル	100	5	物理	○	相手の残りHP-自分の残りHP	3-
カウンター	かくとう	100	20	物理	○	使用したターンの最後に受けた物理技のダメージ×2	1-
ミラーコート	エスパー	100	20	特殊	×	使用したターンの最後に受けた特殊技のダメージ×2	2-
がまん	ノーマル	-	10	物理	○	がまん状態になってから受けたダメージの合計×2	1-7
メタルバースト	はがね	100	10	物理	×	使用したターンの最後に受けたダメージ×1.5	4-
ほうふく	あく	100	10	物理	○	使用したターンの最後に受けたダメージ×1.5	9
いのちがけ	かくとう	100	5	特殊	×	自分の残りHP分	5-
ハサミギロチン	ノーマル	30	5	物理	○	相手の残りHP分（一撃必殺技）	1-
つのドリル	ノーマル	30	5	物理	○	相手の残りHP分（一撃必殺技）	1-
じわれ	じめん	30	5	物理	×	相手の残りHP分（一撃必殺技）	1-
ぜったいれいど	こおり	30	5	特殊	×	相手の残りHP分（一撃必殺技）	2-
ガーディアン・デ・アローラ	フェアリー	-	-	特殊	×	相手の残りHP×0.75	7のみ

以下のわざは変化技であるためダメージ固定技と見なされることは少ないが、わざごとにに決められた分だけ相手のHPを減らす効果がある。いたみわけはHPを回復することもある。どちらも自分のHPも変化の対象となる。

わざ	タイプ	命中	PP	分類	効果	世代
いたみわけ	ノーマル	-	20	変化	(相手の残りHP+自分のHP)/2 にお互いのHPを揃える	2-
ダークハーフ	ダーク	100	-	変化	自分を含めた全員の残りHPを1/2にする	XDのみ

こんなときに使おう

対戦

わざ/対戦#対戦におけるダメージ固定技を参照。

厳選

みねうちほどの汎用性があるわけではないが、急所に当たらず、乱数による振れ幅もない完全に固定されたダメージを与えられるため、ポケモンの捕獲時に効果を活用できることがある。特にHP1のポケモンが使うがむしゃらはお互いのステータスに関係なく1ターンで相手のHPを1にできる。

また準備はやや面倒だが「(個体値が最大のときのHPの値)-1」となるようなダメージ固定技を覚えたポケモンを用意すると、厳選したいポケモンのHP(の個体値)を特定しつつ、そのポケモンのHPを確実に1で止めることができる。

詳細な仕様

一撃必殺技とそれ以外のダメージ固定技では異なる仕様も多い。一撃必殺技に関しては一撃必殺技#仕様を参照とし、それ以外の攻撃技を中心に述べる。変化技のいたみわけについても取り扱わない。

• 第一世代では「効果がない」場合を含め、技のタイプ相性はダメージに影響しない (一撃必殺技に限り、「効果がない」場合は無効となる)。
• 第二世代以降は「効果がない」場合は無効となる。それ以外の相性はダメージに影響しない。本来「バツグン」や「今ひとつ」になるタイプのダメージ固定技を受けても、相性のメッセージが流れることは無い。
  • 「本来無効なタイプが有効に変わる効果」はダメージ固定技に対しても働く。
    • 防御側がねらいのまとを持っている場合、本来は相性で無効化されるダメージ固定技も有効になる。
    • ノーマル/かくとうタイプのダメージ固定技は、攻撃側が特性きもったま/しんがんのときか、防御側がみやぶられている状態のときはゴーストタイプに対しても有効となる。
    • エスパータイプのダメージ固定技は、防御側がミラクルアイ状態のときはあくタイプに対しても有効となる。
  • 本来弱点となるタイプのダメージ固定技を受けたときでも、防御側が持つオッカのみなどの半減系きのみや、ナゾのみ/じゃくてんほけんは発動しない。ノーマルタイプのダメージ固定技に対してホズのみは発動しない。
  • 特性ちくでんやテレパシーなど、技を無効化する特性により無効化されることはある。
  • 特性ふしぎなまもりのポケモンに対しては、相性で効果バツグンになるタイプの技であればダメージを与えられる。
  • 特性テラスシェルに対しては、特性発動のメッセージだけは現れるものの、実際にはダメージは減らない。
• 急所に当たることはない。
• 以下のように、ダメージが強制的にカットされる状況ではダメージ固定技によるダメージも減少する。
  • 防御側のこらえる/きあいのハチマキ/きあいのタスキ/がんじょうの効果が発動するとダメージは1だけカットされ、防御側のHPは1だけ残る。
  • 防御側のばけのかわ/アイスフェイスが発動するとダメージは全てカットされ、0ダメージを与えたことになる。
  • マックスレイドバトルでは、次にふしぎなバリアが張られるHPを超過した分のダメージがカットされる。
  • 野生のテラスタルポケモンに対しては、相手のテラスタルが解除されるHP（基本的には最大HPの1/5) を超過した分のダメージがカットされる。
• 攻撃技を防ぐ効果や、ダメージをカットする効果を除けば、ダメージ量は持ち物や特性などの影響で変化することはない。
  • 使用者と同じタイプの技でもタイプ一致ボーナスは受けない。
  • てだすけなどの状態変化や、壁などの場の状態、さきどり/きょけんとつげきなどの技の影響も受けない。
  • マルチスケイル/フレンドガードなど、割合でダメージを減らす特性の効果ではダメージが減らない (ダメージをカットする効果であるがんじょう/アイスフェイス/ばけのかわは例外となる)。
  • 特性おやこあいのポケモンが使用した際、2回目の攻撃のダメージは減少しない。
  • 例外的に、以下のダメージ補正の影響は受けてダメージが減少する。
    • まもる状態に対するZワザ (ガーディアン・デ・アローラ)
    • マックスレイドバトルのふしぎなバリアに対する攻撃技
    • テラレイドバトルのテラスタルシールドに対する攻撃技
• ダメージや相性に関した部分でなければ、通常の攻撃技と同様に扱う部分が多い。
  • かいがらのすずによる回復は発動する。
  • いのちのたまを持っていても与えるダメージは増えないが、反動ダメージは受ける。
  • 使用者が技のタイプを変える特性や、技のタイプを変える技の効果を受ければタイプは変わる。
  • 特性へんげんじざい/リベロが発動すれば使用者のタイプは技のタイプに変化する。
  • 対応するタイプの技であれば、対象の持ち物じゅうでんち/ゆきだまや、特性せいぎのこころ/びびり/へんしょくなども発動する。
  • 対応する分類の技であれば、対象の持ち物ジャポのみ/レンブのみ/アッキのみ/タラプのみや、特性じきゅうりょく/どくげしょうなども発動する。
  • 直接攻撃であれば、対象の持ち物ゴツゴツメット/くっつきバリや、特性さめはだ/わるいてぐせなども発動する。
  • 使用者の特性じしんかじょう/マジシャンの効果、および対象の特性ぎゃくじょうや持ち物だっしゅつボタン/レッドカードの効果も発動する。
  • ステラタイプにテラスタルしたポケモンがダメージ固定技を使用した場合、与えるダメージ自体は増えないものの、そのタイプのステラ補正は消費されたことになる。