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新型コロナウイルスの起源、中国武漢市のタヌキか 米誌

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【ニューヨーク=吉田圭織】米科学誌セルは20日までに発表された論文で、パンデミック(世界的大流行)を引き起こした新型コロナウイルスの起源は中国武漢市の卸売市場にいたタヌキだった可能性が高いと指摘した。

米スクリプス研究所やアリゾナ大学など計23人の研究者が携わった。メタゲノム解析という手法を使い、2020年1月に華南海鮮卸売市場の壁や床などから拭い取られた遺伝子情報を基に市場にいた動物を特定した。主にタヌキとシラガタケネズミ、イヌ、ヤブノウサギ、アムールハリネズミがいたという。

その中でもタヌキの遺伝子情報が多く見つかった。これまでの研究でタヌキは人間への新型コロナ感染を媒介するほか、動物の中でタヌキとウサギ、イヌが最も新型コロナにかかりやすいことが分かっている。

従来ウイルスの起源の可能性が指摘されていたコウモリやセンザンコウの遺伝子情報は見つからなかったこともあり、タヌキが起源の可能性が高いと結論づけた。

タヌキも含み、遺伝子情報が検知された動物は食用として売られていた。中国では新型コロナの感染拡大後、野生動物の食用利用を禁じている。

新型コロナの起源については、いまだ明確になっていない。オーストラリアをはじめ日米英などが起源をめぐる「透明性が高くて独立した調査」を世界保健機関(WHO)に呼びかけるなど、中国と西側諸国の対立にも発展している。中国は当時「米国は悪質な誹謗(ひぼう)中傷を広げている」と反発していた。

一方で、米国政府内でも新型コロナの発生源について意見は定まっていないようだ。米疾病対策センター(CDC)はウェブサイトでコウモリが発生源だった可能性が高いと指摘している。米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)は自然界で発生し、ある動物を介して人間に感染した可能性が高いとみている。

米連邦捜査局(FBI)と米エネルギー省は中国のウイルス研究所から流出した可能性が高いと判断している。

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