ソニーG、英企業とAIカメラ 簡素な構成で安価に
ソニーグループ傘下の半導体会社、ソニーセミコンダクタソリューションズは30日、小型コンピューター「ラズベリーパイ」を手掛ける英国企業と人工知能(AI)を内蔵したカメラを共同開発したと発表した。画像処理半導体(GPU)などの部品が不要になり、安価に提供できるようになる。工場の検品などでの採用を見込む。
英ラズベリーパイ財団の傘下企業と連携した。同社は小型で手のひらに乗る程度の1枚の板の上に組み立てられた「シングルボードコンピューター」を世界で累計6000万台以上販売してきた。ソニーセミコンは2023年から同社に出資している。
ソニーセミコンはラズベリーパイのカメラにAI内蔵の半導体とソフトウエアを提供する。GPUやデータ処理能力を高める部品が不用になり、簡素な構成で安価に販売できるという。共同開発したAIカメラはラズベリーパイのブランドで展開する。ラズベリーパイの正規販売代理店での希望小売価格は70ドル(約1万円)。30日から欧米やアジアなどで発売する。