「マリオブラザーズ」の版間の差分
Null nuru nil (会話 | 投稿記録) m →他機種への移植: リメイク版の違いについて |
|||
26行目: | 26行目: | ||
エンディングはなく、[[ゲームオーバー]]になるまでひたすらゲームが続いていく[[ループゲーム]]。PHASE 23以降、ステージ数はカウントされるが、ゲーム内容はPHASE 16~22の繰り返しとなる。 |
エンディングはなく、[[ゲームオーバー]]になるまでひたすらゲームが続いていく[[ループゲーム]]。PHASE 23以降、ステージ数はカウントされるが、ゲーム内容はPHASE 16~22の繰り返しとなる。 |
||
本作登場時、「1人100円、2人でも100円」というキャッチフレーズが書かれたポップの通り、1コインで2人同時プレイも楽しめた。インストラクション |
本作登場時、「1人100円、2人でも100円」というキャッチフレーズが書かれたポップの通り、1コインで2人同時プレイも楽しめた。[[インストラクションカード]]には「協力するか、それとも裏切るか」と書かれており、異なる遊び方をさりげなく提示している。 |
||
それが示す通り、協力して敵キャラクターを倒して行く事が可能であるが、相手プレイヤーを妨害しミスを誘発させるプレイをすることもできる。それによってプレイ形態が協力から対戦へと容易に移行する。この特徴は、同社の『[[アイスクライマー]]』、『[[バルーンファイト]]』などにも存在する。 |
それが示す通り、協力して敵キャラクターを倒して行く事が可能であるが、相手プレイヤーを妨害しミスを誘発させるプレイをすることもできる。それによってプレイ形態が協力から対戦へと容易に移行する。この特徴は、同社の『[[アイスクライマー]]』、『[[バルーンファイト]]』などにも存在する。 |
2007年11月23日 (金) 15:11時点における版
ジャンル | アクション |
---|---|
対応機種 | アーケード |
開発元 | 任天堂 |
発売元 | 任天堂 |
人数 | 1〜2人 |
メディア | 業務用基板 |
発売日 | 1983年 |
『マリオブラザーズ』(Mario Bros.)は、任天堂のアーケードゲームである。1983年発売。
『ドンキーコング』などで活躍したマリオとその弟のルイージが、下水道に沸き出したカメ、カニ、ハエなどを駆除していく固定画面アクションゲーム。ルイージの初登場作品である。ファミリーコンピュータを初めとした数々の家庭用ゲーム機に移植されている。
ゲーム内容
土管から出現する敵キャラクターを床の下から突き上げて気絶させ、蹴り落として退治する。複数の敵をまとめて蹴り落とすと、敵の数に応じて得点に倍率がかかる。敵を一匹倒すごとにコインが1枚出現し、下から突き上げる、もしくは触れることで回収でき、得点が入る。ステージの敵を全て倒すと面クリア。面が進むほど難易度は上昇して行く。数面ごとにボーナスステージがあり、フィールド内に配置されたコインを集めるステージとなる。
エンディングはなく、ゲームオーバーになるまでひたすらゲームが続いていくループゲーム。PHASE 23以降、ステージ数はカウントされるが、ゲーム内容はPHASE 16~22の繰り返しとなる。
本作登場時、「1人100円、2人でも100円」というキャッチフレーズが書かれたポップの通り、1コインで2人同時プレイも楽しめた。インストラクションカードには「協力するか、それとも裏切るか」と書かれており、異なる遊び方をさりげなく提示している。
それが示す通り、協力して敵キャラクターを倒して行く事が可能であるが、相手プレイヤーを妨害しミスを誘発させるプレイをすることもできる。それによってプレイ形態が協力から対戦へと容易に移行する。この特徴は、同社の『アイスクライマー』、『バルーンファイト』などにも存在する。
本作における具体的なプレイ妨害の方法としては、
- 気絶している敵を下から突き上げることで目を覚ますことを利用して、蹴り落とそうとする瞬間に突き上げて、起きた敵を相手にぶつける。
- 相手を直接突き上げて、一瞬動きを止める(キャラクターが浮き上がって操作不能になる)。
- 自キャラにより直接相手のキャラを押すことで、敵に接触させたり上に落とす。
などがある[1]。
ファミリーコンピュータ発売前(発売後)のCMでマリオブラザーズが紹介されていたがよく見るとルイージの色が違う(白色ではなく緑色)。
ちなみにゲームの1面開始時に流れる音楽はモーツァルトのアイネ・クライネ・ナハトムジークの第1楽章冒頭部分である[2]。
POW
ステージの1段目にあたる床の裂け目には「POW」と描かれたブロック状の物体(通称「パワー床」)が浮遊している。パワー床は、下から突き上げることでステージの床全体に突き上げと同じ効果を及ぼす。突き上げるごとにパワー床は薄くなってゆき、3回目の突き上げで消滅する。パワー床は着地しているすべてのキャラクターに対して効果が及ぶため、非常に強力な攻撃手段となりうる。消滅したパワー床は通常ステージが変わっても復活することがないため、使用は慎重を要するが、2度目以降のボーナスステージ毎に復活する。(2度目のボーナスステージはアーケード版、FC版共に面数が異なる。)
なお、対戦プレイにおいても非常に有効な攻撃手段であるため、使用禁止にしたり、ゲーム開始直後に意図的に消してしまうなどのローカルルールが子供たちの間で存在していた。
敵キャラクター
- シェルクリーパー(日本名 カメさん)
- カメ。最も基本的な敵キャラ。『スーパーマリオブラザーズ』のノコノコのモデル、およびクッパをはじめとする敵キャラクターのモチーフになったと思われる。本作を遙かに上回る世界的な大ヒット作となった『スーパーマリオブラザーズ』の影響により、踏める敵と誤解されるようになったため、後のリメイク版ではトゲゾー(『スーパーマリオブラザーズ』に登場する踏めない敵)に変更された(『スーパーマリオブラザーズ3』、『スーパーマリオアドバンス』登場時)。
- 気絶から回復する際、甲羅を脱ぎ捨て外からひっくり返し、再度甲羅を纏うといったモーションが存在した。(FC版ではカット)
- サイドステッパー(日本名 カニさん)
- カニ。1回突き上げると怒って少しスピードアップする。2回突き上げないと気絶しない。怒らせた状態で最後の一匹になると、手のつけられないほどのスピードで移動することになる。
- ファイターフライ
- ハエ。横一方向のみに移動する点は上記の敵キャラクターと変わらないが、ジャンプしながら移動する。着地していないときには突き上げても攻撃が効かない。なおファイターフライにかぎり、気絶を放置させない限り高速にはならず、これを最後の一匹にした場合、速度に変化は起こらない。
- 上記の3種類は、気絶させておいてしばらく放置すると自力で復活し、その際に色が変わって動きが少し速くなる。(マリオ達が再度突き上げたり、パワー床によっての突き上げ復活はこの範疇に入らない)さらに同じことを繰り返すともっと素早くなる。敵を倒していきファイターフライを除く最後の一匹となると、自動的にこの一番素早い状態になる。
- シェルクリーバーは気絶から自力で回復する毎に色が緑から青に、青から赤に変化。
- サイドステッパーは気絶から自力で回復する毎に色が赤から青に、青からピンクに変化。
- ファイターフライは気絶から自力で回復しても色は変化しない。
- スリップアイス(日本名 フリーズ)
- 氷柱。PHASE 10から登場。出てきた土管の側にある1段目の床の中央に到達すると、床を凍らせて滑りやすくさせてしまう。下から突き上げることで破壊可能(蹴り落とす必要はない)。後に発音の関係で「フリーザー」という名前となり、触れたものを凍らせる。
- つらら
- PHASE 17から登場。最上部の床とパイプから不定期に発生する。つららが完成するまでに下から叩けば消すことができるが、完成形及び落下中のつららに触れるとミスになる。ファミコンのROM版は容量の関係で削除されているが、ディスクシステム用にリメイクされた『帰ってきたマリオブラザーズ』で復活した。なお、このフィーチャーは『アイスクライマー』へと受け継がれている。
- ファイアボール、グリーンボール
- 火の玉。一定時間経つと出現する。時間経過と共に出現間隔が短くなる。赤(ファイアボール)と緑(グリーンボール)の2種類が存在し動きが異なる。ファイアボールはゆっくり斜めに移動し、床や画面端で跳ね返る。グリーンボールは高速で水平移動する。いずれも床に接触しているときに下から突き上げることで破壊可能。本作では敵キャラクターだが、『スーパーマリオブラザーズ』以降の後続ゲームではマリオの武器となる。アーケード版では、一度に複数出てくることもある。ファミコンROM版の2人プレー時では、マリオがいる段にのみ出現する(やられた後の上空にいるときは除く)。
他機種への移植
- ゲーム&ウオッチ
- 1983年3月14日発売、定価5,800円。ただし、タイトルは同じだがゲーム内容は全く異なっている。ポッカの景品版あり。
- ファミリーコンピュータ
- 1983年9月9日発売、定価3,800円(後に4,500円に値上げ)。売り上げ本数約163万本。プレミアソフトとして、定価よりも数段高い価格で取引された時期もあったが、後述のゲームボーイアドバンスでの復刻版発売などの要因で、現在は取引価格は落ち着いている。
- また、1988年10月23日発売の『スーパーマリオブラザーズ3』も2人プレイ中でも同様のゲームがプレイ可能であるが、同作ではコースでゴールしたときに得たパネルを奪い合う対戦ミニゲームの色が濃いため、本作とはいささかゲーム性が異なる。相手を踏むか突き上げることで、持っているパネルが1枚飛び出す。また、ルールの異なるオリジナルステージが2つ追加されている。
- ファミリーコンピュータ ディスクシステム
- 1988年、ディスクライター書き換え専用ソフトとしてリメイク発売。当時、「マリオカレー」などのキャラクター商品を発売していた永谷園がスポンサーについたため、通常500円だった書き換え価格が本作については400円に引き下げられた。タイトルは『帰ってきたマリオブラザーズ』。ゲーム中に同社の「マリオカレー」「お茶漬け海苔」などのCMが流れたことも話題になった。敵キャラクターのグラフィックが少し大きくなっている。操作性が原作と少し異なり、ジャンプ中に方向転換ができるようになっている。操作性が良くなったが、つららが登場したりボーナスステージで床が見えなくなったりするため難易度が上がっている。
- また、ディスクシステム起動画面が本作を彷彿とさせるものになっている(パワー床を模したと思われるスイッチをマリオとルイージが突き上げ合い、画面を明るくしたり暗くしたりする。ファミコンミニ ディスクシステムセレクションでも、特殊な起動方法を行えば見ることができる)。
- スーパーファミコン
- 1993年7月14日発売の『スーパーマリオコレクション』に収録されたリメイク版『スーパーマリオブラザーズ3』の2人プレイ時に出現。上記の物と同様の物の他、単独で2人対戦用モードも実装された。2人対戦用モードでは敵に当たっても一回だけミスにならず(床を叩くとランダムで出現するキノコを取ると回復もできる)、踏みつけると甲羅になり武器にすることができるノコノコが登場する。
- ゲームボーイアドバンス
- 過去のマリオシリーズを移植した『スーパーマリオアドバンス』シリーズ1~4中でもプレイ可能。また、『マリオ&ルイージRPG』にも収録されている。他にもファミコンミニ第2弾の1つとしても発売されている。
- パワー床が上部にも追加された。パワー床の上に乗ってBボタンを押すと持ち上げることもできる(ただし投げると一発で消滅する)。他にも下を押しつづけるとパワージャンプができるなど、操作性はスーパーマリオUSAに似ている。ゲームオーバーになった場合は一回だけコンティニューができる。
- パソコン
- 1984年、『マリオブラザーズスペシャル』(PC-8001mkII、PC-8800シリーズ、PC-6000シリーズ、FM-7、X1、MZ-1500、SMC-777)、『パンチボールマリオブラザーズ』(PC-8001mkII、PC-8800シリーズ、PC-6000シリーズ、FM-7、MZ-1500、JX)が発売された。発売はハドソン、両タイトルともアーケードゲーム版をベースにステージ、ルールの大幅変更など大胆なアレンジが施されており、本作の名を冠するもののほとんど原形をとどめていない(敵キャラクターすら出現しないステージも存在する)。また、ウエストサイドよりPC-8001(N-BASIC)対応版が発売(任天堂のライセンスを受けている)。
- バーチャルコンソール
- 2006年12月12日より配信開始。要Wiiポイント500。内容はファミコン版と同じ。
『スーパーマリオブラザーズ』との関係
本作のマリオとルイージやシェルクリーパー(カメ)、ファイアボールらのキャラクター、そしてコインや土管のモチーフは、ファミコンの『スーパーマリオブラザーズ』へと受け継がれた。本作とは違い、『スーパーマリオブラザーズ』は横スクロール型アクションゲームとなったが、床の下から突き上げることで気絶させる、気絶した敵キャラクターを蹴るなどの要素は形を変えて存在している。
これらの点で本作は、『スーパーマリオブラザーズ』の土台となったゲームの一つということができる。
関連項目
脚注
- ^ あくまでゲーム内での妨害方法であり、対戦相手への物理的な攻撃は除く。
- ^ ゲーム音楽とクラシック音楽