バトルシティー
ジャンル | 固定画面シューティング |
---|---|
対応機種 | ファミリーコンピュータ |
開発元 | ナムコ |
発売元 | ナムコ |
デザイナー | 兵藤岳史 |
プログラマー | 大久保良一 |
音楽 | 小沢純子 |
人数 | 1 - 2人(対戦プレイ) |
メディア | 192キロビットロムカセット[1] |
発売日 |
1985年9月9日 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
その他 | 型式:NAM-NBC-4500 |
『バトルシティー』 (BATTLE CITY) は、1985年9月にナムコ(後のバンダイナムコエンターテインメント)から発売されたファミリーコンピュータ用ゲームソフト。
概要
本作は、同社によるアーケードゲーム『タンクバタリアン』(1980年)のリメイク作品である。
『ワープマン』(1985年)同様、ゲーム画面をはじめとするキャラクターのグラフィックが一新され、協力・対戦プレイやパワーアップ要素などゲーム内容が強化された。これらが功を奏し、ファミコンブームを支える中堅タイトルとしてヒットした。
『タンクバタリアン』からの具体的な変更点としては次の6点。
- 1種類のみだったタンクが4種類に増えた
- 地形構造物に、防弾壁・森・川・氷原が追加された
- パワーアップアイテムを取ることでタンクの性能が強化できる
- 2プレイヤーモードが追加
- コンストラクションモードが追加
- スタート時などにBGMが追加(厳密にはMSX版の『タンクバタリアン』が最初である)
ゲーム内容
システム
固定画面攻略型、任意4方向に攻撃が可能なシューティングゲーム。十字キーと1ボタンを使用をする(AボタンBボタンともに同じ)。
1Pが黄色、2Pが緑のタンクを動かし、一定数の敵タンクを倒すとステージクリア。2P時は、味方の弾を受けると一定時間操作不能になる。司令部に攻撃を受けると即ゲームオーバー。また、マップコンストラクションモードがあり、好きなレベルデザインを作って遊ぶことができる(画面の保存は不可能)。
全35面だが、同じマップを流用した「裏面」もプレイできる。裏面は出現する敵がより強くされている上級者向け。
マップの中には、同社のゲーム作品『ギャラクシアン』(1979年)のエイリアン、『ディグダグ』(1982年)のプーカや目変化、『リブルラブル』(1983年)のホブリン、『マッピー』(1983年)のマッピー、といったキャラクターを模したものがある。
アイテムパネル
4、11、18機目に現れる、赤く点滅するターゲットタンクを倒す(ヘビータンクの場合は1発目を撃ち込む)と出現。内容は完全にランダム。
- スター - マイタンクのパワーアップ。
- 手榴弾 - 取った時に画面上に出現している敵タンクを瞬時に一掃できる。ただし、出現途中の敵タンクには効かず、このアイテムで倒した敵はステージクリア時の集計に入らない。
- タンク - エクステンド。マイタンク(自機)が一機増える。
- スコップ - 一定時間、司令部の周囲のレンガが防弾壁に変わる。司令部の周囲のレンガが破壊されていた場合、このアイテムで復活する。
- 時計 - 一定時間、敵タンクの動きが止まる。新たに出現した敵は、出現と同時にその場で止まる。
- ヘルメット - 一定時間、マイタンクの周りにバリアが張られ無敵状態になる。バリアは「グロブダー」「リターンオブイシター」と同じバリア。
地形
- 平地 - 真っ黒な部分。何もない場所とも言える。タンクも弾も通行可能。
- 森 - タンクも弾も通行可能だが、見えにくくなる。
- 氷原 - タンクも弾も通行可能だが、少しすべる。
- レンガ - タンクを遮る壁。弾も遮るが、弾が当たると削れる。
- 防弾壁 - レンガより強固な壁。スーパータンクにならないと破壊できない。
- 川 - タンクは通ることができないが、弾は通すことができる。
- 司令部 - レンガに囲まれた自軍司令部。ここに一発でも敵味方いずれかの弾が当たるとその瞬間ゲームオーバー。
これらの地形のうち平地以外の地形は重なる事は無いので、森林の中にレンガがあったり、レンガの下が氷河だったりと言った事は無い。レンガや防弾壁を破壊するとその下は平地である。
キャラクター
マイタンク
自機のこと。アイテムパネルの「スター」を取ると、1段階ずつパワーアップする。
- ノーマルタンク - 最初の段階のタンク。画面上に1発の弾を発射できる。弾は敵タンクの弾とぶつけることで相殺できる。
- 速射砲タンク - 2段階目。弾が速い。
- 連射砲タンク - 3段階目。さらに2連射になる。
- スーパータンク - 4段階目。弾の威力が上がり、普通では壊せない防弾壁も破壊できる。レンガも通常の倍のスピードで削れる。
敵タンク
ヘビータンクを除いて、敵は灰色一色。時々、赤く点滅するターゲットタンクが出現し、これを倒すとアイテムが出る。
- ライトタンク - 雑魚キャラ。1発で破壊可能。
- 装甲車 - 移動スピードがかなり速い。装甲車という名のわりに耐久力はライトタンクと変わらず、1発で破壊可能。
- 速射砲タンク - 弾が速い。1発で破壊可能。
- ヘビータンク - 移動スピードや弾速はライトタンクと同じだが、4発打ち込まないと破壊できない。緑→黄色→鶯色→灰白と打ち込むたびに色が変わる。ターゲットタンクとして出てくる時は、1発目を撃ちこむとアイテムが出る。
他機種版
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 売上本数 |
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1 | VS.バトルシティー | 1985年 1985年 | アーケード | ナムコ | ナムコ | 業務用基板 | - | - |
任天堂VS.システム | ||||||||
2 | バトルシティー | 1986年春 | MZ-1500 | 電波新聞社 | 電波新聞社 | クイックディスク | - | - |
3 | バトルシティー | 1986年春 | X1 | 電波新聞社 | 電波新聞社 | カセットテープ フロッピーディスク | CT:DP-3203158 | - |
4 | バトルシティー | 1986年11月 | FM-7 | 電波新聞社 | 電波新聞社 | カセットテープ フロッピーディスク | - | - |
5 | バトルシティー | 1991年8月9日 | ゲームボーイ | ノバ | ノバ | 256キロビットロムカセット | DMG-BCA | - |
6 | ナムコギャラリー VOL.1 | 1996年7月21日 | ゲームボーイ | ナムコ | ナムコ | 4メガビットロムカセット | DMG-ANGJ-JPN | - |
7 | バトルシティー ナムコ・ゲームス | 2003年 | iアプリ | ナムコ | ナムコ | ダウンロード | - | - |
8 | バトルシティー ナムコ・ゲームス | 2003年5月14日 | Vアプリ | ナムコ | ナムコ | ダウンロード | - | - |
9 | スターフォックス アサルト | 2005年2月14日 2005年2月24日 2005年4月29日 | ゲームキューブ | ナムコ | 任天堂 | GC用8センチ光ディスク | DOL-GF7E-USA DOL-P-GF7J-JPN DOL-GF7P-EUR | - |
10 | バトルシティー バーチャルコンソール | 2007年9月4日 | Wii | バンナム | バンナム | ダウンロード | FCOJ | - |
11 | BATTLE CITY BLITZ | 2012年2月2日 | iPhone iPod touch iPad (iOS) | バンナム | バンナム | ダウンロード | - | - |
12 | バトルシティー バーチャルコンソール | 2013年7月31日 | ニンテンドー3DS | バンナム | バンナム | ダウンロード | TDFJ | - |
13 | バトルシティー バーチャルコンソール | 2014年7月9日 | Wii U | バンナム | バンナム | ダウンロード | - | - |
- MZ-1500版
- 全84面とステージ数が大幅に増加。
- 『グロブダー』(1984年)に登場する「イエローハイパータンク」が敵キャラクターとして出現する。
- イシター、グロブダー、プーカなどの隠れキャラクターが出現する。
- 『パックランド』(1984年)のブリンキー、セガの『トランキライザーガン』(1980年)を模したステージなどもある。
- ゲームボーイ版
- 全50面(ステージセレクトは35面まで)、マップコンストラクションモードが無いが、通信ケーブルを使った対戦が可能。ファミコンのマップをそのまま流用しているため、画面サイズが足りないのでスクロールさせなければならない。ただしレーダーで敵タンクの位置を確認できる工夫がされている。
- ゲームボーイ『ナムコギャラリー VOL.1』版
- ノバ製とは別物の新規作りおろし。ノーマルモードとFIXモードの2モードがあり、ノーマルモードはノバ版と同じく画面スクロール+レーダー式。FIXモードはキャラクターを小さくしたかわりに全体像が2画面で見られる。つまり、ファミコン版と同じ画面構成で遊べる。36ステージ以降はオリジナル面が用意されている。スーパーゲームボーイ対応。
- ニンテンドーゲームキューブ版
- 『スターフォックス アサルト』(2005年)にファミコン版をまるごと収録している。
スタッフ
- ファミリーコンピュータ版
- 企画:兵藤岳史
- プログラム:大久保良一
- 音楽:小沢純子
- ゲームボーイ版
- メイン・プログラム:谷口蛙
- サブ・プログラム:DRUMMNG K.ODA
- SIOプログラム:TANISAN、谷口蛙
- マップ・デザイン:谷口蛙、DRUMMING K.ODA
- グラフィック・デザイン:谷口蛙、DRUMMING K.ODA、竹矢吉孝
- サウンド:NORIRIN(富樫則彦)
- VSゲーム・デザイン:谷口蛙、DRUMMING K.ODA、竹矢吉孝
評価
評価 | ||||||||
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|
- ゲームボーイ版
ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、合計24点(満40点)[2]、『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、18.1点(満30点)となっている[3]。また、1998年に刊行されたゲーム誌『超絶 大技林 '98年春版』(徳間書店)では、「2人対戦プレイは白熱すること間違いなしだ」と紹介されている[3]。
項目 | キャラクタ | 音楽 | お買得度 | 操作性 | 熱中度 | オリジナリティ | 総合 |
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得点 | 2.9 | 2.9 | 3.1 | 3.2 | 3.2 | 2.9 | 18.1 |
関連作品
脚注
- ^ 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、230頁。
- ^ a b “バトルシティー まとめ [ゲームボーイ] / ファミ通.com” (日本語). KADOKAWA CORPORATION. 2017年12月30日閲覧。
- ^ a b c 「超絶 大技林 '98年春版」『Play Station Magazine』増刊4月15日号、徳間書店/インターメディア・カンパニー、1998年4月15日、516頁、ISBN 雑誌26556-4/15{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。。