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リコーエレメックス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
リコーエレメックス株式会社
Ricoh Elemex Corporation
リコーエレメックス本社
種類 株式会社
市場情報
東証2部 7765
2008年7月28日上場廃止
名証2部 7765
2008年7月28日上場廃止
本社所在地 日本の旗 日本
444-8586
愛知県岡崎市井田町3-69
北緯34度58分45.9秒 東経137度10分34.1秒 / 北緯34.979417度 東経137.176139度 / 34.979417; 137.176139座標: 北緯34度58分45.9秒 東経137度10分34.1秒 / 北緯34.979417度 東経137.176139度 / 34.979417; 137.176139
設立 1938年昭和13年)4月23日
(高野精密工業株式会社)
業種 精密機器
法人番号 3180001018624 ウィキデータを編集
事業内容 複写機・情報機器事業、LPガス関連機器、防衛関連機器、精密機器・部品事業等。
代表者 代表取締役社長:冨永 康一郎
資本金 34億5600万円
売上高 223億7,100万円
(2024年3月期)[1]
営業利益 4億9,400万円
(2024年3月期)[1]
経常利益 5億9,900万円
(2024年3月期)[1]
純利益 6億7,200万円
(2024年3月期)[1]
総資産 228億600万円
(2024年3月期)[1]
従業員数 700名 (2024年4月1日現在、パートタイマー除く)[2]
決算期 3月31日
主要株主 (株)リコー 100%
主要子会社 リコーエレメックスAT(株)
レックスゼネラルサービス(株)
外部リンク リコーエレメックス株式会社
特記事項:三愛会理事会社
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リコーエレメックス株式会社(英文社名:Ricoh Elemex Corporation)は、愛知県岡崎市井田町に本社を置き精密機器などの製造を行っているリコー三愛グループの企業である。株式会社リコーの100%子会社。

主力製品・事業

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腕時計

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腕時計事業は、名古屋市1899年に設立された掛時計製造会社「高野時計製造所」と1913年に設立された置時計製造会社「高野金属品製作所」が、1921年に合併して誕生した「高野時計金属品製作所」を起源とする。戦前から日本軍向けの砲弾用信管を手掛けていたが、朝鮮戦争勃発後の1951年以降、アメリカ軍向けの砲弾用信管特需で経営不振から再建、米軍特需終了後の1956年に、新たな生産品目として腕時計生産を企画した。

高野精密の腕時計生産は1957年初頭から具体化した。紳士用時計については当初、西ドイツのラコー時計のムーヴメントのみを輸入してこれにケースを組むことでスタートし、徐々に自製化した。また紳士用腕時計よりも小型なため技術的な難易度が高い婦人用腕時計については、1957年10月にアメリカ合衆国の高級時計メーカー・ハミルトン時計と正規の技術提携を結び、同社の設計や技術の供与を受けるなど、先行する国産大手のセイコー、シチズンを急速に追撃するための速成戦略が採られた。最初にリリースされた腕時計は1957年9月10日、ラコーのムーヴメントを採用して製作された「TAKANOタカノ」ブランドの「200シリーズ」である。

婦人用時計はハミルトンの設計・技術を踏襲したものの、紳士用時計はラコーのムーブメント搭載からオリジナルな設計へのシフトを進め、2年後の1959年10月には世界一薄型の手巻き時計「タカノ シャトー」をリリースした。だがその直前の1959年9月、伊勢湾台風が東海地方を襲い、名古屋のタカノ本社と生産拠点の笠寺工場は共に甚大な被災状況となった。台風被害からの再建に多額の費用を要しただけでなく、腕時計業界進出後の営業拡販能力も不十分で在庫過多となり、1961年頃には経営悪化が顕著となった。

1962年7月26日に経営母体の変更により「タカノ」ブランドは消滅することになり、その製品と製造技術は「リコー」ブランドに継承された。

「リコー」ブランドでは、当初は「タカノ」のデザインを踏襲した製品を送り出していた。しかし、セイコーに次ぎ、日本で二番目にクォーツ時計の量産に成功し、クォーツ時計のシリーズ「リクォーツ」がヒットしたことで、以降は斬新なデザインのクォーツ腕時計が製品ラインナップの中心となっていった。

2014年時点では、2008年から展開する主力の「SHREWD(シュルード)」のほか、フォーマル用「シャルベール」 、女性用「モンペリエエミット」、バリュー「アトランタ」などのシリーズがあった。

腕時計事業は2021年頃に撤退した[注釈 1]

腕時計関係の年譜

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  • 1931年昭和6年)- 高野時計金属品製作所設立。
  • 1938年(昭和13年)4月23日 - 高野時計金属品製作所の機能分社である高野精密工業を設立。
  • 1957年(昭和32年)
  • 1959年(昭和34年)10月[要検証] - 世界一薄型の手巻き時計「シャトー」を発売。
  • 1962年(昭和37年)
    • 7月 - リコーの傘下に入り、「リコー」ブランドでの展開を開始。
    • 9月 - ハミルトン時計との合弁会社「ハミルトンリコー時計」を設立。
  • 1971年(昭和46年)12月 - クォーツ腕時計「リクォーツ」発売。
  • 1972年(昭和47年)7月 - 韓国に韓国リコー精密工業を設立。
  • 1973年(昭和48年)5月 - 青森にリコー時計精密株式会社を設立。
  • 1975年(昭和50年)11月 - フィリピンにリコーウオッチフィリピンを設立。
  • 1978年(昭和53年)12月 - 西ドイツにリコーウオッチヨーロッパを設立。
  • 1979年(昭和54年)
    • 6月 - 香港にリコータイム香港設立。
    • 7月 - アメリカにリコータイムオブアメリカ設立。
  • 1998年平成10年) - 創立60周年を記念して、1960年発売の腕時計「タカノ・シャトー」の復刻版(手巻き機械式ムーブメント搭載)を1960個限定で発売[3][4]
  • 2000年(平成12年)
  • 2018年(平成30年)
    • 4月 - 「タカノ・シャトー」をデザインモチーフとした創立80周年記念限定モデル(MIYOTA製自動巻き機械式ムーブメント搭載[5])を300個限定で発売[6][7]
  • 2021年令和3年) - 腕時計事業を撤退[注釈 1]

ゲームソフト

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かつて、リコーがファミリーコンピュータ用半導体を製造していた関係で、ゲームソフトの販売が企画された。

  • 新人類(1987年2月10日、ファミリーコンピュータ)
    • プロレスラーの長州力とコラボレートした縦スクロール型シューティングゲーム[8]。当初はフィールド型アクションゲームとして開発され、メディアにも画面写真が紹介されていた[8]。開発はハドソン、販売はリコーエレメックス(表記はRIX SOFT)。
    • 海外NES版は1989年に「ADVENTURES OF DinoRiki」としてキャラクターをオリジナルに差し替えて発売された。ハドソンより発売。

主要事業所

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沿革

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  • 1938年昭和13年)4月 - 高野精密工業株式会社を設立。
  • 1954年(昭和29年)6月 - 名古屋証券取引所2部に株式を上場。
  • 1959年(昭和34年)- 伊勢湾台風で本社、工場が壊滅的被害を受ける。その後、リコーの支援を受け再建を図る。
  • 1961年(昭和36年)10月 - 東京証券取引所2部に株式を上場。
  • 1962年(昭和37年)8月 - リコー時計株式会社に商号変更。
  • 1986年(昭和61年)4月 - 現社名に変更。
  • 2005年(平成17年)10月 - システム事業をリコーへ移管。子会社のリコー教育システムの全株式を、全研本社株式会社へ譲渡。
  • 2008年(平成20年)
  • 2011年(平成23年)8月1日 - LPガス機器販売事業を愛知時計電機株式会社と統合。合弁会社「アイレックス」を設立[9]
  • 2013年(平成25年)
    • 1月7日 - 本社を岡崎事業所(愛知県岡崎市)に移転。
    • 4月1日 - 情報機器事業の設計機能をリコーテクノロジーズに移管。
  • 2015年(平成27年)10月 - アイレックスを愛知時計電機が吸収合併[10]

主要関係会社

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国内グループ企業

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海外グループ企業

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脚注

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注釈

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  1. ^ a b c 腕時計事業撤退に関するプレスリリースなどは見当たらないが、関連ウェブサイトでの腕時計事業の扱いは2021年以降に以下のように変化している。

出典

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  1. ^ a b c d e リコーエレメックス株式会社 第123期決算公告
  2. ^ 会社概要 / 企業情報 | リコーエレメックス株式会社
  3. ^ 「38年前の時計を限定復刻 リコー(情報ファイル・商品)」『朝日新聞東京朝刊』1998年10月15日、13面。
  4. ^ 「リコーエレメックス、機械式腕時計の復刻版を限定発売へ」『日刊工業新聞』1998年11月6日、13面。
  5. ^ リコーエレメックス創立80周年記念時計 TAKANO”. Time-Rex. リコーエレメックスエーティー株式会社. 2019年3月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月7日閲覧。
  6. ^ 創立80周年記念腕時計を発売  ~3月30日(金)から先行予約開始~”. リコーエレメックス株式会社 (2018年3月28日). 2023年4月7日閲覧。
  7. ^ 「リコーエレメックス、男性用腕時計に創立80周年記念モデル」『日刊工業新聞』2018年4月13日、9面。
  8. ^ a b 鯨武長之介『ファミコン発売中止ゲーム図鑑』三才ブックス、東京、2021年4月5日、99頁。ISBN 978-4-86673-246-6OCLC 1245835934 
  9. ^ 合弁会社設立に関するお知らせ”. リコーエレメックス (2011年7月14日). 2016年7月24日閲覧。
  10. ^ 連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関する基本合意のお知らせ” (PDF). EDINET (2015年5月19日). 2015年8月28日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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