横内謙介
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横内 謙介(よこうち けんすけ、1961年9月22日[1] - )は、日本の演出家、劇作家。劇団扉座主宰。
人物
[編集]東京都生まれ。父の転勤に伴い、母親の出身地である福岡県北九州市小倉で小学校5年生から中学1年生までを過ごす。
1979年、神奈川県立厚木高等学校在学時に処女作『山椒魚だぞ!』が、全国高等学校演劇大会にて優秀賞と創作脚本賞を受賞[2]。六角精児と岡森諦は、この時演劇部員として出演しており、「扉座」(後述)の座員でもある。
高校卒業後、早稲田大学第一文学部在学中(1982年)に劇団「善人会議」を旗揚げする。劇団はその後「扉座」と改名。
横内には劇団での作・演出の他に、他のプロデュース公演への書き下ろしが多数ある。市川猿之助のスーパー歌舞伎『新三国志』三部作、20th Centuryトニセンの『青春』三部作、セゾン劇場(現ル・テアトル銀座)で三演された『陽だまりの樹』、さいたまスーパーアリーナこけら落とし作品、蜷川幸雄演出『火の鳥』など。
ここ数年は演劇の枠を越え、福岡マリンメッセで開かれた国民文化祭開会式イベント「人生号」の構成演出。愛地球博・愛知県館のアトラクション「地球タイヘン大講演会」の構成演出なども手がける。2006年7月には、フジテレビのテレビドラマ『ダンドリ。~Dance☆Drill~』の脚本も執筆した。2008年、日本劇作家協会副会長も務めた。
2008年9月、厚木市文化会館開館30周年記念として、170人近くの市民と、厚木出身の榊原郁恵、小泉今日子らが出演した市民劇『リバーソング 永遠のハックルベリィ・フィンたちへ』を作・演出した。
2011年11月-12月、韓国ソウル大学路で『ハカナ』(原作名 愛しの儚)が韓国の劇団詩月により、韓国語訳で上演された。
その他
[編集]- 1982年 - 劇団「善人会議」旗揚げ
- 1992年 - 『愚者には見えないラマンチャの王様の裸』で第36回岸田國士戯曲賞を受賞
- 1993年 - 「善人会議」を「扉座」へと名称変更
- 1999年 - 『新・三国志』で第28回大谷竹次郎賞を史上最年少で受賞
- 2004年 - 北九州市市民文化賞受賞
- 2010年 - 厚木市文化芸術特別大使 就任
- 2011年 - 厚木市文化振興財団芸術監督 就任
- 2016年 - 『スーパー歌舞伎II_ワンピース』で第44回 平成27年度 大谷竹次郎賞を受賞[3]
作品
[編集]善人会議・扉座
[編集]- 新羅生門
- フォーティンブラス
- ジプシー 千の輪の切り株の上の物語
- まほうつかいのでし
- 夜曲 ~放火魔ツトムの優しい夜~
- アトムへの伝言
- 新浄瑠璃 百鬼丸(2004年、紀伊國屋ホール 、出演:鈴木里沙・岩本達郎)
- 工事現場ミュージカル『ドリル魂 ガ・ガ・ガ・ガ・ガ』(2007年、紀伊國屋ホール 他)
- お伽の棺(2008年)※扉座初の海外公演として韓国へ。仁川、釜山の演劇祭に参加。
- つか版・忠臣蔵
スーパー歌舞伎
[編集]- 八犬伝
- カグヤ-新竹取物語
- 新・三国志I - III
- 雪之丞変化
- 龍神伝
- 新・水滸伝 二十一世紀歌舞伎組公演
- スーパー歌舞伎II ワンピース[4]
- スーパー歌舞伎II 新版オグリ
その他
[編集]- きらら浮世伝(出演:中村勘九郎、原田大二郎)
- 女殺油地獄(出演:石田純一、倍賞美津子)
- 陽だまりの樹(1992年 - 1998年、出演:中井貴一・段田安則・仙道敦子・奥村公延・坂上二郎・深津絵里・宮沢りえ・円城寺あや)
- リボンの騎士~鷲尾高校演劇部奮闘記(1998年、出演:井ノ原快彦・一色紗英・鈴木蘭々)
- 魔女の宅急便(演出:蜷川幸雄)
- 洒落男達(モダンボーイズ)(出演:木村拓哉)
- 怪談・にせ皿屋敷(出演:香取慎吾)
- カルメンと呼ばれた女(演出:蜷川幸雄、出演:浅丘ルリ子)
- ザ・近松(出演:沢田研二・伊藤蘭)
- 東京サンダンス(出演:20th Century)
- NINAGAWA 火の鳥(2000年、演出:蜷川幸雄、出演:今井絵理子・MAKOTO・いかりや長介 ・鈴木里沙)
- トンカツロック(出演:トニセン・佐藤江梨子)
- SAY YOU KIDS(出演:トニセン・井上和香)
- キャラメルボックス・チャレンジシアター『猫と針』(作:恩田陸)演出
- ドラマティック・レビュー『うたかたのオペラ』(2009年、出演:紫吹淳)
- 調布市せんがわ劇場アンサンブル公演『新羅生門』(2010年)作・演出
- わらび座公演 ミュージカル『アトム』(2010年)脚本・作詞・演出
- 坊ちゃん劇場ロングラン公演『幕末ガール』(2012年)脚本・作詞・演出
- 劇団EXILE『影武者・独眼竜』』(2012年、出演:マキダイ・片岡愛之助)
- リボンの騎士-鷲尾高校演劇部奮闘記-(2014年・2016年) 脚本 [5]
- HKT48指原莉乃座長公演(2015年4月8日 - 23日、明治座 / 8月15日 - 31日、博多座)作・演出[6]
テレビドラマ
[編集]- ダンドリ。~Dance☆Drill~(フジテレビ、2006年)
- #声だけ天使(AbemaTV、2018年1月 - )
著作
[編集]- 『曲がり角の悲劇』(新水社、1988 )
- 『夜曲 放火魔ツトムの優しい夜』(角川書店、1988)
- 『新羅生門 横内謙介戯曲集』(テアトロ、1991)
- 『ジプシー 千の輪の切り株の上の物語』(テアトロ、1991)
- 『愚者には見えないラ・マンチャの王様の裸 横内謙介戯曲集』(テアトロ、1994)
- 『雪之丞変化2001年』(原作:三上於菟吉、モーニングデスク、1995)
- 『陽だまりの樹 戯曲』(原作:手塚治虫、モーニングデスク、1995)
- 『夢の海賊』(モーニングデスク、1996)
- 『カグヤ 新竹取物語』(モーニングデスク、発売:星雲社、1996)
- 『龍神伝』(モーニングデスク、1998)
- 『ホテル・カリフォルニア-私戯曲 県立厚木高校物語』(カモミール、1999)
- 『幕末ガール~ドクトル☆おイネ物語~ 』(黒沢明世との共著、秋田書店、2013)
- 『奇想天外☆歌舞音曲劇 げんない』 (黒沢明世との共著、秋田書店、2013)
- エッセイ
- 対談
- 『夢みるちから スーパー歌舞伎という未来』(市川猿之助「新・三国志」台本収録、春秋社、2002)
出典・脚注
[編集]- ^ 『読売年鑑 2016年版』(読売新聞東京本社、2016年)p.563
- ^ この全国大会の時、初出場だった厚木高校は、上演時間が1時間以内というコンクールのルールを知らず数分間オーバーしてしまい、本来なら失格になるはずだったところを、審査委員だった劇作家・清水邦夫が、それはあまりに惜しいと入選に戻したという逸話がある[要出典]。
- ^ “『あらしのよるに』『ワンピース』が大谷竹次郎賞受賞”. 歌舞伎美人(かぶきびと) (松竹). (2016年1月27日) 2017年11月3日閲覧。
- ^ “歌舞伎『ワンピース』配役発表 ルフィは猿之助、エースは福士誠治”. ORICON (2015年7月28日). 2015年7月28日閲覧。
- ^ “元エビ中の鈴木裕乃主演、「リボンの騎士」を上演する高校演劇部の部員役に”. 2016-02-06. 2016年2月8日閲覧。
- ^ HKT48指原莉乃&宮脇咲良が明治座公演で15メートル上昇!殺陣ありライブステージありの約3時間に」News Lounge 2015年4月10日