中央流沙
中央流沙 | ||
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著者 | 松本清張 | |
発行日 | 1968年9月10日 | |
発行元 | 河出書房新社 | |
ジャンル | 小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 |
上製本 文庫判 | |
ページ数 |
276(単行本) 301(文庫本・2019年版) | |
コード | ISBN 978-4-33-477805-7(文庫本・2019年版) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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『中央流沙』(ちゅうおうりゅうさ)は、松本清張の長編小説。『社会新報』に連載され(1965年10月号 - 1966年11月号、連載時の挿絵は田代光)、1968年9月に河出書房新社から単行本が刊行された。
過去3度テレビドラマ化されている。
あらすじ
[編集]農林水産省の課長補佐・倉橋豊は収賄の疑いで警視庁から事情聴取を受けていた。上司の岡村局長は、農水省の幹部に顔の利く実力者・西秀太郎の示唆を受け、倉橋に北海道への出張を命じた。札幌で不安に怯える倉橋に、西からの連絡が来て、今度は作並温泉に行くようにとの指示が出る。
濃霧に埋まった早朝の作並温泉、旅館近くの断崖下に、倉橋が墜落しているのが発見され、まもなく死亡した。農水省の山田事務官は、岡村局長の指示を受け、作並温泉に遺体の受け取りに赴くが、倉橋の死には政治的な匂いが感じられた…。
主な登場人物
[編集]- 原作における設定を記述。
- 山田喜一郎
- 農水省総務課事務官。ノンキャリア組で出世とは無縁。
- 岡村福夫
- 農水省食糧管理局長。キャリア組。所構わず部下を叱り飛ばし、省内で畏怖されている。大臣とは気安く話す。
- 西秀太郎
- 農水省のどの局長ともフリーパスで会うボス的存在。業者にも顔が利く。
- 倉橋豊
- 農水省食品課課長補佐。上司の指示に忠実に従っていたが、収賄の疑いで警視庁に連行される。
- 倉橋節子
- 倉橋豊の妻。夫の死を知り、悲しみに暮れていたが…。
- 堀田よし子
- 西秀太郎の愛人。
- 川辺
- 新聞記者。倉橋の死に疑惑を持ち、熱心に調査するが…。
書誌情報
[編集]- 『中央流沙』〈河出書房新社〉(1968年9月)
- 文庫版『中央流沙』〈中公文庫〉(1974年5月)
- 『松本清張全集 45』(文藝春秋〉(1983年2月)
- 文庫版『中央流沙』〈講談社文庫〉(1983年3月)
- 文庫版『中央流沙』〈光文社文庫 松本清張プレミアム・ミステリー〉(2019年2月)
テレビドラマ
[編集]この節の加筆が望まれています。 |
1975年版
[編集]松本清張シリーズ 中央流沙 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 松本清張『中央流沙』 |
脚本 | 石松愛弘 |
演出 | 和田勉 |
出演者 | 川崎敬三ほか |
製作 | |
制作 | NHK |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1975年10月25日 |
放送時間 | 20:00 - 21:10 |
放送枠 | 土曜ドラマ (NHK) |
放送分 | 70分 |
特記事項: プラハ国際テレビ祭金賞受賞作品 |
「松本清張シリーズ・中央流沙」は1975年10月25日、NHKの「土曜ドラマ」枠(20:00-21:10)にて放映。視聴率16.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)[1]。プラハ国際テレビ祭金賞受賞作品。原作の松本清張が出演した。DVD化されている。
- キャスト
- 山田事務官:川崎敬三
- 山田の妻:中原ひとみ
- 倉橋課長補佐:内藤武敏
- 岡村局長:佐藤慶
- 倉橋の妻:中村玉緒
- 西秀太郎:加藤嘉
- 藤村事務官:日下武史
- 倉橋の息子:吉村景史
- 山田の娘:前村真由美
- 相良課長:森塚敏
- 染香:石井富子
- 川辺記者:角野卓造
- 的場警部:長谷川弘
- 長谷川刑事:浦信太郎
- ビルの若い女:今井美佐子
- :黒田あゆみ(クレジットは無し)
- 病院の雑役夫:松本清張(クレジットは無し)
- ほか
- スタッフ
NHK 土曜ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
松本清張シリーズ
遠い接近 (1975.10.18) |
松本清張シリーズ
中央流沙 (1975.10.25) |
松本清張シリーズ
愛の断層 (1975.11.1) |
1998年版
[編集]松本清張スペシャル 中央流沙 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 松本清張『中央流沙』 |
脚本 | 佐伯俊道 |
監督 | 三村晴彦 |
出演者 |
緒形拳 石橋凌ほか |
製作 | |
制作 | 日本テレビ |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1998年8月4日 |
放送時間 | 21:03 - 22:54 |
放送枠 | 火曜サスペンス劇場 |
「松本清張スペシャル・中央流沙」。1998年8月4日、日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」枠(21:03-22:54)にて放映。視聴率18.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)[1]。
- キャスト
- 山田喜一郎:緒形拳
- 岡村福夫:石橋凌
- 西秀太郎:石橋蓮司
- 倉橋祥子:藤真利子
- 倉橋秋彦:鶴田忍
- 牧野俊介:本田博太郎
- 藤村事務官:新克利
- 警視庁・矢吹:石田太郎
- 黒川巌:中丸新将
- 児島主任検事:小林勝也
- 戸叶久英:江原真二郎
- 南條豊
- 酒井刑事:丸岡奨詞
- 堀田喜美子:筒井真理子
- 本城丸裕
- 越村公一
- 浅倉いづみ
- 船木倶子
- 田口主将
- 高橋賢二
- 大原真理子
- 後藤はるか
- 奈良本浩樹
- 二瓶鮫一
- 服部妙子
- 金子研三
- 粟津號
- スタッフ
日本テレビ系列 火曜サスペンス劇場 | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
監察医・室生亜季子24
(1998.7.28) |
松本清張スペシャル
中央流沙 (1998.8.4) |
2009年版
[編集]松本清張生誕100年スペシャル 中央流沙 | |
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ジャンル | テレビドラマ |
原作 | 松本清張『中央流沙』 |
脚本 | 洞澤美恵子 |
監督 | 山本実 |
出演者 |
和央ようか 石黒賢ほか |
製作 | |
プロデューサー |
登坂琢磨 岡本俊次 |
制作 |
TBS 毎日放送 |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2009年12月14日 |
放送時間 | 21:00 - 22:54 |
放送分 | 114分 |
回数 | 1 |
TBS 「松本清張生誕100年スペシャル 中央流沙」 |
「松本清張生誕100年スペシャル 中央流沙」。2009年12月14日の21:00 - 22:54(JST)に、TBS系列にて放映されたスペシャルドラマ。TBSと毎日放送の共同制作。倉橋節子を主人公とし、収賄の疑いで事情聴取を受ける夫が、急にベトナムへの転勤を命じられ、中国・桂林で死体となって発見される、というストーリー。和央ようかのテレビドラマ初出演・初主演作。視聴率は13.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
- キャスト
- 倉橋節子:和央ようか
- 倉橋豊:石黒賢
- 堀田真紀子:かたせ梨乃
- 岡村福夫:西岡徳馬
- 川辺好郎:髙嶋政宏
- 山田喜一郎:平田満
- 西秀太郎:六平直政
- 片山喜代:小林綾子
- 橘順三:でんでん
- 橘民子:香山美子
- 山脇茂介:天田俊明
- ベンガル
- 今村恵子
- 土屋裕一
- 片岡弘鳳
- 内浦純一
- 宮下ともみ
- 春木みさよ
- 二瓶鮫一
- 小池彩夢
- 小西風優
- 谷川昭一朗
- 中川愛彩
- 伊藤幸純
- 澤井孝子
- 勢至郎
- 由地慶伍
- 尾崎右宗
- 小西康久
- 高橋佐織
- 渡部一志
- 山本綾乃
- 小林海人
- 飯塚駿
- 八島未来
- 赤堀二英
- 中村真弓
- 渡辺城太郎
- 加藤圭
- 酒井尊之
- 武田久美子
- 孫良
- 村井真紀
- 坂田鉄平
- 池田道枝
ほか
- スタッフ
- 制作:TBS、毎日放送
- 制作協力:国際放映
- 脚本:洞澤美恵子
- 監督:山本実
- プロデューサー:登坂琢磨、岡本俊次
- ピアノ曲作曲:出口誠
- 企画協力:ナック(菊地実)
- 技術協力:ビデオフォーカス
- 美術協力:舞クリエーション
出典
[編集]外部リンク
[編集]- 土曜ドラマ 松本清張シリーズ 中央流沙 - NHK放送史
- 番組エピソード 土曜ドラマ 松本清張シリーズ 中央流沙-NHKアーカイブス
- 松本清張生誕100年スペシャル 中央流沙 - 2009年版テレビドラマの公式サイト。