那智駅
那智駅 | |
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駅舎(2015年7月) | |
なち Nachi | |
◄宇久井 (4.3 km) (0.9 km) 紀伊天満► | |
和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字浜ノ宮382 | |
所属事業者 | 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
所属路線 | ■紀勢本線(きのくに線) |
キロ程 |
193.0 km(亀山起点) 新宮から12.8 km |
電報略号 | ナチ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗車人員 -統計年度- |
27人/日(降車客含まず) -2019年- |
開業年月日 | 1912年(大正元年)12月4日[1][2] |
備考 | 無人駅 |
那智駅(なちえき)は、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町大字浜ノ宮にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)紀勢本線(きのくに線)の駅である。事務管コードは▲622043[3]。
概要
[編集]紀勢本線の駅の中では那智山(那智滝・青岸渡寺・熊野那智大社)に最も近いが、那智観光への玄関口は紀伊勝浦駅に集約されているため、特急はすべて通過する。ただし、1984年2月までは寝台特急「紀伊」・特急「南紀」(一部)が停車していた。
近畿の駅百選の第二回認定駅。
歴史
[編集]- 1912年(大正元年)12月4日:新宮鉄道が勝浦駅(現在の紀伊勝浦駅) - 三輪崎駅間で開業した際に設置[1][2]。
- 1934年(昭和9年)7月1日:新宮鉄道が国有化、紀勢中線の駅となる[1]。
- 1936年(昭和11年)12月:2代目駅舎(現在のもの)が竣功。
- 1940年(昭和15年)8月8日:紀伊木本駅(現在の熊野市駅)から和歌山駅(現在の紀和駅)までが紀勢西線とされ、当駅もその所属となる[1]。
- 1959年(昭和34年)7月15日:亀山駅と和歌山駅(現在の紀和駅)の間が紀勢本線とされ、当駅もその所属となる[1]。
- 1961年(昭和36年)10月1日:貨物の取り扱いを廃止[2]。
- 1977年(昭和52年)4月16日:昭和天皇、香淳皇后が第28回全国植樹祭開催に合わせ県内を行幸啓。新宮駅発、那智駅どまりのお召し列車が運転される[4]。
- 1985年(昭和60年)3月14日:荷物扱い廃止[2]。無人駅化[5][6]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、西日本旅客鉄道(JR西日本)の駅となる[1][2]。
- 1998年(平成10年)8月3日:駅舎に町営の那智駅交流センターが増設される[7]。
- 2005年(平成17年)12月7日:紀伊勝浦発新宮行き上り普通列車がホームで停止できずに安全側線に進入し、砂利盛りに突っ込んでようやく停止した。この事故で運休やダイヤの乱れが生じたが、人的被害は避けられた[8]。
- 2021年(令和3年)3月13日:ICカード「ICOCA」の利用が可能となる[9]。
駅構造
[編集]相対式ホーム2面2線を有する行違い可能な地上駅。1番のりば側に駅舎があり、ホーム間は地下道で結ばれている。駅の裏手、2番のりばのすぐ裏側は那智丹敷浦(那智海水浴場、別名「ブルービーチ那智」)であり、ホームからも砂浜を眺めることができる。
1936年(昭和11年)12月竣功の駅舎は熊野那智大社を模し、社殿風のデザインとなっている。駅舎そのものは無人駅であるためがらんどうであるが、1998年(平成10年)8月、この駅舎に那智勝浦町営の那智駅交流センターが増築された[7]。那智駅交流センターは2階建てで、1階にはくつろぎ広場という、マッサージチェアや飲み物等の自動販売機の設置された休憩室および、地元の農産物を直売する産品販売所や特産品を取り扱う特産品売場などが、2階には町営温泉「丹敷の湯」(入浴料は大人600円、子供300円)がある[7]。
のりば
[編集]のりば | 路線 | 行先 |
---|---|---|
1 | きのくに線 | 新宮方面 |
2 | 紀伊勝浦・紀伊田辺・和歌山方面 |
上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。
利用状況
[編集]年度 | 1日平均 乗車人員 |
---|---|
1998年 | 143 |
1999年 | 168 |
2000年 | 115 |
2001年 | 116 |
2002年 | 110 |
2003年 | 103 |
2004年 | 100 |
2005年 | 94 |
2006年 | 88 |
2007年 | 89 |
2008年 | 82 |
2009年 | 70 |
2010年 | 73 |
2011年 | 61 |
2012年 | 68 |
2013年 | 66 |
2014年 | 56 |
2015年 | 55 |
2016年 | 41 |
2017年 | 26 |
2018年 | 26 |
2019年 | 27 |
2020年 | 23 |
2021年 | 28 |
2022年 | 30 |
駅周辺
[編集]那智観光の拠点で、熊野那智大社や那智滝、那智山方面への道が駅前から那智川沿いに延びている。当駅から那智山へは熊野御坊南海バスの路線が利用できる。また、夏は駅裏手の丹敷浦への海水浴客でにぎわう。
なお駅前には、国会で紀勢西線建設を訴えかけた山口熊野の頌徳碑と、日本におけるサッカーの普及に尽力した中村覚之助の顕彰碑が建立されている。
バス路線
[編集]- 那智駅(熊野御坊南海バス)
- 那智駅(那智勝浦町営バス)
隣の駅
[編集]脚注
[編集]- ^ a b c d e f 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 25号 紀勢本線・参宮線・名松線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010年1月10日、18-21頁。
- ^ a b c d e 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日、375頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 日本国有鉄道旅客局(1984)『鉄道・航路旅客運賃・料金算出表 昭和59年4月20日現行』。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、147頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 日本国有鉄道公示S60.3.12公181
- ^ 「通報 ●福知山線石生駅ほか147駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報号外』日本国有鉄道総裁室文書課、1985年3月12日、15-16面。
- ^ a b c “温泉付きの「交流センター」 JR和歌山支社 那智駅にオープン”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 5. (1998年8月7日)
- ^ “鉄道事故調査報告書”. 運輸安全委員会. 2007年9月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年12月22日閲覧。
- ^ 『2021年春ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)西日本旅客鉄道和歌山支社、2020年12月18日。オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブ 。2020年12月22日閲覧。
- ^ 『和歌山県統計年鑑』及び『和歌山県公共交通機関等資料集』
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 那智駅|駅情報:JRおでかけネット - 西日本旅客鉄道
- 那智駅交流センター - 那智勝浦町